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みつるさんのレビュー一覧

投稿者:みつる

205 件中 1 件~ 15 件を表示
ルックバック (ジャンプコミックス)

ルックバック (ジャンプコミックス)

2022/04/23 12:49

鳥肌が止まらなかった

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

学級新聞の四コマ漫画を描いてた藤野は
自分が一番だと思いこんでいたが、
不登校の京本も四コマを描くようになって
自分との差に気付かされる。

それでも卒業式の日、京本の家に卒業証書を届けると
部屋から出てこない京本の部屋に
即興で書いた四コマが偶然入ってしまい。

京本は藤野のファンだと言う。
それから2人で漫画を描いていき…。

ラストは衝撃の結末に。


とにかく、一冊のコミックスでまとめられているのがすごい。
それだけで、こんな平凡な話から、
漫画に没頭する日々、そして
それぞれの道へ、
ハッピーエンドかと思いきや、それは残酷にも裏切られてしまう。
もう、鳥肌ものでした。
悲しみを感じさせる余裕もくれない。

なんとも言えない。
本当に心を抉られたような作品でした。

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さいごはおうちで ねこマンガ (在宅医たんぽぽ先生物語)

さいごはおうちで ねこマンガ (在宅医たんぽぽ先生物語)

2021/09/08 21:59

最期に立ち会えなかった重荷が取れた。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

個人的な話になりますが、
私は母、祖父母の3人を看取ってきました。

最初は、母でした。
難病と告知を受けたのが、私が中学生の時、
余命は3〜5年でした。

しかし、母は、呼吸器を拒み、入院も拒み、
自宅で朝8時からのヘルパーさん、24時までのヘルパーさんの、ほぼ、24時間体制での介護を続けて、
10年生き続けました。

これは、本当に、ヘルパーさん、訪問看護師さん、往診の先生、ケアマネジャーさん、その他の関係者様のおかげです。

「声が出ないんでしょ?なら、呼吸器は付けません。
延命治療もしません。」
ずっと母が言ってきた言葉でした。

最期は、実家を離れていた私の元に、
8時のヘルパーさんから、訪問看護師さんへと連絡いき
電車に飛び乗りましたが、間に合いませんでした。

私が側にいられたら…
大学生で就職活動真っ只中だったのと、
大腿骨を骨折して、介護状態になった祖母を
実家に置いて、私は学校近くに住んでいました。

あとは、卒業制作と、卒業論文だけの日々
就職活動なら、実家からでもできただろうに…
しかし、要介護5の母は、ほぼ休みなく
誰かしらヘルパーさんが家に来ている。
心休まる時が無い。と、イライラして、家を飛び出したのです。

実家に着いて、母の顔を見ると、笑っているようでした。
これが、眠るように亡くなる。ということなんだ。
私はそう感じました。

点滴も、吸引も、呼吸器もせず、
この本の言葉を使うならば「枯れるように逝った」のです。

なので、祖母が体調を崩して、入院した時は
延命治療はしないで下さい。と伝えました。

しかし、ある時お見舞いに姉と行くと
祖母の心臓付近には、点滴がされていました。
「中心静脈や…」姉がうなだれるように言いました。

本書にもある
「治し、施す医療」です。生きるための治療。
それが病院なのだから仕方ないのですが、
もし、たんぽぽクリニックに出会えていたなら。
祖母は苦しみなく逝けたのでしょうか…。

祖母が亡くなり、次は祖父が老人ホームに入ることになり、できる限り、食べたいものを食べさせてあげよう。と
糖尿病にも関わらず、コンビニのカフェオレに
3gの砂糖を入れ、どら焼きを持って、老人ホームへ。

「ここのもんは、不味い。」そういう祖父に
こっそりと、カフェオレを渡すと
ゴクリ。と飲んで、親指を立てて、
グーサインをしました。

最初こそ、どら焼きも半分食べれていたのが、
一口になり、耳が聞こえなくなり、
孫の私と姉のこともわからなくなり、
容体が急変し、入院に。

意識が朦朧として、大きく肩を上下にしながら呼吸をする祖父は、医者の「今日がヤマですね。」から
10日も経ってから、母と祖母の元へ逝きました。
祖父も、中心静脈点滴でした。

