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    3月のライオン(1)

    3月のライオン(1)

    羽海野 チカ(著),先崎 学 (将棋監修)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

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    はらぺこあおむし 改訂

    はらぺこあおむし 改訂

    エリック=カール (さく),もり ひさし (やく)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

ふぇりささんのレビュー一覧

投稿者:ふぇりさ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本

火花

紙の本火花

2017/03/20 13:51

人生は美しくて生臭い

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「諦めなければ夢は叶う」「自分らしさを貫くことが大事」世間に認知されファンが多数いる芸能人であれば、そんな直球メッセージを込めた小説を書いたほうがイメージ戦略的には良いのかもしれない。ましてやお笑いという、観衆をハッピーにさせる仕事であればなおさら。
この「火花」はそういったメッセージ性の強い作品ではない。何かを諦めるのは怖いことであり、それでも諦めるという選択肢をとることがあり、諦めずに自分というものを貫くことがただひたすらに美しいものではない。そこに描かれているのはメッセージではなく人間だ。そして、おそらくは長年の苦労を経てようやく栄光をつかんだであろう、これだけのブレイク芸人でありながら、作者の目線は決して傲慢になることなく、自分の立ち位置をあくまでただのひとりの人間としていることがわかる。

物語は淡々と流れていくが、徳永のくすぶる気持ちが手に取るようにわかり、私とは縁のないキラキラした世界の、想像以上にドロッとした側面を見せつけられたような気がする。どこに生きていても、何をしていても、人間は人間でしかない。
作者がお笑い芸人だからその世界のことしか書けないという見方もあるのかもしれないが、たとえ同じ世界に生きていても、ここまで人間をよく観察し、自分をよく内省する人間がどれだけいるだろうか。個人的には徳永が神谷を、ある出来事について”模倣だ”と糾弾する場面が一番身につまされた。徳永の嫉妬と神谷の無邪気さと、神谷自身が気が付いていない焦りの影が現れているように感じる。

全編を通して作者の内省力の高さ、人間(もしかしたら彼の仲間たち)に対するあたたかいまなざしを感じる良作。

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紙の本

あの子が欲しい

紙の本あの子が欲しい

2017/03/09 23:33

そして人生は続く

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

採用担当の目から見た「就活」の本なのか、女性の「生きづらさ」の本なのか、どちらかなのかなと思い手に取りました。
どちらでもあり、どちらでもないような、リアルなようでそうでないような、とてもグレーな作品です。
あのことって結局どうなったの?あの人との関係は?いろいろなこと、いろいろな関係の全てが回収されるわけでもなく、やや中途半端な状態で物語は終わります。
でも現実でもそうなのです。いつでもどんなことでもすっきり清算できることばかりではない。もやもやした自分にいつでも正面から向き合えるわけではない。それでも人生は続いていくのです。そんなことを感じた一冊でした。

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