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ブラウンさんのレビュー一覧

投稿者:ブラウン

352 件中 1 件~ 15 件を表示

レーエンデ国物語 1

2024/11/03 22:37

架空の歴史読み物

21人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

登場人物やファンタジー要素で魅せる類の物語は期待しない方が良い。タイトルがレーエンデ国物語とあるように、この作品の主役はレーエンデと呼ばれる土地そのもの、そこで何代にも渡って積み重ねられた歴史そのものだからだ。冒頭や終章ではちゃんとその点がほのめかされているものの、多分「人の話を聞いて伝えたいことを聞かない」類の人にはわかりづらいかもしれない。特に、第一巻時点での人物評価と、全てのことが終わった後の歴史の総決算としての人物評価を混同してしまう人には「何だこれ」と思わせかねないし、実際、レビューにもそういう人たちの意見が散見される。何なら読者は銀呪病視点か泡虫視点でこれを読んでいると思った方が良い。
登場人物は揃って欠点を備えている。無力で、暗愚で、病に侵され、満月の夜を恐れ、神話に縋り、支配に酔う。一つ一つは小さな人の弱さだが、これらがレーエンデの地で混合し、巨大な動乱へと発展していく。その前兆、そこはかとなく日常に漂う不安を払拭するように振舞う人々の生活はある種のリアリティを持っており、その生々しさを正面から描きながら、このライトな読み口を維持している作者の手腕は見事と言える。
これから時代を隔てて生まれ没する人々が、いかに自らの生きた痕跡を残し、それがレーエンデにどのような影響を残していったか? 歴史の分水嶺を主眼にしながらどっぷりと読書したいシリーズだ。



ここからはレビューの内で気になった点をいくつか。感情体験を書く感想と、内容を他人に紹介するレビューは根本的に違うもののため、感情体験を優先したせいで本来の内容から乖離している以下の二つについて指摘しておく。
例えば「AはBをいじめるCを殴った」が本文だとして、「AはCを殴った」は成立するが、字面の印象は全然違うだろう。以下に挙げる二点はそういう雑な読み飛ばしないし物語の前後関係への混乱、記憶の虫食いを元に書かれた傾向があって紹介の役目を果たしていない。そんなもの、レビューを参考にする人たちに向けて放置する訳にはいかない。「AはBをいじめるCを殴った」への感想は自由でも、「AはCを殴った」のような捏造、切り貼り、読者の頭の中だけに存在する創作は、内心に秘めている限りは結構だが、ひと度世に放ったが最後、批判なんて体裁をとるのもおこがましいフェイクになるのがわからないか?
読者諸兄、感情は十人十色で良し。だが印刷された活字は唯一無二だと留意してレビューしてもらいたい。
それから、最近このレビューから私の他のレビューを熱心にご覧くださる、とある方へ。
あなたのおかげで本の内容全体を吟味するよりも不満だから憂さ晴らしをし、そのために手段を選ばない人がいるという疑念に確信を持てました。ご多用な折にもかかわらず、わざわざご苦労なさってまで、私の主張に信憑性をくださってありがとうございます。
私を標的にした投稿が削除されてますね。私に呆れて自ら消したか通報されたか知りませんが、めでたくて結構です。

・ユリアがモテる様子を書きたいだけ?
一番モテてるのは父親。ユリアは父親の縁故バフで良スタートを切って、身分に奢らず庶民生活に寄り添ったので良好な人間関係を築けた感じ。重役の子を接待するノリ。主人公以外に関心を向けないと起こる明らかな誤読。

・言うほどレーエンデ、呪われてなくない?
現実で例えると、定期的に毒ガスが自然発生する地域に定住民がいるようなもの。自分の家がそこにあると想像して欲しい。どう考えても呪われている。読者が頭の中で思い込んでいる呪いのスケールとのギャップを埋められなかったために起こる誤読。