たしかに中心静脈点滴をすれば、延命はできます。
ですが、それを生きていると呼べるのでしょうか。

この本に出会って、家で看取ることの幸せさ
点滴を止めるということを良しとしているお医者様がいてくれていることが、嬉しく思いました。

3人の死に目には、残念ながら立ち会えていません。
しかし、この本に
「呼吸が止まる瞬間に立ち会うのが大切なのではなく、お母様が楽に逝けることがいちばん大切なのです」とあり。
ずっと立ち会えなかったことの重荷が取れた気がしました。

もっと「治し、施す治療」から「寄り添う治療」へと変わって行ってくれれば、良いなと思いました。

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メメンとモリ

メメンとモリ

2023/09/02 15:21

自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

メメントモリの直訳は
「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」
「死を想え」

となっていて、とても複雑で深い言葉です。

しかし、ヨシタケシンスケさんは、この難しい言葉を
とてもわかりやすく、子供でもわかるような絵本にしています。

モリが、メメンの大切なお皿を割ってしまったことから始まり、
メメンは少し悲しそうな顔をしますが
"「いいのよ!だってどんなものでも、いつかはこわれたりなくなったりするんだから。」"

と、モリに言います。

"「ずっとそこにある」ってことよりも、
「いっしょに何かをした」ってことのほうが大事じゃない?"

ずっと生きられるわけでもない、
明日死ぬかもしれない

けれど、今日、今をどう生きるかは自分しだい。

"つまりは「自分では選べないことと、
自分で選べることがある」ってことよね。
それを、みわけられるようになりたいわよね。"

優しくモリに言っていますが、
こんなに深いことを、人はつい忘れて過ごしているのではないか…と問いかけてくるような感じがしました。

死はいつもそばにある。
どうしようもないこともありますが、
自分で選択して、その先を進むことができる。

一枚のお皿から、こんなにも深い内容が含まれていて
大人も読んでいて、深く頷ける内容でした。

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がんばらないことをがんばるって決めた。

がんばらないことをがんばるって決めた。

2022/02/16 21:45

肩の力が抜けた

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

たくさんのビジネス書がひしめき合う昨今。

そんなにがんばらなくても良いよ。と
温かい言葉がたくさん詰まっている本です。

"仕事よりも、寝る時間を確保する。節約するよりも、ちゃんとハーゲンダッツを買う。ビジネス書よりも、小説をたくさん読む。誰かに憧れる自分より、自分が好きでいられる自分になるんだ。"

"何かを生み出したり、世界に大きな影響を与えられたりしなくても、ただ生きるために消費しているだけでも、きっと誰かの生活を支える一部になっているんだと思えて、ちょっとだけ誇らしい気持ちになれた。"

"誰かと生きるというのは、きちんと「助けて」と声に出すことが必要だ。(中略)助けて、と言える強さを持つ唯一の方法は、私も誰かの「助けて」に応えてあげられる余裕を持つことだ。"

"「自分を大切にできなければ、誰かに大切にされることはないのだ」"

当たり前のようで、誰かに言われないと気づかないことばかりが書いてありました。
そこに「エアコンつけてる?」とあり、これを書いている今、エアコンを節約している自分に気づき、エアコンのスイッチを入れました。

自分を大切にすることは大事なことですね。
「まあいいか。生きてるし。」
帯に書いてあるこの言葉に尽きます。

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赤と青とエスキース

赤と青とエスキース

2021/12/25 23:35

赤と青とが紡ぎ出す物語たち

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

青山美智子さんの作品では、おなじみの
読んでるうちに、また前の章に戻って、
そして、最後に、全てがつながる。という
まさに、やられた!というしかありません。

今回は、人の繋がりもありますが、
時間の経過が含まれていて、
1章から、エピローグまで、かなりの時間が経っています。
それでも、人の繋がりがちゃんとあり、

物語の鍵ともなる「エスキース」と言う絵と
赤と青の何かが、必ずでてきます。

個人的には、トマトジュースとバタフライピーですが
バタフライピーにレモンなどの酸性のものを加えると
赤色(見た目は紫やピンクに近いですが)になることから、このふたつはある意味で、似ているところがあるのでは?と思ってみたりしました。

