figaroさんのレビュー一覧
投稿者:figaro
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陸奥宗光 「日本外交の祖」の生涯
2018/11/02 23:18
陸奥宗光の実像に迫った一冊
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本書の梗概にもあるように、日本政治外交史の若手研究者が、日本外交の祖と呼ばれる陸奥宗光の実像に迫った一冊だ。
数多くの史資料や最新の研究成果を踏まえ、いわゆる「神話」の類いを排しながら、丹念に陸奥宗光の生涯が綴られるとともに、彼の政治信条や外交政策の背景に対する詳細な考察が為されていて、学ぶところが非常に大きかった。
同じ著者の『帝国日本の外交1894-1922』<東京大学出版会>を併読することで、日本外交史における陸奥外交の独自性と共通性についての認識がさらに深まると思う。
平沼騏一郎 検事総長、首相からA級戦犯へ
2023/02/25 12:22
彼もまた複雑怪奇だったか?
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欧州の天地は複雑怪奇…。
という言葉とともに総理の座を降りた平沼騏一郎。
今風にいえば、戦前政界官界の「陰キャ」の代表とでも呼びたくなるような経歴と思想信条の持ち主である彼だが、ここではそうしたイメージに囚われることなくその人間性や業績への再評価が試みられている。
司法官僚時代の立ち位置や権力掌握への意志、総理大臣としての政策、その後のあり様。
日米開戦や日本の敗戦時などの右往左往も含めて、その姿勢はときに複雑だけれど、それは怪奇でもなんでもなくある種必然だったということもよくわかってくる。
近い時期に刊行された同じ中公新書の『原敬』と併読することもお薦めしたい。
市民オペラ
2023/02/25 12:04
新書という枠を超える一冊
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日本のオペラにおいて、その裾野を拡げるとともに人材育成という点でも大きな役割を果たしてきた各地の市民オペラについて、藤沢市民オペラなど代表的なケースを詳述しつつその社会的背景や実際の活動と成果、今後の意味合いを考察した労作。
文章表現に硬さを感じる部分もあったが、それが内容の堅さ、堅実さに繋がってもおり、新書という枠を超える充実した一冊に仕上がっている。
この本をきっかけにあなたの街の市民オペラに触れてみては如何かとも思う。
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