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母という呪縛 娘という牢獄

2023/09/28 18:38

最後までメンタルが削られて、やっと救いの手が見えても遅い

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

プレッシャーの度合いは違っても、プレッシャーの向かうベクトルが同じ家庭環境に身を置く人は多いと思う。生活を豊かにするはずの学問が、いつの間にか安泰のための必須知識へと論点がすり替わっているような、無意識下を侵食する社会の要請。一般的にその要請に従えば確かに幸福を得られるのだろうけど、娘を持つ母親のメンタリティの全てがその要請を満たすことに向けられるとどうなるか。娘視点で惨劇に至るまでのロードマップが描かれているのが本書だ。
厚顔無恥を承知で述べるなら、彼女に共感する点が多々あった。望まぬ習い事や勉強。子供のパーソナリティや志望を無視した強硬なエリート主義。彼女の母は、何故ほどほどを許せなかったのか。もう尋ねることはできない。
娘が罪を認めるまでに得られたコミュニケーションが唯一の救いで、本文はほぼ地獄の様相を占めている。通読の際は心の丈夫なタイミングを選ぶべきだろう。壮絶なルポルタージュの中には、きっと我々にも救いを与えてくれるような、一粒の輝きがあるはずだ。

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方舟

2024/10/23 11:22

淡々と読んできたストーリーが最後に逆転する

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

淡々とした雰囲気の割に、読者の気を引く事件は多いな。という平坦な印象のまま辿り着いたラストに震撼する。逆転の軸はノア。もうこれ以上は言えない。

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死の貝 日本住血吸虫症との闘い

2024/05/09 10:54

発見から100年以上に渡る闘い

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ちょっとページを開いてみれば目に飛び込んでくる症例の写真、そして寄生虫の生活史。「何だこれは!」と思わずにはいられなかった。日本住血吸虫の名は耳に挟んだことはあったが、人の外見年齢にまで影響が及ぶなどとは、この本を通じてでしか真に受けなかっただろう。

この手の奇想天外な病症は何となく迷信と連携させたくなる力を感じる。本書でも確かに一種の霊験として認知された側面について語られてはいるが、以外にもこの寄生虫に最も近い場所で暮らす農耕従事者からは、原因はともかくとして恐ろしい病気として認識していたことに頭を殴られる思いをした。下手をすれば先人たちを啓蒙の足りない人間として侮って因習村などとネタにしがちな我々であるが、当事者の切実な健康への、生命への希求を、無意識にでも切り捨ててはならないのだと心に刻んだ。

この感染症が発見されて終息に至るまで、長く見積もれば122年もの歳月がかかったという。その間に世代を超えて研究、根絶、治療を続けてきた先人たちの働きが、具体的な数字をもって淡々と描写される。だが、そのスケール感には感服するばかりだ。困難の克服、その記憶の風化を食い止める営みの何と有意義なことか。

人間に失望や不信を感じている人もいるかもしれないが、どうかこの本を読んでみて欲しい。我々が自身に失望・不信を抱く理由も案外、時代のスローガンによって左右される。100年以上に渡るこの闘いの中で、時代のスローガンが変わる瞬間が訪れるが、それでも人が果敢に地方病の根絶に臨んだ、地道な努力の集積と世代のバトンは色褪せない。それが知れる稀有な本だ。

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羆嵐 改版

2024/02/08 15:37

生命の息吹に満ちたリアルモンスターパニック

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

群れとしての人間と専門家としての個人が人食いヒグマと対峙する。あまりにも有名な熊害事件を扱った物語である。
ファンタジー小説の読書を補強するつもりで「現実の魔物=クマ」だろうと、あまり褒められた動機ではないが、何はともあれ読んでみた。北海道の開拓村の情景を淡々と描写するに留めている書き出しから、おもむろにヒグマの息遣いが村民たちに迫る様は生々しく、当たり前だが血が通った生物がすぐ傍に潜んでいる感覚に晒される。
ヒグマに食い散らされた遺体の描写、家々に残された痕跡に翻弄される人々の動揺……どれをとっても生半な娯楽作品では及ばないスリルと緊張感に満ちている。特に熊撃ちの銀四郎のメンタリティは命のやり取りを経験した者にしか醸せないリアリティが漂っており、その深い人物描写には得体の知れない引力を感じたほどだ。

