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雨宮司さんのレビュー一覧

投稿者:雨宮司

62 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紙の本人生処方詩集

2019/11/03 21:46

懐かしいユーモア。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私が初めてこの詩集を読んだのは、確かちくま文庫版だった。一読して魅了されたね。翻訳者が一緒だから、内容にはあまり変化がなかった。『飛ぶ教室』に代表される児童文学と共通する、どこか温かいユーモアが詩の底辺を支えている。懐かしさは、おそらく子どもの頃の読書体験から来るのでしょうね。いい味わいの詩集でした。

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紙の本

歯応えのある本。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

文化や文明の誕生や発展が、いかに偶然にみえる必然に左右されるかを論じている本だ。ようやく下巻に取り組んでいるが、上巻は目から鱗が180枚ほど落ちた気がする。ポリネシアをカヌーで渡って分散した人々の文化が、何故ある島では狩猟採集文化となり、別の島では農耕文化となったかを、偶然の末の必然という観点から読み解いてみせる。これは些細な例だ。より大きな例では、ピサロ率いるスペイン人部隊が、どうして数で大きく勝るインカ帝国の軍隊に大勝利し、その逆(インカ帝国が艦隊を率いてスペインを征服すること)が起きなかったのは何故なのか、それを様々な例から証明してみせる。それでいて、安易な論には逃げないのだ。これには敬服するより他はない。絶対に年内には読了したい。

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紙の本

紙の本キノコの教え

2020/07/25 21:16

肥えた土よりも。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私はキノコを見るのも食べるのも読むのも大好きですが、そんな私でも初耳のことが多かった。松の苗をしっかり育てるには、栄養分をできるだけカットして、菌根菌との共存関係に持ちこむのが、最も丈夫に育つ方法なのだという。ショウロを育てるには松林に炭を埋めるのが効果的だとは聞いたことがあったが、ここではその根拠にもしっかり理解しやすく言及している。キノコの初心者にも理解しやすく書かれているのは非常にいい。敷居は低く、懐は深い。なかなかの好著です。

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紙の本

紙の本東と西の語る日本の歴史

2019/06/28 21:58

新しい常識。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

まず、網野氏が生前にこの著書を完成させた意義は大きい。ともすれば農業一辺倒で他の職業はなおざりにされがちな歴史で、こうした言わばからめ手から、歴史を包括的に繙いていった点が独特であり、その困難な作業を着々とこなしていった労に、まずは素直に感服の意を表したい。疑問だらけだった日本中世史に、ここまで多様な視点から新鮮な光を当てたのは見事の一語に尽きる。……えっ、これらは歴史の授業で習ったって? 幸運な時代に生まれたのですね。それは新しい教科書でしょう。この本は、それらの新しい教科書が持つ、複眼的視点に寄与した著作のひとつなのです。もう刊行されてから20年以上過ぎましたが、まだまだ輝きを失っていません。名著の条件です。

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紙の本

ラストまで練られた作品。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

双亡亭を舞台に激しい戦いを描いてきた本作も、この巻で終結。藤田先生、お疲れ様でした。ネタバレになるから詳細は書けないけれど、悪役にも必ず事情を用意して描いていくのが藤田ワールドの真骨頂。この作品も伊達ではなかった。ラストは必見。ここまで描いていただければ、ファンとしては本望です。

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紙の本

紙の本異性

2021/07/27 12:10

恋愛ゾンビが手を組んだ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

穂村弘と角田光代とが、往復書簡の様な形式で、男と女の恋愛感情の特徴や違いについてエッセイを書いてくれた。こういう本を待っていた。穂村弘は、結婚こそしているものの、独身時代には「恋愛ゾンビ」と自著で自らを呼んでいたこともある。角田光代は『八日目の蝉』などの小説で有名で、恋愛や結婚がはたして幸せなのか、劇的に問いかける作風が特徴だ。いずれ劣らぬ恋愛ゾンビ。しかも自己分析力は筋金入りの優秀さを誇る。この二人が手を組んだ本が、面白くないわけがない。今読んでいる最中だが、期待は今のところ裏切られてはいない。企画の段階で半分勝利が確定していたな、この本。ハウツー本になっていないところがいい。ひたすら分析、そして問いかけ。丁々発止のやりとりは本当に面白い。この本の代金、無駄金にはなりません。

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紙の本

新古典。

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私は最初に読んだ時に、目から何枚も鱗が落ちていく感覚に見舞われた。今の若手歌人にとっては読み慣れたスタイルかもしれないが、この入門書は画期的だった。フィクションが当たり前となる以前の短歌の世界では、この本はニューウェーブやライトヴァース以降の歌人にとっての、信頼できる唯一の入門書だった。穂村は後に『短歌の友人』を書くことになるが、私の評価は変わらない。『短歌の友人』が変奏曲と思えるのだ。心して読むべきだ。穂村の言いたいことは、この入門書でほぼ言い尽くされている。

