しゅんめいさんのレビュー一覧
投稿者:しゅんめい
2021/12/24 01:03
深く美しい最終章〜物語は続く
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
この度、今頃だが、初めてこの同級生シリーズを通しで一気に読み切った。そして、名作という評判に、心から同意した。ジャンルに拘らず、多くの人に読んで欲しい作品と心から思う。
これまでの章では、正反対の二人が恋に落ち、共に高校生活を過ごし卒業、それぞれの道に進んだが、この章ではこれからを模索しつつ、厳しい現実に直面し、どう道を選び歩んで行くかが描かれている。二人の成長を見守る事もこの作品の楽しみの一つであったが、その最後の章とうたわれていた。
まずはこれまでの物語をじっくり読んで頂きたい。あるいは、既にそれらを読んでいらしたら、是非、この章を読むことをお勧めする。
実際、時間をかけてじっくり丁寧に描かれたこれまでの積み重ねが有るからこそ、本作での展開や事件、二人の決断に、十分に納得出来た。
描写は静謐かつ美麗。明日美子先生独特の作品の行間、寡黙さ、絵画表現の余白や省略に美を感じる。本作では二十歳前後の成長した二人が美しく、時には神秘的に、また、時には感情のこもった微笑みやコミカルな表情で描かれている。画面の中にさりげなく配されている二人の脚など身体の一部にすら静かな官能が感じとられもした。
そして何よりこの章にて、二人が直面する辛い現実や、家族や友人達が丁寧に描かれている事で、これまで積み重ねられた物語が、巷によくある甘く切ないだけの夢物語ではなく、人物が息をし心に訴えかけてくるものとして奥深く締めくくられたと思う。
理解者である友人達や、二人の互いを想う様子に、ずっと泣かされながら読み進んだ。実は、読み返す度に涙が出てしまう。
ここまで面白く、完成度の高い作品群はなかなか出会えるものではないと感じ、その余韻はまだ続いている。まだ若い二人のこれからの物語も続いていくだろう。
明日美子先生の作品に出会えて、そして、この作品に出会えて良かった。
レビューは以上
ーーー追記ーーー
(上記で最終と述べたが、後日譚連載中の嬉しい情報を遅ればせながら知った)
(明日美子先生がO.B.で終わらせず、続けてこの作品を描いて下さった事、心から感謝します。今後の二人や仲間の様子も引き続き楽しみにしています)
2021/12/31 18:28
くちづけする二人
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「そばにいる それだけでいい そう言って君って君がくちづけた」
この言葉に集約された、第一作目。
読み直すたびに思い出し、見つける事がある。
後のエピソードの伏線がはっきりあって、よくねられ、構成されたお話と驚かされる。
そうかー、さじょうはハラセンをこう思っていたのか、など。
草壁との関係はこうだったのか、など。
ハラセンとの関わりなど。
年末年始、また最初から読み直し中。
2021/12/13 07:13
さすがSILVA先生
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
改めて思った。SILVAさんの男体は美しく色気がある。ここでいうエロさがある。そして人物に可愛げがあるのだ。
メインキャラに魅力があるのが特徴だ。これはもう、惹かれあって当然の組み合わせと納得できる。ストーリーも、無理が少なく心地良い。
氏の作品は大体の作品を拝読したが、まだ読んでいないものを早速読み尽くしたいほどだ。
2021/12/11 06:49
短さの中に
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
短さの中にぎゅっと詰まった気持ち。
兄の恋人との交流を描いた作品が特に心に残った。
少ない言葉の中、行間、絵の空白までも、表現の一部に思えた。
そう思える漫画家の一人と思う。
2021/12/06 23:54
引き算の官能
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
全巻読んだ。好きな作品。面白かった。買って良かった。ここまでは、検討中の方へのお勧めの言葉。そして自分の思いは、少ない動きと表現で、深い官能を感じた事。なんとも言えない。沢山の擬音や線よりもっと、静かな二人の触れ合いが、その深さを感じて、体の奥に響く様だった。
描画は線が多く、繊細、男性もとても可愛らしく描かれている。個人的に主人公の元カレが不思議な魅力でお気に入りなのだが、彼の願望に協力する、因縁深い主人公の広い心に、共感しないが興味を持った。彼女にしか勃たない彼の訳。それが紐解かれていく。
そしてこの二人がその後どうなるかは読んでのお楽しみにしておくが、私は二人の心が強く繋がって欲しいと思った。特に彼が自分の気持ちに気付き、彼女に伝えることができればと願った。
2024/05/31 12:59
あまりに良すぎて涙目に
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
普段漫画は単行本を買う事の方が多いですが、この作家の短編は素晴らしく、いつか単行本に収録されるかもしれないけれど待ちきれず購入。いや十分待ちましたが…
そして本作を読んで切ない様な微笑ましい様な気持ちになり、ホロリとして…涙が浮かびました。しかし素敵な事に笑顔で読了。
本当に素敵なお話、作家さんです!