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はてしない物語 下

2024/09/26 13:19

ファンタジーの名作は伊達じゃない!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

物語はアトレーユからバスチアンの旅へ。アウリンの力で次々とバスチアンは望みを叶え、もはや向かうところ敵なしとなっていくが、その代償を知ったとき――。
人間、成長するにつれて得た体験や知識が武器になって、強く偉くなった気になっていく。その実、社会的ステータスの指標に則っただけの経験値だけが重要とは限らない。無敵になるために必死に得た武器で自分の首を絞めると気づいたとき、私ならどう取り乱すのだろう。
もし不幸にも私の番が来たときは、バスチアンのように、一つひとつ引き算していくのが、一つの手なのかもしれない。自分を構成する虚飾や本質を引いて引いて引きまくって、空っぽになった果てにも残るもの。そんなもののために生きていきたい。
ファンタージエンでの旅は、何物にも代えがたい、確かな経験だった。

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ネットワークの勃興から先鋭化、衰退を追う

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

電信技術の先史から電話の誕生までに起きたコミュニケーション革命を追うノンフィクション。カンブリア紀もかくやの如く、高速情報伝達にかけた人々の熱気から生まれた工夫と発明の数々に関心する。一方、電信が発明されるまでの紆余曲折、普及までに立ちはだかった政治的課題・ロビー活動、その有用性が認められてからの先鋭化するダイナミックな経緯がコンパクトにまとめられている。
電信の登場から発展する様は今日のインターネットの発展と酷似している。私たちが先進技術と信奉してやまないインターネットは、その実人類史が経験済みのイベントに過ぎないと指摘する本書のインパクトはすさまじく、同時に先人たちの轍を踏まず、平和への楽観を保ったままこの時代を守って欲しいという願いが湧いてくる。

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中世ヨーロッパのおまじないを現代日本で実践する

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

歴史は「強者と見逃せない事件の記録」で、民衆の記録はほとんど残っていない。せいぜい、資料の端々から当時の姿を推測するのが精一杯だろう。
そんな中で魔除けやおまじないは結構良い手がかりになるんじゃなかろうか。願いは関心を反映していて、身近な素材を使って、大事な場所で執り行われる。ヨーロッパの精神のエッセンスとも言えるこれらを今に伝えているのが、このような風習と言っても過言じゃないだろう。
季節ごとにまとめたビジュアルつきの実践指南も面白い。きちんと日本と現地の気候の違いを考慮に入れてアレンジしつつも、魔除けの背景にある信仰を忘れずフォローしている点に愛を感じた。

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生活を感じる建物のイラスト集

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ファンタジー世界の旅先で見た建物の記録、というコンセプトの画集。一個の世界という体裁だが、どちらかと言えば作者の思う“古今東西の素敵なもの”を詰めこんだコラージュのような趣がある。

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レーエンデ国物語 4 夜明け前

2024/05/21 13:13

受け継がれる文化と風習に人々の思いを乗せて

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

時代が移り、人は去り、記憶は廃れ、ただ文化と風習が思いの方舟になる。レーエンデ国物語は登場人物が1巻ごとに入れ替わり、読み進めるにしたがって寂しさを伴うが、4巻を読んで思ったのは「彼らの足掻きは蓄積した文化と風習に守られて、今に息づいている」という頼もしさだ。読者が親しんだ彼らは去った。しかし、彼らが残したものの名前が今になって大勢集まっているように感じたはずだ。それらは命なき同胞である。時代と世代、そして血脈を超えた同胞を傍らに、最も新しい世代たちが、己の使命と向き合い、懊悩し、決断を下す。連綿と紡がれた歴史は、まぎれもなく当時を生きた人々の打ち立てた証に他ならない。それを歴史と理解せよ。

