本読み人さんのレビュー一覧
投稿者:本読み人
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ナショナリズム その神話と論理
2019/01/14 17:24
日本ナショナリズムとは
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著者の橋川文三は丸山眞男の弟子に当たるが、その思想は師のアプローチとは異なる方法で、異彩を放っている。本書は日本のナショナリズムが吉田松陰や水戸学、豪農層などを中心に育まれてきたものを論じており、師の超国家主義よりも魅力があると感じる。橋川がもう少し長生きし、体系的な日本ナショナリズム論を書いていればと、つくづく思わせる。
原敬 「平民宰相」の虚像と実像
2021/11/23 14:35
日本で最高ランクの政党指導者の評伝
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陸奥宗光、伊藤博文、西園寺公望と明治の政治指導者たちから学び、星亨ら政党政治家としての素質も継承した原敬の本格的評伝。
戊辰戦争での敗北藩出身という苦汁を嘗めた経歴から、立身出世という明治時代の社会的雰囲気の中から、苦学して官僚となり、最終的には首相の座まで手にしたその激動の生涯が描かれる。
著者の清水氏は、官僚システム等に造詣が深いことから、腹の官僚・行政機構改革に尽力した面が多く描かれており、これまでの「我田引鉄」といった積極政策以外の部分を学べるのは本書の大きな利点だろう。
また、大正天皇はじめ宮中との関係もこれまであまり知らなかった為、注目を引く部分だろう。
多くを語らず、メディアに翻弄されるその姿は、現代の政治家の姿を投影したくなるようであり、そしてその非業の死は、帝国日本がその後辿る道を少なからず暗示させるものだったのだろうと感じずには居られなかった。
折口信夫 日本の保守主義者
2018/05/29 11:13
折口信夫の画期的な評伝
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筆者は、政治思想やナショナリズムを専門とする方で、本書では、関東大震災・二・二六事件・敗戦などの契機に、折口がどのように日本社会を捉えようとしていたのかを論じている。日本が戦争で勝つことを祈りつつも、政治自体にはほとんど介入しておらず、折口がどういった思考をしていたのかよく知れた、好著だとおもいます。
デジタル化する新興国 先進国を超えるか、監視社会の到来か
2021/12/18 17:08
進展するデジタル化の流れをキチンと抑えた良書
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中国やインドネシア、南アフリカなどのいわゆる「新興国」で急速に発達するデジタル化による社会変容が、正負両面で影響を当たるという仮説の設定のもと、これまでの発展途上国論の系譜に接続させて、今後の新興国、ひいては日本が取るべき対応にまで言及した書。
本書を読みまず、驚かされるのが新興国におけるデジタル化進展の速度だろう。中国、インドはもちろん、アフリカ大陸諸国でもデジタル化により少なからず社会に変動が起きていることは注目に値する。
その際、デジタル技術を社会に実装する局面では、少なからず実験の意味合いも込めながら行われているのは興味深い。日本ではマイナンバー政策が遅々として進まない状況が続いているが、逆に新興国の方がデジタル化を促進するうえではアドバンテージがある印象を受ける。
もちろん、デジタル化による負の側面も少なからずあり、日本では新興国でのデジタル化実装のノウハウを吸収することが求められるだろう。
その際、米中対立を起因とする経済安全保障との兼ね合いが最も重要になるだろう。その点、本書は少々楽観的に感じられた。
それを込みでも、デジタル化する新興国論を、南北問題、工業化に続く新興国・途上国論に接続して論じられているため、今後も読み継がれていくことは間違いないだろう。
ヨーロッパのデモクラシー 改訂第2版
2018/02/18 16:54
優れた概説書
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大学の講義で使用しましたが、非常に情報量が多く、おかげで高得点を出せました
強いて言うならば参考文献が古くなってきているのかなと、感じます。
次回改訂されるなら参考文献の見直しをしていただきたいなと思いました。
現代民主主義 指導者論から熟議、ポピュリズムまで
2021/11/23 14:41
現代民主主義の見取り図
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本書で注目を引くのはウェーバー、シュンペーターらの指導者民主主義と、著者山本氏の専門であるラクラウらのラディカル・デモクラシー論、そしてジャック・デリダら現代哲学からのデモクラシー論であろう。
特に後者二つのデモクラシー論は新書レベルではなかなか取り扱われなかっただけに、入門書的にも大変有益なものだろうと思われる。
本書で取り上げられたデモクラシー論に賛同する/しないにせよ、大変勉強になることは間違いないものと思われる。
陸奥宗光 「日本外交の祖」の生涯
2019/01/14 17:16
日本外交の原点
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陸奥宗光といえば日清戦争での活躍が真っ先に挙げられると思うが、本書では外交のみならず、議会政策や地方政治での活躍も書かれており、その点が貴重だと感じた。
幕末維新と佐賀藩 日本西洋化の原点
2018/02/21 14:53
薩長土肥の「肥」の存在感は
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この本を読んだのは高校時代で、歴史好きであった私はなぜ「薩長土肥」が新政府の中心となったとされているのに、肥前藩は影薄い存在なのだろうと疑問に思っていた。
それがこの本を読むことによって疑問は晴れた。ぜひ同じように疑問に思った方は本書を読み、肥前藩がどのような存在だったのか理解してほしいと思った。
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