ぱぴぷさんのレビュー一覧
投稿者:ぱぴぷ
紙の本初版金枝篇 上
2019/09/12 19:14
面白い!
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
若い頃に読みかけたのだが、途中で断念してしまい、結局、古本屋に売ってしまった。ひさしぶりに再読しようと思って、この『初版 金枝篇』を手に取ったら、意外とするすると読めるようになっていて驚く。昔、手にしたのは、この『初版~』ではなかったかもしれない。
はじめは、「すごい迷信の数々!」と思いながら読んでいたのだが、途中から、「なるほど、そういう発想だったのかも」などと思うようになり、段々、この本の世界にはまっていった。個人的には上巻の方が面白かった。
おそらく、大昔の人間にとって、枯れて死んだはずの植物が次の年にまた息を吹き返すということは、もの凄く驚異的なことだったのだろう。それらの解釈のバリエーションが、諸々の迷信、呪術、宗教なのではないだろうかと思わされた。
紙の本12色セラピーで悩みがすっと消える 解決法は自分が知っている
2019/01/11 20:23
個体差に寄り添う。予想外の発見。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
統計学的に、この色を好む人はこういう人とか、こういう心理状態にあるということが、おおまかにわかるそうで、そういった類の本は色々ある。しかし、実際はそんなに単純ではなく、ある色について何を感じるかということには個体差がある。本書はその個体差の方に寄り添って、自分の中にある、ときには自分でさえ気付いていなかった諸々の答えにたどり着く手助けをしてくれる。
2023/03/11 15:43
武田勝頼を知るのに格好の一冊
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
武田勝頼を知るには格好の一冊ではないかと思います。
この本で、勝頼という人物の全体像を知って、
勝頼に対する印象が変わり、勝頼のことをすっかり見直しました。
個人的に高野山成慶院のことが、以前から気になっていたのですが、
この本を読んでその辺りのこともだいぶわかって助かりました。
他の方も書いておられたのですが、平山優氏の『武田氏滅亡』も
合わせて読むと、勝頼の姿がより立体的に感じられるようになる気がします。
2021/03/31 21:12
いい人(熊)たちしか出てこない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
子どものときに読んでいたけど、全巻は読んだことがなかったので、全巻読破にチャレンジした。
全巻読了。とにかく面白かった。次から次へと色んな事が起こるのだけど、全部うまく収まって。笑いながら、一昔前のロンドンの生活や社会も垣間見られる。熊のパディントンは、いいキャラクターだけと、パディントンを受け入れるブラウン一家もいい人たちばかりだ。ブラウンさんがシティ勤めで、生活に余裕があるから、人(熊)にも優しくなれるのだろうか?と少し素直さに欠けた感想を持つ。ブラウン一家だけでなく、グローバーさんも凄くいい人で。カリーさんは、現実に近くにいたら嫌だなぁと思うかもしれないけど、この小説の中では、スパイスみたいな存在になっていて、やはり欠かせない登場人物のひとりだ。
ハラハラしたり、笑ったり。最初から最後まで、楽しんで暖かい気持ちになれるシリーズ。こんな世界で育てられたら幸せだなあと思う。
2021/03/23 10:43
くすんでいて、鮮やかで、繊細で、青が印象的
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
フィンランドの女性陶芸家の作品集。作品は器ではなく、タイルというか壁を飾るものが多い。くすんだというか、黒っぽさもあるけど、同じぐらい、鮮やかな色彩もあり、個人的にはブルー系がとくに印象に残った。色彩だけでなく、繊細さ、細やかさもあり、ずっと見ていても飽きない。
写真も、作品の美しさを引き出している。蝶の作品群が、木とか水面といった自然を背景にしているのだけれど、作品が自然になじんでいて、はっとする。
紙の本河童が覗いたインド
2019/05/12 17:58
好奇心の発露
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
『河童が覗いた〜』シリーズ、ヨーロッパ篇、ニッポン篇と読んだが、このインド篇はなかなか読もうと思えなかった。しかし、この数十年で、インドカレーはすっかり好きになったし、インド人を見かけることも増えたし…で、やっと読もうという気持ちになった。この本が最初に発刊されたのは、30年以上も前だから、いまのインドは、ここに書かれているのとはだいぶ違うかもしれない。でも、いま読んでよかった。「妹尾河童」というをフィルターを通して、インドを見られたのもよかった。好奇心が発露していて、読んでいるこちらも、自然とインドに興味がわいてくるから。
それにしても、字も絵も細かい!はじめて、紙より電子書籍のほうがいいのではないかと思った。タブレットで字や絵を拡大しながらじっくり読みたい。電子書籍で出してくれないだろうか?
