すぃさんのレビュー一覧
投稿者:すぃ
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ラブカは静かに弓を持つ
2022/07/25 17:12
音楽は誰の物でしょう
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
音楽を聴く人、演奏する人、作る人、それをお金に換える人。
全員に音楽論があって、そこには意志がある。チェロを音楽教室で弾きに行って演奏する先人の遺産である音楽は果たして誰の物なのでしょうか。
私には分からない。でも今日も昨日も、そして明日も私は音楽を聴くでしょう。
著作権を取り締まる為に潜入する商業スパイ劇。007のような緊迫感とはまた違う緊張感がありました。
ぜひ、ショパンのエチュードを聴きなが一緒に読むと良いエッセンスになると思います。
1984
2022/04/11 14:02
自由って
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例えば「これが正しい」と思っている事が全く違うと判明した時に私はどうするだろうか。ニュースをニュースと信じている理由は何だろうか
今の不安定な世界情勢を見てから読むと自由を考えるきっかけになると思います。
一気に読み耽った私の姿こそウィンストンなのかもしれない
明るい夜に出かけて
2022/07/25 18:10
夜型人間の皆さんへ
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内気で人に近寄られると突き放してしまうが、どこかで人との繋がりを求めている主人公が実在する(した)深夜ラジオ番組を通じて繰り広げられる人間劇です。
実際に私も深夜ラジオが大好きで改編期の推しのパーソナリティの変更があるかどうかの不安感、新コーナーの始まる時のワクワク感、急に現れなくなったハガキ職人への心配など挙げればキリがありませんが共感できました。
深夜ラジオと言うテレビやインターネットの番組よりもどこか内輪的ノリみたいなわいわい感を味わって読みました。
砂の女 改版
2022/07/27 18:37
安部公房といえばの作品
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東京大学医学部卒業の超インテリである安部公房による不思議で複雑な世界観でした。
ボリュームはそこまでありませんが、とても深さを感じました。
実に奇妙でした。水のような砂の鬱陶しさ、村や女の不気味さ、でも最後には考えさせられるものでした。
岡潔 数学を志す人に
2022/07/26 01:53
変わり者であり天才の頭の中
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数学者である岡潔氏の講演内容などをまとめた一冊です。
岡潔氏はその功績が人間離れしすぎて欧米の学者達は「岡潔とは研究者集団のチーム名だ」と思っていたほどの天才でした。
そんな彼の思う生命とは、数学とは、調和とはが語られていました。
超合理的な世界の数学の天才の考える非合理的な世界の存在論は何度読んでも読み応えがあります。
蕎麦湯が来ない
2022/07/26 01:30
明るいだけでは
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心に常駐している説明はし辛い憂鬱を感じる瞬間達の自由律俳句集で私には共感がたくさんでした。
世の中やSNS、テレビの特集などはおしゃれで皆んなキラキラしているようになっているのか、見せているのか。そんな世界だったら、私は耐えられない。その「耐えられない」と思ってからこの本を開いて少し心を均します。
流浪の月
2022/07/25 19:05
こんな小説に会いたかった
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周りの優しさを突き放しても後悔したくない方に進む時の切なさが凪良さんの優しいけど力強くもある世界観で心に何かが刺さって、血じゃない何かがじわじわと湧き出る感じがしました。
2人の主人公は自分達に悔いのない選択をしているのに、こんなにも切なく、時にはこちらも悔しくもなる。でも2人から目を話すことが出来ない。
私はこんな小説に出会いたかったです。
笑うマトリョーシカ
2022/07/29 13:55
仮面を剥がすと言うけども
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果たして本当の自分と言うのは親類や友人を含めて見せることなどあるのでしょうか。もしそれが政治系の職業によっては如実に見せないでしょう
仮面の下で攻防が繰り広げられていて、自分のマトリョーシカの一番内側の顔が果たして笑っているのかなと自分を疑うぐらいに引き込まれました。
暗幕のゲルニカ
2022/07/26 02:04
今読む事にまた意味がある
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パブロ・ピカソによる大作「ゲルニカ」は反戦を訴えている作品で、今でもニューヨークの国連本部にタペストリーが飾られています。
それは国際社会が戦争に断固として反対するという意思です。
そのタペストリーの前で某国が会見した時にタペストリーに暗幕が掛けられて隠されていた。それは何を意味するのでしょうか。
今の世界情勢でタペストリーに暗幕を掛けようとしているのは誰なのかと考えてしまいました。
原田マハさんのアートの知見の深さがあるので、状況や画を想像しやすかったです。
恋せぬふたり
2022/07/25 16:57
ラブじゃないストーリーも突然に
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私自身も主人公の恋愛感情も性的欲求も抱かないアロマンティック・アセクシュアルの当事者です。
人と身体的接触はしたくない、性的な話が苦手、他人の恋愛感情を察する事が出来ない…などに共感しました。
生き辛いのは自分と違う人の域に土足で踏み込んでぐちゃぐちゃにして来るから。つまりは放っておいて欲しいだけなんだ!と言うのが野菜と言うどこにでもある媒体を通じて物語が進んでいきます。
「恋愛感情がない」ただそれだけなのに、周りの人達には変に見られてしまう。まだまだ知られていないLGBTQ+のきっかけになればと思います。
ルビンの壺が割れた
2022/07/26 01:38
ベタこそ最強
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チャットのやりとりのみの至極シンプルな構成でボリュームも軽く読みやすい作品でした。
内容がベタという訳ではなく(むしろびっくりしました)構成が起承転結ではっきりとしていて、最後の数ページにオチが凝縮されていて、衝撃でした。
最後の最後のオチにびっくりして確かにルビンの壺が割れる音がした気がします。
三つ編み
2022/07/26 01:23
幸福を決める権利
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フェミニズムやジェンダー平等が謳われる昨今で男性はセンセーショナルに、女性にはよくある、聞くことあるあるに感じる物だろうと思いました
三人の住む国も仕事も状況も全く違う女性達が女性として争ったり、勝ったり負けたり、その結果も全く違う。
でも三人は髪の毛という媒体で繋がって共通している。
そんな力強くもまだまだ平等までは程遠いと感じる虚無感もどこか感じました。
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