やっぱりチーズケーキだわさんのレビュー一覧
投稿者:やっぱりチーズケーキだわ
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マンガでわかる薬物動態学
2022/05/27 23:31
分布容積から分かりやすい
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マンガで奥深い人体のことが勉強できました。
分布容積を激辛ドレッシングに例えて説明されていて理解しやすかったし、面白い。辛味成分は油分の方に溶けていて、水層の方を除去しても辛味成分は除去できない。つまりこれを人体に置き換えて考えると、血液と様々な臓器である組織とでは、分布容積が大きい、つまり組織に入りやすい薬物だと、血液から除去しただけでは体から薬物はなくならない。
腎クリアランスと肝クリアランスの話もスッキリ理解できました。
数式や化学式も所々出てくるがあまり苦にならない。
薬物相互作用についても身近な乳製品と薬物、グレープフルーツジュースと薬物の飲み合わせから説明。喫煙による代謝誘導についても勉強になりました。
リハに役立つ脳画像 コツさえわかればあなたも読める 改訂第2版
2020/11/26 00:26
症状の裏付けが脳画像にある!
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ただの脳画像の本ではなかった。コンセプトがおもしろい。脳が場所ごとに機能が分かれているという特性を生かして、どういう症状が現れているか、脳画像の障害の場所から割り出そうというのだ。症状は人の行動や言葉に現れるが、行動を見ただけでは一見分かりにくいし、様々ある症状と見分けがつきにくい。それを画像に映る脳の障害を受けた場所からたどって、突き止めていくという。行動の観察だけでは心もとない時に脳画像を見て、その症状の裏付けになったり、見逃していた症状に気がつけるようになる。この本が持つ意味合いは実に奥深い。
患者さんに接するドクターやナース、療法士の方々には無茶苦茶役立ちそうである。リハとタイトルにあるが、患者さんの行動を見る時なら、診察室や病棟でも使えそうだ。
本の前半には脳の解剖や画像上の脳解剖が説明され、脳室等を目印にしながら、その場所と機能を見ていく方法がじっくり丁寧に書かれている。ブロードマンの地図で見ると50以上に機能が分かれ、その機能が画像から分類していけるようである。また画像がわりと大きいので、目が悪い私にも読めるのが嬉しい。病院で画像というとこういう水平(実際は少し後ろに傾斜)にスライスした画像ばかりで、スライスだとどれも同じように見えて難しいので、その読み方が丁寧に説明されているのはとてもありがたい。
脳科学に関心が高まっているので、脳をちょっと勉強してみたいという方にも、知的好奇心を充分に満たしてくれるのではなかろうか。それだけおもしろい。
よく見る脳の画像が理解できるようになり、何か世界が広がったような思いで、読後感がよく爽快である。著者の方々に感謝!!
認知症でも心は豊かに生きている 認知症になった認知症専門医長谷川和夫100の言葉
2021/01/10 21:52
周りの人の笑顔から
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認知症は際立った薬がないまま、社会はどんどん高齢化が進んでいる。こういう本によって、認知症の方をとりまく環境が変化していくのはよい動きだと感じる。なぜなら、人も含めた周りの環境が認知症の方の二次的な障害、暴れたり、出歩いたり、引きこもったりする状態を引き起こすことがあるから。本書は、認知症の専門家が認知症になり、その病状を見つめた際の感情をことばにしている。認知症になった方がどういう気持ちでいるのか、周りの人が知っておくのはとても大切だと思います。不意に家の外に出ていくのも、自分が今居る場所がわからなくなり(場所の見当識障害)、記憶にある馴染みの場所に向かおうとするなど目的がある。目的をもって動き出しているのに、それを止められたら、やはり振り切ってでも、怒ってでも、行こうとするでしょう。本書では「私も用事があるからいっしょに出掛けましょう」とか「お茶を飲んでからお出かけください」と声かけするのがいいとアドバイスしてくれています。
病気は進行するが、環境次第では状態は改善することもある。心強いことばだと思います。
