筆蔵さんのレビュー一覧
投稿者:筆蔵
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言葉が見る夢
2020/07/28 14:32
小説のように読める
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この人が文芸誌などに書いたものは、だいたい読んでいたが、まとめて読めるようになって感激。6編ほど書き下ろしの部分があるが、そこが新鮮でおもしろかった。特に私の好きな絲山秋子さんの「末裔」を論じた「日常と異邦ー故郷の崩壊」や多和田葉子論は秀逸。第3章の「鏡のなかの他者」は、評論の形を借りた小説? 亡くなった大学時代の友人が書き遺した小説を評論するって、あり得ないでしょ、永岡さん。「自己の内奥を語るとき、作者はより身を隠す」とか書いているけど、文学通の人を騙すのは難しいよ。「鏡のなかの他者」は、多分、永岡杜人の自伝小説だろう。でも、これ、おもしろいし、泣ける。永岡杜人は群像新人賞の評論部門の受賞者だけど、小説の形をとった小説を書いた方がよいのかもしれない。
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