銀呪病、泡虫の秘密もこの巻で明らかになる。時を超えた物語を追い、レーエンデの行く末へ思いを馳せる読者もまた、彼らと次巻で出会えることを楽しみになるだろう。

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老神介護

2024/03/22 10:08

ワンアイデアへの肉付けが超マッチョ

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

豊かな設定のSF5編がこのページに納まっていることが衝撃。
それぞれ内容は寓意的だったり、現実を映す鏡のようであったり、つまりは普遍的な感情を描いている訳で、よく考えれば展開自体はどこかで見覚えがあるのに、よく考えなければ既視感を見落としてしまうほど、独創的なワンアイデアで著者独特の世界観に昇華されている。
そのワンアイデアに説得力を持たせる描写が超科学マッチョ。圧倒的な情報量で「ひょとしたら、いつかこんなことがあるかもしれない」と思わせられるのは並大抵の筆力では成せないことだ。
特に最後に収録されている地球大砲は科学史愛とでも言おうか、転んでもただでは起きない人間のしぶとさを一編に凝縮されているようで、敬愛に似た何とも言えない気持ちで読書を〆た。余韻まで良い。すごい本だった。

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方形の円 偽説:都市生成論

2023/10/22 22:33

たった4~6ページで綴る、都市を巡る短編集

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一編がごく少ページなのにもかかわらず、濃密な想像力に溢れている短編が30編以上もあるなんて正気か……? 難解でありながらコンパクトにまとまっているのでスラスラと読めてしまったことに、何やら狐につままれた心地になっている。

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息吹

2023/10/05 21:19

設定の嵐

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

科学的設定の妙に尽きる。発展も、デフォルメも、衰退も、信仰との融合も自由自在。設定を肉付けする物語はどれも一抹の寂寥を感じさせながら、人への愛に満ちている。間違え、衰え、信じたものに裏切られながら生きていく人々の姿が印象的な短編集だ。

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幽霊の脳科学

2025/08/18 13:52

最後のフロンティア、脳に迫るのは100年前の記録!?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

100年前から近年に収集された幽霊譚を特徴ごとに分類し、脳科学的にアプローチを試みる一冊。

脳科学はもとより、環境、文化、生活様式などへフォーカスし、多面的に「幽霊が見える」メカニズムの説明がされている。専門的な単語が頻出するものの、不用意に深掘りしない配慮と柔らかい語り口のおかげで非常にスムーズに読むことができた。

まさに化けの皮を剥ぐかのような内容でありながら、著者はこの本をゴーストバスターではなく仲人と位置付ける。人類最後のフロンティアとも言われる脳の領域を研究するにあたって、100年前の昔話が謎を解き明かす鍵となるかもしれない……学問領域に固執せず、人類知の集積に敬意を払い、新たな発見を心待ちにするという知性への敬意が溢れた著者の姿勢が素晴らしい。

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劣等感を乗り越えて愛を表現するまでの記録

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

映画でグッチョングッチョンに泣かされる羽目に遭ってしばらく、たまたま書店で見かけたので迷わず手に取る。
「読み書きができない老人が、妻に宛ててラブレターを書く」という、このノンフィクションのトロの部分を贅沢に描いた映画とは違い、西畑保さんの生い立ちから人間関係までを細かく記述した内容の壮絶たるや、本当によく道を踏み外さずに生きて来られたものだと、途方もない感慨が読後に押し寄せる。尊敬する人物は誰かという質問があってもこれまで今一つ回答に身が入らなかったが、これからは間違いなく一番に西畑保さんの名を挙げるだろう。
つたないながらも、真心を込めて書かれたことがひしひしと伝わるラブレターの他、西畑さんが夜間学校で書いた作文の数々を、原文に忠実に掲載。本人の実直さとおおらかさ、バイタリティの高さには本当に見習いたい。ややもすれば世界を恨む心に靡きかねない他責的な罵詈雑言が溢れる情報社会だが、西畑さんの人生哲学を見習って、恨まず腐らず、これからの人生を見つめていきたい。そんな気持ちにさせてもらった。
正真正銘、人生のバイブルに成りえる一冊だ。

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