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たくあんさんのレビュー一覧

投稿者:たくあん

8 件中 1 件~ 8 件を表示

タイトル回収の秀逸さ

18人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

タイトルを「チ。」という一文字で収めているのがすでに斬新であるが,サブタイトルの「地球の運動について」という文字を読み第一話をチラリと覗けば,カタカナの「チ」が地動説の「地」を示していることは容易に想像がつく。しかしもちろん,それだけで落ち着くものでもない。読み進めていくうちに,「チ」とは人間の好奇心の基点となる「知」であり,人類が歴史の中で受け継ぎ発展させてきた「智」であり,時代にとって新しすぎるものを唱える際に流れる「血」であり,好奇心という得体の知れないものに突き動かされてしまう人間の「痴」でもあるということが考えられるようになる。読む人によってはさらに新たな解釈も可能になるだろう。人を”動かす”ものは,いろいろな意味で「チ」なのだ。

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展開の思い切りのよすぎさ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

今回の集(に限らず,他の集においてでも言えることであるが)の終盤の展開が,おそらく多くの人を惹きつけているのだろう。なのでこの作品を人に勧めるには結局,「とりあえず読んでみて」というありがちなセリフを吐くことになる。この思い切りの良すぎる展開も,人類の歴史の重みを引き立たせる装置となっている。

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うーむ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

研究者としての言葉が,決して説教くさくなることなく,しかし強調して描かれているのはいつもの通り。真理の探究という果てしなく長い旅路も,次巻で最終だというのを聞いて驚いている。果たして来る最終章は,真理に辿り着けないという絶望か,それともまたその願いを未来に託すという希望だろうか。

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研究者の心構えとしても

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

研究者の心構えとしてグッとくるセリフも多い。自然な対話の中で語られるため,露骨に説教臭くなっていないのがいい。

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「させていただく」の語用論 人はなぜ使いたくなるのか

2021/10/04 10:42

敬語の意味の変化

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

現代的な「させていただく」の使用には,相手との距離を取ることで敬意を表すという敬語表現ほんらいの用法が残りつつも,同時に相手との接近性・関係性を表す意味もあるのだとする筆者の考察はたいへん興味深い。であれば,女性アイドルグループの多くの人がほぼ思考停止のように口を揃えて言っている「CDを出させていただきます」「写真集を出させていただいて…」「出演させていただきました」にもある程度の納得がいくことになる。彼女たちはきっとファンの人や関係各所とのつながりを感じながら「させていただく」を使用しているのだろう。

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対話の生み方

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第2集以降では,”専門家”と”非専門家”,つまりアカデミズムのインサイダーとアウトサイダーという二種類の人物を登場させているのが上手い。”専門家”と”非専門家”の間にある情報のギャップから対話のリズムが生まれている。”専門家”のみが説教臭く研究のなんたるかを語るのではなく,”非専門家”の素朴な意見が”専門家”をも変えていく部分も面白い。

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全体的には面白い

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文句をつけるとすれば,天動説論者・C教者たちがあまりにも悪者キャラとして描かれすぎではないかという点。天動説をマジメに,科学的手法に則って論じようとした者もきっといたはず(第3集のピャスト伯にその片鱗は感じられるが)。それなのに天動説論者・C教者たちの怠惰さ,傲慢さがかなり強調されている。

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初めの1冊として

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

全くの初心者から、ラテン語学習のはじめの1冊としてこの本を選びました。まず、導入部分でモチベーションが上がる上がる。「なぜ、"v"なのに"ヴィ"にならないの?」という疑問がパッと解消しました。入門として、ややこしくなるところは断りの上でスパッと切り落としているのにも好感をもちました。
電子書籍ではCDがついていないのが惜しいですが、ラテン語で会話することはないから、と自分を納得させました。

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