みよしさんのレビュー一覧
投稿者:みよし
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持続可能な魂の利用
2021/04/27 17:03
こうだったかもしれない「私」がいる
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ここ数年、ジェンダー論に注目が集まっている。
注目が集まっているというか、ポピュラーな概念として受け入れられ始めている。
そんな中で生まれたこの小説が、たくさんの人に読まれるといいと思う。
セクハラ被害で職を失った女性、元アイドルとして消費されていた女性、バッグにスタンガンをしのばせている女性、どの登場人物も「私」だ。
言語化できなかった「私」の言葉がここにある。
おばちゃんたちのいるところ
2021/12/07 12:49
どの話もいい!
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かっこいいおばちゃんがわらわら出てくる連作短編集。
最初は不思議な世界をそっと覗いているような感覚だが、いつの間にかどっぷりと中に入っている。それが楽しい。
ひみつのしつもん
2021/12/06 18:07
世界が心地よく歪んでいく
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どうでもいいことをどうでもいい温度で書いていて、これだけ面白いということに感嘆させられる。
現実と想像のあわいでグダグダしている文章は、一方ですごく鋭くて、心の中を言い当てられるような気持にもなる。
世界が歪んでいくのが快感になる。
罪の声
2019/08/06 18:56
ドラマティックな読書体験
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当時日本を震撼させた「グリコ森永事件」を題材に、この事件の真相を追うフィクション。フィクションと分かっていながらも、一つ一つ事実が明らかになる過程に鳥肌が立つ。「虚無」の中に「希望」が書かれていて、読後は爽やかである。
カラフル
2019/08/06 12:27
YA小説の傑作
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死んだはずが天国の抽選に当選し、ある少年として生き返る―というマンガのような設定で始まるが、少年(として蘇った男)の心理描写が丁寧で、リアルに感じられる。
初めて読んだ時すでに成人していたけど、この本は中学生時代に出会いたかったなぁ。
いっぱしの女 新版
2021/12/07 13:01
彼女がいないことがさみしい
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氷室冴子さんの少女小説を読んで育ちました。
あの輝かしい活躍の裏で、悩んだり憤ったりしていたんだなと、感慨深い気持ちになります。
今、この時代に彼女がいたらどんなエッセイを書いていたんだろうな。
カバーのイラストがすてきです。
本を読んだことがない32歳がはじめて本を読む~走れメロス・一房の葡萄・杜子春・本棚
2024/12/20 16:46
読書する人を見る楽しさ
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読書の実況って、今までありましたっけ?
タイトル通り、はじめて本を読むみくのしんが読書をする姿を本にした本。
読書ってこんなにエキサイティングな行為なんだと、こっちまで楽しくなってくる。
normal? “普通”って何? 井手上漠フォトエッセイ
2021/12/06 11:28
学校で読まれてほしい一冊
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ご本人の葛藤や悩みは、想像するもののこちらがその深さをうかがい知ることはできない。
それでも井手上さんの周りにいる方々が自然に受け入れている姿を発信することは、希望につながると思う。
こういう本が学級文庫とかに入っているといいなぁ。
40歳がくる!
2023/12/20 13:25
あの人はもういない
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著者が亡くなってからもうそんなに経つのか、と驚いた。ひりひりとした文章に救われた人も多かったと思うが、本書は薄れた不在感をあらためてつきつけられるようで辛い。タイトルも悲しい、「40歳」なんてただの数字でしかないのに。
恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
2023/12/20 13:52
著者が集めた「恐怖」たち
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この本自体が「怖いもの見たさ」みたいな一冊。
集合体恐怖症の話とか、それまで特に意識してこなかった現象について気づかされてしまったような、今後恐怖を感じるようになってしまいそうな、パンドラの箱的な本かもしれない。
世界でいちばん透きとおった物語
2023/12/20 14:30
ここちよい伏線回収でした
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冒頭1ページ目から伏線で、次々に張り巡らされた伏線が回収していくのがここちよい。純粋に著者と編集者の努力に感嘆する作品。
推し、燃ゆ
2021/04/27 17:17
答えのない物語
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推しがファンを殴った。
という前情報のみで読み始めたら、思いのほか苦しい話だった。
居場所のない主人公が見つけた「魂の拠り所」だったはずの推し。
推しへの愛情は、自分の魂の救済だとしたら、その存在を失ったとき、人はどうすればいいのか。答えはありません。
フーガはユーガ TWINS TELEPORT TALE
2019/08/05 13:44
後悔するけど、読み止められない…
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伊坂幸太郎作品は苦手です。
井坂作品おなじみの、終始漂う取り返しのつかないことが起こりそうな不穏な空気や、少しずつ損なわれていく物語。
読み始めると「あぁ、そうだった…」と後悔するのですが、気になって読み止められなくなりました。そこが悔しいところです。
そして、エンディングに読後も後悔するという…。エンタメ小説のカタルシスを求める方にはおすすめできません。
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