役割を持つことも大事だと説いてくれます。認知症の方がやりたいことをやってもらうのも、二次的な障害を減らすと言います。記憶は失われても、欲求や感情はしっかり残っているのだから、それもそのはずです。習慣的に覚えている行動など、できることを見つけて、やりたいことを可能な限りつづけるのも大切でしょう。
著者の、家族や周りの人の笑顔が、認知症の方にも笑顔を取り戻させるのです、ということばが響きました。
ユマニチュード入門
2020/11/26 23:23
医学的な根拠によるケア
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感覚的な内容かと思いきや、科学的で理にかなっていて合点できる。つまり、アルツハイマー型認知症の疾患の特徴に即して、ケアを行っていくように勧めてくれる。
フランス風のイラストがほとんどどのページにも載っていて、文字に疲れたら絵を眺めて、知恵熱を冷ませるのもいい。
長谷川式認知症スケールを構築した長谷川和夫氏の本『認知症でも心は豊かに生きている』を読んで、認知症で何もわからないから自分を抜きに何でも決められてしまうのは悲しいと語っていたのを読んで、ユマニチュードでも周りの人がそうなってしまわないように注意を促している。
立つことが空間認知につながり、歩くことで社会における自己を認識し、ここから人としての尊厳を得られるという言葉(p74)には感銘を受けた。
たまにページをめくって、気持ちを新たにできる良書です。
認知障害作業療法ケースブック 疾患別にみる認知症と作業療法AD,DLB,FTDを中心に
2021/01/27 23:55
認知症支援の具体的な方策が多彩
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疾患別ということで、アルツハイマー型だけでなくレビーやピックについてもリハビリが詳しく載っていて、とても勉強になった。
レビーのケースだけで7症例掲載され、基本情報から患者さんの希望、家族の希望が示され、そこから様々な評価が始まっていく。どのケースでもこの流れに沿っていて、手順が明確に押さえられる。そのあとはリハビリと支援が細かく示され、運動機能やADL、IADLなど分けて支援を行っていく。ケースの人それぞれに合わせた支援なので、それぞれ内容は異なっているが、その多様さに対する対応力にはちょっと驚かされる。昨今、多様性が叫ばれているが、そういう視点を大切にしていることが本書から伝わっくる。
レビーでは幻視が出るが(幻視があるからレビーか)、その背景には不安感や焦燥感があり、その感情が強まると幻視も強くなるという。支援の内容としては、日中の活動を増やして睡眠状態を改善させたり、その人としっかり信頼関係を築いて安心感を得られるようにする、また介護する人との関係も善くしていくことが重要であるようだ。
認知症によって混乱しているところに、この疾患をよく知らない人が無理に手を引っ張っていけば、患者さんは暴力的になっても仕方がない。
様々な方向から「手を差し伸べていく」方策が示され、具体的なヒントが満載であった。守備範囲が広く、また柔軟性がある医療が見えてくる良書であった。
臨床神経内科学 改訂6版
2020/12/07 00:43
神経内科の事典
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つまずいた時に開く事典。冒頭は様々な症状、障害の診かたが解説される。記憶障害、失語、髄膜刺激症状などから感覚障害、不随意運動、自律神経障害まで載っている。前半250ページほど。
後半は疾患ごとに網羅。患者さんの症状写真や病理写真、MRI画像、CT画像も豊富で参考になる。
中毒性疾患のところは他書ではあまり見ないため貴重に思える。アルコール中毒で大脳だけでなく小脳も萎縮するようである。
抗がん剤であるフルオロウラシルによる白質脳症の画像が掲載。脳室周囲の白質がくっきり高信号になっている。
700ページ辺りから神経心理検査がまとまっている。脳画像の詳しい見方や電気生理学的検査も説明される。
全体がきれいにまとまっていて調べやすく。内容は重厚で奥深く、調べ出すと他の疾患説明も読み出して止まらなくなる。まだまだ読破とはいかないが、いずれは!
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