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sさんのレビュー一覧

投稿者:s

2 件中 1 件~ 2 件を表示

興味があるなら一読の価値はある。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

栗城氏については、NHKで取り上げられていた、未だ若い頃に多少知っていた程度で、それからは興味がないこともあり、氏の動向は知らなかったが最近、氏の生涯について、たまたま知る機会があり、読んでみた。

読みやすい文体で、かつ主人公を非難するでも擁護するでもなく、なるべく事実に沿って記述しようとしている著者の姿勢は感じられ、その点は好感が持てる。

他方、氏が既に故人であり、かつ氏を世に出すいわば片棒を担いだテレビ業界人の著者に対する批判的意見も散見されるところであるが、それは、栗城氏に対するイメージや考えが、氏の強い個性により極めて主観的になりやすく、本書も事実経過はともかく、最後の部分は、著者が主観的に抱く栗城氏の人生に対する意味づけであり、それをもって結論づけるかのようなの書きぶりは、少々鼻につく。

しかし、その鼻につく違和感こそが、栗城氏自身が望んだ「共有」=メディアが1人の人間を担ぎ上げて、その死すらも「ネタ」にする過程を、氏の事を語るにはあまり相応しくない、自称脳科学者のインタビューという不快感を拭えない手口を介して見せつけられる、「テレビ≒マスメディアによる偶像化」の過程そのものである事にあるからなのかと、読後考えさせられた。

栗城氏の生涯について、興味があるなら、一読をお勧めする。

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これで独ソ戦を知るのはいかがなものか

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

合理的な軍事行動というが、ソビエト侵攻自体、軍事的合理性の欠如した暴挙なのだが?
補給の困難さは事前に分かっていたにも関わらず、それに対する手当の代わりに、ソビエトが脆いと思い込む事で自らを誤魔化したのが、当時のドイツ軍参謀本部であろうに。クレフェルトの名著『補給戦』を読めば、本書の論は結果と所為が倒置している。
また、「合理性な軍事行動」には「収奪」は含まれないかのような論調だが、それでは「徴発」という行動が古来から軍事行動に当然内包されていた事の説明は?

「収奪」は往時の経済状況の故に行われた側面も在る。
→側面どころか、これこそソビエト侵攻の主要目的である事が「最近の研究」では明らかにされているが?
侵攻軍を食べさせるための収奪ではなく、ドイツ本国の食糧事情改善を指向していたことを、側面と捉えるのは不足であろう。

そして「絶滅」というイデオロギーの故に、戦いに惨酷な色彩が加わり、それは時間を経て濃くなった
→独ソ戦が絶滅戦争である事について、時間的経過による濃淡を主張するとは噴飯。
開戦初年から、ドイツは膨大なソ連兵捕虜を餓死するに任せていたのであり、これはソ連兵の死者数の遷移を見れば一目瞭然。
しかも、この措置は、イデオロギーのみならず収奪という戦争目的達成のための手段として、計画的になされたことなのだ。
無理に「目新しい視点」などと格好つけ、この程度の文量独ソ戦通史を書こうという、奢りのみ。

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