まささんのレビュー一覧
投稿者:まさ
そして誰もいなくなった
2024/05/31 22:52
ミステリーの元祖
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絶海の孤島に呼び出された職業も年齢も異なる10人の男女が1人ずつ殺され、タイトルの通り誰もいなくなってしまう。
物語全体で事件が繰り広げられ、事件を解決する主人公も探偵もいない。最後に犯人の独白により事件の全貌が明かされるという特異な構成。
『法律で断罪できない犯罪をおかした人間に正義の鉄槌を下す』これが10人が集められた目的とすると、オーエンの正体は自ずと絞られるが…
だからといって人を裁こうとするのは傲慢。
疑心暗鬼になっていく様子が描かれていて、閉ざされた舞台も相まって古さを感じなかった。
2025/05/30 17:37
ドタバタ劇
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ヨンハの暗行御史騒動、ユニの姦通事件、青壁書問題とハラハラする展開が続いた下巻。
ユニが機転を効かせて乗り切った部分もありつつ、1番の功労者はどこまで本気か読めないヨンハだと思う。
物語は清国に向かう道中で終了。
清国派遣はユニとユンシクが無事に戻れるよう王様の気遣いか。
清国でも色々と巻き起こしそうだし、続編がありそうな終わり方だが、続編はないのでこれで四人組とお別れと思うと寂しい。
本物のユンシク含め全員既婚者になったけど、最後まで登場しなかったヨンハの妻は謎のまま…
2025/05/27 12:59
火星人の原点
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「宇宙戦争」と題しながらも、宇宙が舞台の戦争ものではなく、ひたすら逃げ惑う英国人と一介の作家である主人公が奇跡的な運の良さで危機を乗り越え生き残る様を描く。
そもそも人類は火星人と同じ土俵に上がれていないので、戦争というよりは、侵略?
火星人の襲来は現実離れしているものの、逃げ惑う群衆の動きが今読んでも容易に想像できるほどリアルだった。
解説では亡国意識とあるが、侵略の地に選ばれた英国=世界の中心という当時の英国人の意識が根底にあるようにも思う。
星を侵略するのに、宇宙から見て、普通小さな島国は選ばないだろう。
人類の勝利ではなく地球の勝利。
2025/05/27 12:56
職人たちのこだわり
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辞書作りの話と知り興味が湧いて読んでみることに。
辞書を言葉の海を渡る舟に例えて『舟を編む』というのも素敵。
辞書『大渡海』の完成に向けて奮闘する馬締ら辞書編集部。
広辞苑規模の辞書を一から作ると想像するだけで気が遠くなる。
作中、いきなり13年も経過し、15年かけて完成した『大渡海』だが、辞書としては漸くスタートライン。
天職に出会えた馬締や荒木を前に、葛藤を抱えつつも編集部の今後を見据えて動く西岡視点が良い。
『大渡海』の完成と共に、各々が自分の居場所や存在意義を見出せた前向きな物語だった。
2024/12/31 20:47
短編集
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シャーロックホームズシリーズ3冊目。
短編集だが、前の事件の話が所々にあり時系列が繋がっていて、より世界観に入り込めた。
犯人や謎の人物の正体は割と予想通りだったものの、動機やトリックがバラエティーに富んでいて楽しめた。
法的に事件にならないものもいくつかあり、こういった短編でサクサクと幾つもの事件を解決し進んでいく感じのほうがこのシリーズには合っているのかなとも感じた。
中にはホームズが失敗する話もあり、ホームズの失敗は短編集ならではの展開だと思うし、ホームズに人間味が感じられて良かった。
2024/12/31 20:19
すべてはここから始まった!
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ワトソンとホームズの出会い、そして2人にとっての最初の事件。
これが、かの有名なホームズの物語かとワクワクしながら読み進めた。
犯人が明かされるも誰?と思ったところで犯人とその動機が明かされる第二部に移り、全く別の小説を読んでいる気分になる大胆な構成だった。
モルモン教を事の発端と扱っているが、実在する宗派と人物をこのように用いて大丈夫なのか?
大切な人を失った犯人には同情するものの、一生を復讐に費やすのはなんだか虚しい。
これからホームズのシリーズを時系列に沿って読んでいきたい。
シャーロック・ホームズの思い出 改版
2024/05/31 23:14
回顧録的作品
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短編集2作目。
タイトルの『思い出』のとおり、回顧録的な作品が多め。
『黄いろい顔』のように温かい気持ちになれるものや事件化されないような謎まで様々でさくさく読める。
所々、いなくなった人物のその後が分からないものもあって、全てが解明されない辺りもまた良かった。
シリーズを終わらせるために書かれた『最後の事件』も収録されているが、兄や宿敵まで登場させた挙句終わりなんて、それは当時の読者も納得しないだろうと思った。
バーティミアス ソロモンの指輪 2 ヤモリ編
2024/05/31 23:08
物語が動き出した外伝2冊目
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バーティミアスとアズマイラが手を組み、ようやく物語が動き出した外伝2冊目。
バーティミアスが閉じ込められたりハラハラする場面もあったが、すぐに出ることができて良かった。
また、いよいよ侵入という場面では頭を使って監視の目を逸らしていく様子は流石バーティミアス!