2023/06/17 15:47
中国朝鮮族という存在
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
この本を読むまで、中国朝鮮族という存在を知らなかった。これを読むことで、これまで疑問に思っていた東アジアにおける諸々について、腑に落ちることがいくつかあった。読んでよかった。(4.5点)
2023/03/11 15:31
やっぱりこの本も好き☆
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
田村セツコさんのエッセイは、どれも好きなんですが、今回の本は、『孤独ぎらいのひとり好き』と並んで、個人的には、特に好きです。
電子書籍【全1-4セット】青青の時代
2023/02/22 15:29
命を削る
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ヒミコの晩年の時代を描いている。ヒミコの時代に関する情報はそれほどないはずだけれど、本当にこういうふうだったのではないかと思ってしまうほど。
(一部ネタバレあり↓)
この漫画には日女、日女子(ヒミコ)、壱与と合わせて3人の巫女的女性がでてくるのだが、特殊能力を発揮するとは、命を削ることと思った壱与が、普通の人間として生きていく道を選ぶラストが良かった。(4.5点)
2023/02/22 15:10
色々凄かった
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
バレエ漫画です。
バレエを学ぶ少女たちと彼女たちを巡る大人たち(親、教室の先生、学校の先生など)のことが描かれています。最初の数巻と最後の巻が衝撃的でした。
人生の残酷さと、若者の健全な成長を慈しみ見守る気持ちの両方が描かれています。
紙の本機と秩父 布文化に生きた53名の記録 織元から職人まで… 戦前・戦後
2022/12/21 09:50
53名の方の人生が詰まっている
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
秩父の旅で、偶然ちちぶ銘仙館に立ち寄り、秩父銘仙に興味を持つようになり、本書を手に取った。本書には、秩父の織物にさまざまな方面から携わった53名の方への聞き語りが収められている。登場するのは、大正末期生まれの方々とその次の代の方々。貴重な話の数々。機織りのことはもちろん、機織りに興味がない人にも、示唆に富む内容の数々で興味深い一冊だった。(4.5点)
2021/10/28 18:09
面白い!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
旧約聖書を史実、フィクション、考古学といった多視点から説明している本である。考古学的な発見を、旧約聖書のある箇所のものと同定することがそれほど簡単ではないことがわかった。また、フィクションとしての旧約聖書には、「弱いものが強いものに勝つ」という基本ラインがあるが、そうした発想は、バビロン捕囚後のアケメネス朝ペルシア時代に生まれたという指摘には、へぇ!!と思った。
どの章も、興味深い内容だったが、個人的にはとくに5~7章が面白かった(4.5点)
2021/04/25 11:24
ウズベキスタンの最初のガイドブックにいいかも
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ウズベキスタンの歴史、食べ物、レストラン、工芸品についての記事がバランスよく並べられています。
読みやすいですし、内容が頭に入ってきやすい一冊で、最初に読むウズベキスタンのガイドブックとして良さそうです。
とくに工芸品に興味がある方にはおすすめです。
陶器、スザ二、アドラスなど、ウズベキスタンには、きれいでかわいらしい工芸品がたくさんあるのですね。欲しくなりました☆(4.5点)
2021/01/28 11:40
完結編
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
二作目、面白かったのですが、ワニ姿の犬のことが気になっていたのです。三作目では、そこに触れられていくので、ほっとしました。二作目のレビューで、このシリーズに出てくる食べ物が美味しそうと書いたのですが、まさかラストにそういうオチになるとは!これで、このシリーズも完結ですが、個人的には大満足な結末でした。今頃きづいたのですが、子どもたちにおばあさんはいるけど、親はいないのですね。でも、とても幸せそうです。
このシリーズ、一冊だけでも面白いのですが、全巻通しで読んで、更によかったなと思いました。
2021/01/15 13:22
やっぱり面白い!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
今回は、東京の四谷の民家の話や、秋田と浅草にまつわる土人形の話、無量の若かりし頃の話や縄文カフェの話など、全4編入った短編集でしたが、どの話もよかったです。このシリーズ、やっぱり面白いですね。ストーリーも登場人物たちも、空気感も好きです。(4.5点)