Sさんのレビュー一覧
投稿者:S
槇ようこイラスト集Graduation
2020/07/24 20:15
読み応えがあります
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
イラストも美しいですが、インタビューと対談に非常に読みごたえがあります。
著者が、「子供のためのものを描く」ということにどういう意識と信念をもって取り組んでいたのかが、真剣に語られています。感銘を受けました。
われ清盛にあらず
2020/10/22 22:02
幻想小説的な歴史小説
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
激動の時代にあって激しさとは無縁でいた平頼盛の生涯が、ひらがなを駆使した緩やかなリズムの文章で綴られています。
随所に織り込まれた〈今様〉のリズムと絡み合って、今際の夢のような、独特の世界観のある歴史小説です。
小説宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち 1 地球復興
2018/12/23 09:47
読み応えがあります
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
大まかなストーリーはオリジナル作品であるアニメをなぞったものですが、エピソードが再構成、また大きく補完されていて、新鮮な印象で楽しめました。
挿絵担当のむらかわみちお氏は前作2199のコミカライズを担当されていた方ですが、今作はコミカライズされていないので、本書では氏による2202のイラストが見られるのも嬉しいところです。
結婚の奴
2020/07/24 19:49
これは自分か?
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「これは自分か?」と思うほど強烈に共感しました。
連載エッセイの筈ですがものすごく物語的に構成されていて、ノンフィクション長篇のような読みごたえがあります。
小説宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち 4 女神降臨
2019/03/06 10:37
文芸
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オビに「文芸」という文字を見たときには正直、大上段な、と思いましたが、読んで納得しました。
少なくともライトノベルではありません。文章も描写も、重いです。
オリジナルエピソードがふんだんに盛り込まれ、心理や情景が濃やかに描写されている、という特徴は既刊からのものですが、この巻では特に顕著です。
アニメ2話ぶんに満たない物語に、なんと400ページ以上が費やされています。
この作品は「アニメ原作」に対する「ノベライズ」ではなく、「アニメ版」と並立する「小説版」なのでしょう。
スカートのアンソロジー 朝倉かすみリクエスト!
2021/12/31 21:13
津原泰水目当てで購入しました。
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昨今ではSNSなどにおいても世情への強い関心を露わにしている氏がコロナ禍に入ってから現在までに発表した作品は、「恋するマスク警察」、「カタル、ハナル、キユ」、そしてこの「I,Amabie」と、いずれもこのコロナ禍を直接または間接的に描いたもので、幻想小説やSFなどの浮世離れした世界観の作品が注目されてきた氏においては新境地といっていい作品群となっています。本作はタイトルにも示されているように2020年話題となった〈アマビエ〉に絡めて、セクシャルマイノリティである男子高校生の心情を描いたもの。
メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語
2020/09/22 20:17
先に巻末の解説を
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「メイドという仕事のつらさ」を主軸に語るかのような表題となっているが、それよりつらいものとして示されているのは、アメリカ社会における公的扶助受給者の困難。
著者は、メイドという仕事を確保することでそこから脱し、そこに戻ることを恐れて七転八倒する。
また、当地ではメイドと呼ばれているが、日本は「ハウスクリーニング」と呼ばれる職種。
ただし、当地では住居の掃除という行為そのものが屈辱になり得る。このことは日本人には前提しづらいので、先に解説を読んだほうがいいかもしれない。この仕事が彼の地でどういう位置づけにあるのか説明されている。
三つ目がわらう (TC COMICS)
2020/07/24 20:02
併録の短篇が良いです
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併録の短篇(『るんは風の中』の翻案)がとても良いです。著者の真骨頂は、少女漫画的な描写にあると思っています。
これやこの サンキュータツオ随筆集
2020/07/24 19:45
重い。こんな重い「エッセイ集」があるのか。
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文芸的です。エッセイというより随想という感じ。
著者の単著はほとんど読んでいるのですが、論理的でありつつライトなイメージだったので、意外性が強かったです。
100文字SF
2020/07/24 19:40
初心者ですが
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SFは読み慣れていないのですが、ややこしいことなく楽しく読めました。
ひとつひとつが完結しているので、次から次へと怒濤の勢いで物語が通り過ぎていく感覚が不思議です。
まどろみ消去
2020/07/24 19:29
「やさしい恋人へ僕から」
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『つんつんブラザーズ』で自信のある作品として挙げられていたので、再読。
「やさしい恋人へ僕から」のオチを完全に忘れていた……見事に騙された……。
短篇ベストコレクション 現代の小説 2018
2020/07/24 19:25
高野史緒「ハンノキのある島で」
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高野史緒「ハンノキのある島で」に震えました……!
「読書法」の施行された世界。超常要素無しの歴史改変SFですが、本読みにとってはほとんどサスペンスです。
2020/09/22 20:27
お手軽入門編
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容量少ないし語り口も内容も軽いし、「ニーチェ」について総体的にライトに把握するのに良い。
ニーチェの人生のエピソードと、考え方の変遷を、相応させながら経時的に紹介するもの(「解説」というより「紹介」という感じ)。
兵士になった女性たち 近世ヨーロッパにおける異性装の伝統
2020/07/24 19:55
オランダの本の英訳の和訳、とのこと。
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ほぼオランダの事例。特に前半はほとんど裁判記録で、つまり露見した人の記録のみ。
本文中にもはっきり書かれているが、水夫や船員の記録が多いのは露見しやすい環境だったからだと考えられる。これが標準的な異性装だったわけではない。
概ね便宜的なもの、稀に性同一性障害とみられるものがある。