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紙の本

絶筆。

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ワタリガラスの話に惹かれ、アラスカからカムチャツカまで、その物語を追いかける紀行文である。カムチャツカで星野は熊に襲われて亡くなることになるのだが、青写真は見えていたらしく、巻末近くには書かれずに終わった原稿の執筆メモが載せられている。もちろん、星野の文章がワタリガラスのみで終わるわけがなく、ホームグラウンドだったアラスカを始めとする土地土地の、豊かな自然や先住民の文化が写真を交えて執筆されている。返す返すも、あんな形で亡くなったのが惜しい。

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紙の本

紙の本旅人開高健

2020/11/03 13:00

カメラマンとして。

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高橋昇は『オーパ!』シリーズでカメラマンとして開高健の旅に同行した。この本はその旅の記憶を記したものである。抑制の利いた文体で、あくまでも同行先で知り得る限りの言動を記している。カメラマンとしての美点が効いている本である。開高の文学的価値がどう定まろうとしているのかは知らないが、側面資料としても、もちろん読み物としても価値がある。開高のファンであれば納得できる出来の本だ。58歳で亡くなられたことが悔やまれてならない。

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紙の本

紙の本ちいさな言葉

2020/10/21 07:56

やさしく深い。

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俵万智が自分の息子を育てている時に、気に留まった言葉の数々と、その背景を短いエッセイにまとめていったものだ。ひとつひとつのエッセイが短いから時間の空いた時に気軽に読め、いつでも置くことができる。そして、育児についていろんな母親と交換した意見も記されている。何より、文章が判り易い。簡単に本を読みたい人にはもってこいの内容だと思う。

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紙の本

紙の本林檎貫通式 歌集

2020/09/29 23:52

再評価を噛みしめろ。

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どういうわけかこの本に縁がなく、今まで読めずにいた。元は同門であるから買う必要があったのだが、当時はネットを扱える環境になく、買えないままオンデマンド出版が終了してしまった。ところでこの歌集、ここ数年で評価が劇的に変わった。フェミニズムの観点からの読みを提唱する人物が現れ、今、盛んに読み直しがなされているのだ。その話は耳にしていたから、一気に読むことができた。確かにジェンダーの要素がけっこう入っている。作中主体は女性だが、いわゆる男勝り。その性格がどう変容を遂げていくか、それが眼目だ。私は面白く読んだ。面白いだけでなく、再読に耐えうる歌集だ。お勧めです。

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紙の本

紙の本ベニテングタケの話

2020/09/26 07:03

好きだから書ける本。

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ベニテングタケは私も好きで、キノコ好きの避けられぬ性かと思いつつ読んでいる。堀氏の素朴な疑問がいい。なぜ人は、キノコと言われると真っ先にベニテングタケを頭に思い浮かべるのか。その疑問を持ち続けつつ、堀氏はベニテングタケの生態から文化的位置に到るまで、実地に見聞、また資料を博捜し、日本のみならず、世界の諸地域でベニテングタケがどう扱われているかにまで思いを致す。まだ全て読みきっていないから結論の記しようがないが、この本の執筆にかける真摯な姿勢には大変好感が持てる。いい本です。

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紙の本

紙の本オーパ!

2020/09/05 19:48

自然の中へ出たい人ならば。

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もう何年前になるだろう。兄が買ってきたのを読ませてもらって、「開高健=釣りのおっちゃん」という刷り込みを私の脳に見事にしてのけた本だ。その後は「パニック・裸の王様」や「闇」シリーズを読んで、小説家としての真髄を思い知らされることになる。この釣り紀行は企画の勝利と言えるが、単なる見聞記には留まっていない。「自然と人間」という視点で、ジャングルの焼き畑を早々に断罪しないで「業火なのか、浄火なのか」と考えこむ。現地の人々の生活を、常に忘れずに視野に留めているのだ。今となってはさすがに古さはあるのだが、それでも味読に耐える作品に仕上がっている。釣れた場面よりも、釣れない場面、待つ場面の方が魅力的なのは何故だろう。読む価値のある紀行文の中に、間違いなく入ってくる。

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紙の本

まさかファシズムまで行き着くとは。

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ちょっとだけ竜頭蛇尾かな? とも思ったけれど、ここまで経済と政治状況をリンクさせて記したのは、見事の一語に尽きる。最初は牧歌的だが、舞台がヨーロッパに移ると、途端にコーヒーがキナ臭い香りになってくる。最後が駆け足になった感は免れないが、これはこれでよく書けているのではないか。

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紙の本

紙の本林立 歌集

2019/11/03 22:37

凄み。

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己が知性、己が感性と格闘し、花山周子は凄みのある短歌の連作をものにした。歌集名の『林立』と同一名の連作は、作品中に完璧に計算されて分散配置されている。時には長すぎると感じられる詞書ではあるが、内容が全く空疎ではなく、立派に短歌を補完しているため、冗長さは全く感じられない。私は杉の産地として有名な県に在住しているから、少しばかり杉に関する知識がある。それらと照らし合わせても、矛盾はなく、更にはそれを上回る情報が込められている。本気でかからないとKOされる歌集だ。興味の湧いた者は心してかかるべし。

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