バーティミアスは口は悪いけど、味方にしたら心強い。
これからどのように物語は収束を見せていくのか、スナネコ編が楽しみな一方、他にシリーズは出版されていないのでこれで終わってしまうのかと思うと寂しい気持ちになる。
バーティミアス ソロモンの指輪 3 スナネコ編
2024/05/31 23:03
最後のバーティミアス
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口は悪いのに、なんだかんだ人(?)が良く面倒見が良いからか、今回もバーティミアスは命懸け。
疲労困憊な状態で自分より上位のアメットと対峙する危機的場面を知恵と経験で打ち負かした後に、指輪の霊を解放してあげようと声を掛ける姿にほっこり。
配下の魔術師達を管理出来ていかなった点は為政者として失格なソロモンも、本性には良い意味で裏切られた。
ただ、今作のヒロインであるアズマイラについては、バーティミアスに頼り切っているにもかかわらずバーティミアスを軽視していて、残念ながら好きになれなかったな。
成均館儒生たちの日々 下
2022/11/29 21:16
ユチョンドラマ原作本
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上下巻を通して当時の社会や成均館の様子を窺い知ることができる興味深い作品。
主人公の4人はそれぞれ全く違うタイプの人間だが、上手くバランスが取れていて、軽薄そうに見えるヨンハが良きバランサーとして機能していた。そして一見粗野に見えるコロが一番繊細かつ人情に厚い人物だと思う。
ソンジュンの危機に党派を超えて協力する儒生達の姿に心打たれた。
最後には続編の奎章閣へ続く展開が…。
成均館儒生たちの日々 上
2022/11/29 21:09
ユチョンドラマ原作本
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ユチョン主演のドラマ『成均館スキャンダル』の原作本
ドラマを見た後に読み始めたので、演者をイメージしながら読み進めたが、こちらの方がより魅力的に登場人物が描かれていた。
終盤では中国の儒家たちの考えを引用した儒生らしい議論が続くなど、ドラマよりも深く学生生活が描かれていて読み応えがあった。特に論語の栗谷先生の解釈部分では所得税の累進課税がすぐに思い浮かび、昔の中国の文献の解釈は現代の社会の仕組みに通ずるところがあると感じた。
上巻の最後で若干重たい空気を残したが、これから下巻でどう展開していくのか楽しみ。
バーティミアス ソロモンの指輪 1 フェニックス編
2022/07/16 00:46
久しぶりのバーティミアス!
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学生時代にプトレマイオスの門を読んで以来、約10年ぶりのバーティミアス!
三部作だった本編ほどの壮大さはないものの、脚注で盛り込まれるバーティミアスの独り言が相変わらずで面白かった。また、所々実在の人物の名前を使っていたり史実を交えていて、ファンタジーなのにどこか現実とリンクしていそうでワクワクする、この世界観が好き。
今それぞれで動いているバーティミアス、ソロモン、アズマイラが今後どのように関わっていくか楽しみ。
2025/02/27 23:44
下巻
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テントの謎や目的、乃木とベキの関係が明らかになった下巻。
壮大なようで、国の組織を巻き込んだ乃木家を巡る家族の話。
結局、発端となった誤送金事件は丸菱的には解決していない(お金戻ってこない)けど…。 有耶無耶にされた気がする。
孤児達を救うための資金源としてテロ行為を受注していたテント。
手っ取り早く資金が稼げるのが軍需産業とは、目的を考えると皮肉なものだ。
結末はドラマで知っているとおりで緊迫した場面も安心して読めた。
下巻も所々変更があり、ドラマとの違いを間違い探しのように読み進めた。続編を匂わす終わり方に期待が高まる。
檸檬 改版
2022/11/30 23:46
著者の生涯が色濃く反映された作風
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病魔が忍び寄っていて、全体的にどことなく暗く重い雰囲気が漂っていた。
そのような中異色を放っていたのが、表題作でもある『檸檬』
気だるい空気感を持ちつつも主人公の悪戯や檸檬の鮮やかな黄色が描かれており、他の作品にくらべ明るい印象を受けた。
高校の国語の授業でも習った本作が最初から単体の作品ではなく、『瀬山の話』の挿話だったというのには驚いた。
やはり全体的に難しく感じ、読むのに時間がかかってしまった。
2025/05/30 12:53
今後が気になる
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題名から4人とも奎章閣に入閣することは、明らかだけれども、そこまでの紆余曲折は多々あり。
ユニとユンシクの入れ替わりも上手くいかず、今後はどうするのだろうと気になる。
性別の問題がなければ、とも思うが、時代を考えるとそうはいかないのだろうなと思う。
結構危ない橋を渡っている4人。
王様の思惑もよく分からない。
賢い王であるが故、扱いづらそうだなと思う。
本物のユンシクとソヨンの関係も気になるところ。