"「よく、人生は一度しかないから思いっきり生きよう、って言うじゃない。私はあれ、なかなか怖いことだと思うのよね。一度しかないって考えたら、思いっきりなんてやれないわよ」"(197頁)

たしかに、一見ポジティブに聞こえますが
本当に思いっきり生きてしまったら、ずっと動き続けて、壊れてしまいそうですものね。

適度に休んで、でも、力を入れる時には入れる。
そう言う生き方ができたらな。と思いました。

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ミウラさんの友達

ミウラさんの友達

2022/03/25 23:37

友達の意味を問われてる感

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

帯の
「友達ってむずかしい
 大切な関係だって
 小さなヒビから
 パリンと割れてしまう」

に惹かれて読み進めていきました。

トモダチというロボットと暮らすとは
どんな感じかな。と思いましたが、
5つの言葉しか喋らない。
そしてそのうちの1つは購入者が決めれる。

本当に「うん」「そうなの」「大丈夫」
と、あとは、ミウラさんが入れた言葉のみを話し
物語は進んでいき

ときおりでてくる
ミウラさんが、ぽつんと喋った後に
「大丈夫」
と言うトモダチの言葉に、ぐっときたり。

友達も変わってくんだね
と言うミウラさんに対して、お母さんが
「変わっていくっていうより
 会えない時は会えない
 また会える時は会える
 そんな感じなんじゃないの?
 友達って無理して会うものではないし」
と言い。

友達って、そうだよな…。
会えないから友達じゃなくなるわけでもないし、
よく会うからって友達とも限らない。

友達の意味を考えさせられる本でした。

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ぼく モグラ キツネ 馬

ぼく モグラ キツネ 馬

2021/09/03 23:28

子供にも、誰より、今を生きてる全ての人への絵本

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

絵本というには、少し文章が多いので、

幼稚園の年長さんか、小学生くらいが丁度いいかもしれません。
読み聞かせをする分には、もう少し年齢が低くても
大丈夫かもしれないですね。

どちらかと言うと、心が固くなってしまっている
大人の方々にぜひ読んでもらいたいです。


"じぶんにやさしくすることが、いちばんのやさしさなんだ"モグラはいった。
"やさしくされるのをまつんじゃなくて、じぶんにやさしくなればいいのさ"
"いちばんゆるすのがむずかしいあいては、じぶんなんだから"


モグラの率直すぎる答えに、自分を大切にすることを
改めて教えられました。
待つ、のではなく、常に自分に優しくあれば、
他の誰かにも、優しくなれると感じました。


"涙がでるのはきみが弱いからではない。強いからだ"
"いままでにあなたがいったなかで、いちばんゆうかんなことばは?"ぼくがたずねると、馬はこたえた。
"たすけて"
"いちばん強かったのはいつ?"
"弱さをみせることができたとき"


馬が言った言葉です。
弱さを見せるのは、勇気がいります。
でも、弱い自分を認めて、誰かに弱さを見せた時、
自分が変われるのだな。と思いました。


独特のタッチで描かれる挿絵に、
グサグサと、心に突き刺さる言葉たち。
まだ柔らかい心を持った子供達に
読み聞かせするのも良いですが、

ちょっと、最近疲れてるかもな。と思う人に
送りたいと思う本でした。

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君がいるから

2024/08/30 17:21

大人向けの絵本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

可愛い絵と暖かくも心に響く文章。
大人向けの絵本といったら良いのでしょうか。

心に響く文章を、可愛い絵が包み込んでくれます。
毎日生きているって、しんどいよね。という問いに
そうだね。そう思っても良いんだよ。
と、心を支えてもらえるような、抱きしめてもらえるような
そんな内容の本です。

"今、君は誰かに理解されたり
慰められたりすることを必要としているかもしれない。
でもそれは、結局自分にしかできないことだよ。
自分のことを100%知っているのは自分だけだから、
君を絶望の淵から救うことができるのは
君だけなんだ。"20頁

"知ってるかい?
人間の赤ちゃんは鹿やウサギの赤ちゃんと比べて
生まれた瞬間はとても弱いでしょ?
だから自分を守ることにたくさんの時間を費やすんだ。
そして大人になるにつれて、
知らず知らずのうちに何重もの鎧を着て、
たくさんの仮面をかぶることになる。
だから自分でも、本当の自分がわからなくなるんだ。
わからないことが不安で、
不安だから他人わ攻撃するのに慣れるんたまよ。"48〜49頁

