天野 雅徳さんのレビュー一覧
投稿者:天野 雅徳
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今そこにあるバブル
2017/09/11 17:15
読者が知りたいのは次のバブルがどのようにはじけるか。官製の成長戦略の解説ではない
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こういう危機をあおる書籍は、学術性は皆無で、予想が外れても後々検証されることもなく、また、仮に時期がずれても危機が発生した際には、「ほら(時期は少しずれたが)当たっただろ」と言えるので、書き手にとっては極めてリスクが少なく、旬を過ぎて退職間近の日経編集委員のこずかい稼ぎにはもってこいの題材。
新聞記者らしいファクトの列挙は、世の中に起こっているものごとを何となく結び付けて全体的な動きを伝える情報ソースとしては大変興味深いものの、推測的、誘導的な書きぶりにはやや胡散臭さを感じ、経済分析らしきものも見当たらない。
特に不満なのは第6章の結論、締め方。
もちろんAI革命を通じて、成長が加速され現状の金融財政上の問題が、技術、イノベーションによりブレイク・スルーされるのは大歓迎だが、結果が不確実な将来の事象に全ての期待を託すのは課題からの逃避と言わざるを得ず、また本書の主題の「今そこにあるバブル」の解決策としては的外れのように感じた。
AI時代の新・ベーシックインカム論
2018/05/31 14:33
これはひどい。買ってはいけない!
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知識の乏しい学生相手なら、この週刊誌レベルの粗雑な書きぶりでも喜ばれるかもしれないが、BIの必要性に関する冒頭の論理展開があまりにも雑過ぎて、BIに対する誤解をむしろ深めてしまいそう。真に制度導入をねらうなら、新自由主義者、社会保障制度の簡素化の観点からBIを支持する人も巻き込まないと目的は達成できない。自分の言いたいことだけ並べただけで全く戦略性を欠いている。また予算、税制に関する細かな理解も欠いており、他の人の試算を検証した様子もなく引用しており学者の書いた本とは思えない。さらに、消費税率の2%引き上げは厳しく批判し、所得税率の一律15-25%、相続税率の30%引き上げに無頓着というのは、左派にありがちな、自分が負担者になると思っていないことからくる無責任かつお気楽な提言。政府統合モデルを出して、日銀が保有している国債は気にする必要がないような書きぶりに入ったところで、読むのを放棄。岩井克人の貨幣論も読まずに貨幣論を展開するとは笑止千万。
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