ヤッツさんのレビュー一覧
投稿者:ヤッツ
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市民とジェンダーの核軍縮 核兵器禁止条約で変える世界
2021/03/22 18:38
核兵器廃絶は可能だという勇気をくれる一冊です
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核兵器廃絶は可能だという自信を持てる一冊です。
核兵器禁止条約が成立するまでの歴史がまとめられています。いかにして「核兵器=悪」という世論が作られてきたのか、世界の大きな流れを自身で体験されているからこそ、よりリアルに説明されています。紆余曲折の歴史は分かりやすいものではありませんが、核兵器をなくすその日まで、何度も学び返せる一冊です。
また、核兵器に限らず、軍縮における女性の果たす役割についてもとてもわかりやすく書かれています。男性優位の社会構成は日本に限ったものではありません。国連では、早くから女性の役割、ジェンダー平等の意味を強調されていましたが、ここまでジェンダー平等を強調し、また研究が進んでいたとは知りませんでした。
核兵器のない、平和な世界を作りたいといのは多くの人の願いだと思います。そのためにも、党派を超えて学びあいたい一冊だと思います。
強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想
2017/05/21 10:35
音楽を楽しめる「当たり前」をいつまでも
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「人生が終わりを迎えようとしている今、そんなことを書く価値はあるのでしょうか?それは読者のみなさんの評価に委ねることにします」と著者はエピローグで書いています。私はこの本を読んで、とてもよかったと思います。
強制収容所では、単に強制労働をさせられて、そして死にゆくのを待つだけだと思っていましたが、音楽を使って気持ちを盛り上げさせていること、また収容者の中にも地位をつけて、秩序を維持させようとしていたことなど、ある意味、うまいやり方をやっていたのだと知りました。こんなシステムを考えるなんて、ある意味すごいけれども、人はひどいことを平気でやってしまうものなのだと感じました。
著者は、バイオリンを弾けたということで、収容所の中でも比較的よい環境に身を置くことが出来たとのことですが、強制収容所で演奏することに対する葛藤の気持ちというのは、想像してもとても想像できるものではなかったのではないかと思います。同じ演奏をするのなら、純粋に音楽を楽しめる環境で演奏をしたいし、聞く側としても純粋に演奏を楽しめる環境で聞きたいものだと思います。音楽など文化は、戦争などではない、何かに対する恐怖や不安がないからこそ楽しめるものなのかなと思います。
ナチスは過去のことかもしれませんが、ナチスの歴史は繰り返してはならないと思います。単にナチスだけでなく、戦争は人の命を奪い、生き延びたとしても体や心に多くの傷跡を残すものだと、改めて感じました。楽しいことを楽しいと思える、美しいものを美しいと感じられる、そんな環境はとてもありがたいもので、それが当たり前である状態を維持し続けなければいけないと、強く感じさせてくれる一冊でした。
自らの体験を語ってくださった著者に感謝し、その思いを少しでも受け継ぎたいと思います。
恋するアダム
2021/08/11 18:01
人はロボットに支配されるのか?
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感情を持てば、ロボットもこれほど愛おしく感じるものなのかというのが一番の感想です。
ロボットと人の対等な関係での共存は可能なのか?そんな問いを考えずにはいられない一冊でした。一人一人の人間は、様々な感情や気持ちが複雑に入り混じりながら生きているのではないかと思います。そして、必ずしも最も道徳的であったり、合理的であったりする判断をするわけではないと思います。人の社会には格差や貧困、戦争や暴力などなど多くの課題すべきことがまだまだたくさんあります。それらの解決にロボットが一役を買ってくれることも多くあるのかなと思います。
ロボットが、例えば家族の一員として過ごすような光景は当たり前になるのかもしれません。ロボットと人間がどう共存するのかというのは、一人一人の人間が、どういう風に生き、どんな社会にしたいのかということを考えることが大切なことなのかなと感じました。
夏目漱石『心』を読み直す 病と人間、コロナウイルス禍のもとで
2021/03/22 19:04
「文学」っておもしろそう
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「小説ってこうやって読むんだ」-まず思った感想です。
漱石をはじめ、文豪と言われる人たちの小説は、少し難しそうで、読んでみたいとは思っても、なかなか読み出す勇気が持てませんでした。本書では、「心」の書かれた時代背景や、漱石が仕掛けた構成の意味などをわかりやすく解説されています。実は「心」は読んだことがなかったのですが、読んでみようという気になりました。
本書は講演をまとめたものになっているのでとても読みやすく、またわかりやすい解説で、引き込まれるようにすっと読めました。
逆にいうと、時代背景などを知らないと、十分に味わって読むことはできないということかもしれませんが、私のとっては「文学って面白いかも」と思うことができる一冊でした。
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