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くじけないで

くじけないで

2024/04/05 20:54

人生の先輩からの言葉が支えてくれる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

90歳を過ぎてから、詩を書き始めたという
もうすぐ100歳の柴田トヨさん

歳をとると、出来ないことが増えてきて
ふさぎこんでしまうと耳にします。

現に私も祖父母の介護で
体も心も小さくなっていった姿を見てきました。

しかし、トヨさんは諦めたり、挫けたりせずに
ノートに鉛筆を走らせます。
その行動力もすごいですが、内容がどれもこれも
スッと心に入っていき、暗い気持ちを明るくしてくれます。
歳を重ねたからこその言葉の力はすごいです。

"でも 努力はしたのよ 精いっぱい ねえ それが 大事しゃないかしら さあ 立ちあがって 何かをつかむのよ 悔いを 残さないために"45頁

"夢は 平等に見られるのよ 私 辛いことが あったけど 生きていてよかった あなたもくじけずに"55頁

"私ね 人から やさしさを貰ったら 心に貯金しておくの さびしくなったら それを引き出して 元気になる あなたも 今から 積んでおきなさい 年金より いいわよ"60〜61頁

"素直に甘えることも 勇気だと わかったわ"82頁

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僕らの未来が変わるお金と生き方の教室 君が君らしく生きるために伝えておきたいこと

僕らの未来が変わるお金と生き方の教室 君が君らしく生きるために伝えておきたいこと

2023/04/28 15:40

お金の歴史から株の仕組みまでわかる、お金の大辞典

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

さすがは池上彰さん監修ということもあり
とても勉強になりました。

最初のお金の歴史は、少し大人にはつまらないかもしれませんが、本書あとがきに「中、高校生むけに書いてみた」とあるので、全ての漢字にふりがなが付いているのも納得です。

円安円高、インフレデフレ、日銀、金融緩和

様々な用語が日々ニュースや新聞で出てきます。

お金に興味のなかった高校生が主人公となり
大学の体験授業を受けに行く。
というストーリーで、漫画と説明の章が交互に出てきます。

なので、一般向けのお金の説明本よりも
イラストや、余白が多く、読みやすくなっています。

今現在は物価高でお金の出し渋りが続いていますが、
はたしてそれが良いことなのか?
お金は貯めれば貯めるほど、良いことなのか?
学歴社会が全てなのか?
お金の最適な使い方とは?

お金のことだけでなく、最終章では
お金と生きる意味が書かれています。

お金を残すことが良いのか、
技術として残す方が良いのか、
思い出にして残すのが良いのか、

全ては、自分の選択にかかっている。

お金を稼げるようになり、自由に使えるようになる世代に
もちろん、お金のことはあまりわからないけど
とりあえず働いたり、日々を過ごしている大人にも

お金との付き合い方を、今一度教えてくれる
とてもわかりやすい本です。

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もうじきたべられるぼく

もうじきたべられるぼく

2023/02/04 16:22

命をもらって生きていくということ。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

優しいタッチの絵とは裏腹のタイトル。

食べられることを悲しむより、
食べられるなら、最期にお母さんに会いたいと思う主人公。

ひとり、電車に乗って、ふるさとの牧場へと向かいます。

でも、太れ太れと言われて
太ってしまったぼくを、お母さんが見たらどう思うか……。

そして、会わずに帰りの電車に乗りますが……。

私たちは、日々、命をもらって生きています。
もし、動物や植物に感情や言葉があり、
食べないで!殺さないで!と言われたら、
私たち人間はどうするのでしょうか。

命をもらって生きているのだから、
日々感謝し、一生懸命生きることが私たちにできることなのではないでしょうか。

食育の絵本にもオススメです。

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税金で買った本 3 (ヤンマガKC)

税金で買った本 3 (ヤンマガKC)

2022/12/20 21:20

税金で買った本3

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

図書館の裏側事情がわかる漫画です。

今回は、職場体験に中学生の子がやってきます。
でも、カウンター作業で、接客に怯えてしまい、
裏方のブックカバーをつける作業が得意で、
これなら大丈夫。と安心したところ、
図書館の仕事は本と関わることだけでなく、
どう頑張っても、必ず人と関わらなくてはならない。
と教えられます。