2021/12/31 19:07
胸が締め付けられる場面
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
出会ってすぐ読んでみたけどその時は綺麗な、綺麗すぎる登場人物に感情移入出来ずにいた。印象が薄かったのに、評判を知ってから読み直すと、胸が締め付けられる、ギュンとくる、ゆきの実体験と演技が混ざる反応に。たまらず、何度も読んでいる。
「指がどこまで届くのか」なんて、他で見たことのない、忘れられない言葉。それを見たくてまた読む。
この先も、新作も楽しみな作家さんに出会えて嬉しい。
2021/12/31 14:36
けなげ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
深津の健気さ、可愛らしさが、見た目のクールビューティーさとのギャップで強調され尊い。それを愛するクールなはずの彼がトレーナーに似た壊れっぷりが笑えるのもいい。
当初、美麗すぎる絵柄に戸惑ったが、それと時折挟むコメディ部分や、大袈裟な愛の言葉、理屈っぽさと、愛の場面の壊れっぷり、感情が高まった時の究極の表情が堪らない。
人気の理由を垣間見た思い。今後も読みたくなる。
気まぐれなジャガー(4)【単行本版】【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】
2021/12/30 14:41
愛しすぎだろっ!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
面白くて、一気に読んでしまった!
こんな愛情表現惜しまない一途で可愛い主人公、他にいる?と思いました。椎名可愛いし、それを素直に受け入れ愛するアラタも素敵。
最後のサプライズは予想ついたけど、誰へのものかは意外だった。ついもらい泣き。私もそうあってほしかったので嬉しかった。
今後も彼らの物語を読みたいです。
ジンザが椎名を気に入った訳もわかってよかった。
イケメン同士の絡みに最初は慣れなかったけど、もう馴染んでしまって。
惜しむらくは白抜き。ぼんやり広めの場面も。せっかくの絵に、と思って。
気まぐれなジャガー(2)【単行本版】【ペーパー付】【電子限定描き下ろしマンガ2P付】
2021/12/30 14:39
好きな作品
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
大好きな作品。新宿、を試し読みしただけでウノハナ先生の作画と話に惚れました。この二人は大好きなCPですが、なぜこういう仲になったのか、私は一巻ではわからなかったのですが2巻で少しわかった気がします。二人ともノンケ、なのかな、なんとなくゲイに見えないところがかえってリアルなのかな?とはいえ、受は華奢でフェミニンが多い中、多少はそうでも漢気あるよな椎名。
この後、ジンザが何故椎名をあんなに気に入っているかわかってくるのかな?などまだまだ楽しみがある、きまじゃがです。
2021/12/30 14:35
初々しい2人
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
初々しい2人のエピソード二つ。
いい!すごく!
一つ目は大学生時代。椎名のアラタへの想いがわかる。絡みはなんかしっとり。本編と趣が違うのは同人誌だから?
二つ目は中高。前日譚のひとつか。フェスでお泊まり。
気まぐれなジャガー(3)【単行本版】【ペーパー付】【電子限定ペーパー付】
2021/12/30 13:24
純愛?
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第3巻は、あまあま、可愛い椎名とスパダリ麻生。椎名の身に大きな展開と大きな事件が。さあどうなる?という感じ。
ホント、可愛いよ。椎名。
かっこいいよ、アラタ。
心底愛し合ってんな。
2021/12/26 17:40
成長
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
前巻で須藤に同情し嫌悪が減ったチョロい私は、須藤の事が愛しく思う気持ちがわかってきて、どちらも好きなら3人でいるというテもあると思ってしまった。だって、どちらにも惹かれている様に思うもの。
新谷は癒す人なのかな。
人は信じてもらう事で生きていけるのかな。
ここより少し核心部。
皆、成長した。菊池は震えず、落ち着き、慈愛と余裕を醸し出し、須藤は人への関心と触れ合い。それぞれに道を選べたけれど、須藤に同情する。彼は彼の道を見つけたけれど。それで良いのかも知れないけれど。
2021/12/25 15:15
打ちひしがれ、すがる
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
表紙では笑顔の須藤だけど、悲しい可哀想を通り越した彼の過去がここで語られます。あまりの事で彼への嫌悪が薄れた私。新谷も振り切れまい。脅されつつも本能では惹かれ囚われているのだろうな。良くはないけどこの際、3人一緒という道もあるのではと思ってしまう。
それにしても表紙が素晴らしく、最終巻の雰囲気が漂いますが、が、まだ続きます。
