1900さんのレビュー一覧
投稿者:1900
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22年目の告白 私が殺人犯です
2017/06/22 15:34
自分から名乗る
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映画公開のCMを見て原作を読みたいと思った。「私が殺人犯です」と名乗る不気味な男の存在に私もいつの間にか目が離せなくなった。事件の担当刑事と、犯人どちらも読書家である故に一冊の告白本を巡るという展開に、更に引きつけられた。私の生きる現代の話であり、違和感なく一気に読むことのできる一書である。
ジェノサイド
2017/06/22 15:26
最後まで
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国家機密のプロジェクトに巻き込まれていく薬学大学院生。戦場、研究、ホワイトハウス、全く関係の無さそうな人物たちが繋がっていく瞬間は背筋にゾクゾクとするものが走った。
初めはなかなか読み進めることができなくて積ん読になってしまったこともあったが、読み切った後には達成感があった。アフリカの紛争の痛ましい現実を知ることも、私の大切な経験となった。顔を背けたくなるようなシーン、描写もあったが読んで後悔のない作品であった。
四月になれば彼女は
2017/05/17 18:59
愛おしくなる瞬間が重なるとき
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学生時代の恋人ハルから突然の手紙。結婚を控えた精神科医藤代の心に何かがうずき始める。ハルはなぜ手紙をよこしたのか。ずっと一緒にいるといった言葉はどこへいったのか。穏やかだったはずの日常に風が吹く。
また来ようねと言った初めての海外旅行。いつでも来れるとその時は思っていた。
なぜか私のこころの奥でも揺れるものがあった。書店で表紙に目を奪われ手に取ったときはこんな気持ちになるとは思わなかった。今すぐすきなひとのところに飛び込んでいきたくなる。普段は言葉にできないけれど好きな気持ちでいるこの瞬間を大切にしたくなる。
季節とともに、時間の経過とともに人の心がゆっくり動いていく、でも変わらない自分でいられる。その様が心地よく読み進めていける一冊。愛の色や形、においや音は誰とも簡単に重なるものではない。私だけのものだからこそ、共有できたときは嬉しい。
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