人と接することが苦手だけど、本は好き。という
まだ幼い考えを持っていると、
図書館員は務まらない。そんなリアルを教えてくれます。

また、この3巻では、本の複製、コピーについても
書かれています。
スマホが普及した現代、本を買わずに
立ち読みをしながら写真を撮る、デジタル万引きが増えています。
図書館でも、複製には手続きと設置されているコピー機での複製が義務づけられています。

詳しくは、漫画の中やミニコラムに書いてあるので、
図書館でのコピー、複写について、勉強になる本でした。

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新海誠監督作品言の葉の庭美術画集

新海誠監督作品言の葉の庭美術画集

2022/09/27 16:15

永遠に残る風景はない。だからこそ残す。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こちらの形状、表紙とは異なる本を読みましたが
ISBNが同じでしたので、おそらく内容は同じものかとおもわれます。

新海誠監督の中編映画「言の葉の庭」の美術画集です。

主に東京、新宿近辺(新宿御苑)をメインに作られています。

この映画の特徴といえば、恐ろしいくらいに多種多様な顔を見せてくれる、緑と、雨の表現です。

監督のインタビューでもありますが、
雨ひとつをとっても、天気雨なのか、土砂降りなのか、それだけで描き方が全く違っていて、それが登場人物たちの心情にとても合っていて、映画の本編も好きなのですが、この緑と雨を見るためだけに、この作品を見ても良いと思えるものです。

美術画集では、静止画を見れるので、
ここに力をいれた、や
同じ角度、位置から見た風景でも
時間や季節によって、変化のつけ方が解説されており
より、言の葉の庭という作品が好きになりました。

インタビューで監督が
"これまで見ていた風景が、こんなにも変わってしまうんだ、と。それは3月11日以降、みんなの無意識に刻み込まれたことだと思います。(中略)今、目の前にあって「キレイだな」と感じているこの風景を、自分たちの主観も交えながら絵にしておきたい。"

とおっしゃっています。

今ある風景は永遠のものではない、
だからこそ、人は絵にしたり、写真を撮ったり、何かのかたちにして残そうとするのではないか。

そんな監督の思いも読めて、また、言の葉の庭を見てみたいと思いました。

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生きる

生きる

2022/08/29 22:08

今を絵本でより深く見つめ直す

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いわずと知れた名作、谷川俊太郎さんの「生きる」を
岡本よしろうさんが絵をつけて本になっています。

詩の全文を読むこともできますが


1ページめくるたびに
詩の一部と、絵とがマッチしていて、
また、前後の絵でもつながりがあり、

谷川俊太郎さんの「生きる」について
小さな子でも、わかりやすく
大人には、感慨深い内容になっています。

巻末の谷川俊太郎さんの<いま>の意識と題された解説には

"「生きる」と題された詩には、私たちの心を束の間立ち止まらせて、さまざまな<いま>の情景から、ふだんはことさらに意識することのない視点で、人生を俯瞰して見直させる働きがあるのかもしれません。"

とあります。

生きるということ、今生きているということ。

この、深い内容の詩が絵本になることで、
よりいっそう、今の大切さを感じることができました。

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ぼく

ぼく

2022/08/02 21:01

「生きる」ことと「死ぬ」こと

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

子供の自死について、谷川俊太郎さんが作られた本です。

「ぼくはしんだ ひとりでしんだ」
この一言が何度も繰り返されて
後悔なのか、やっと楽になれた喜びなのか、
それはわかりません。

誰でも一度は思ったことがあるかもしれない
「しにたい」という気持ち。
決して、それを肯定するわけでもなく、
また、完全に否定しているわけでもない、
そんな言葉たちが、合田里美さんの色鮮やかで
美しい絵とともに紡がれています。

"なにも ほしくなくなって
なぜか ここに いたくなくなって"

という一文に

この少年を抱きしめたくなりました。

末尾の「編集部より」も読むと、より生きることを選択する
ということが感じ取れます。

テレビで、この本を作る過程を
ドキュメンタリーしているのを見て、
これは、読まねば。と思いました。

90歳になられた谷川俊太郎さんの思う
「生きる」ことと「死ぬ」こと
とても考えさせられる絵本でした。

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