畑古 明宏さんのレビュー一覧
投稿者:畑古 明宏
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小説家を見つけたら
2001/03/18 13:05
「教えること」と「教わること」の本当の姿
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最近知り合ったアメリカ人が、右手の手のひらにある10センチくらいの傷を見せながら私に語った。
「2年間、マイアミのスラム街で教師をしていた。この傷は、生徒が持っていたナイフを取り上げようとした時できた傷。40人近いクラスで教育をするのは難しい。でも、教師になることは夢だった。私はメキシコからの移民で、小さい頃からアメリカで生きていくには、勉強をしなさいと親に言われて育った。貧しいながら大学へ行くチャンスももらえた。だから私は同じことを多くの子供たちにしたかった…」
この物語もNYの同じような環境におかれる少年ジャマールが、大作家ウィリアム・フォレスターから書くことを学ぶ、同時にフォレスターは教えることに人生の希望を見出していく。そして、互いに学び、深く信頼しあう。
この小説を通し、教えること、教わることの本当の姿を学んだ。「他人の言葉に振り回されることなく、自分自身を見つめ、自分にとっての真実を追いかける」そんな2人の生き方を目指したい。
人と人との信頼とは何かを伝える素晴らしい小説です。
知的複眼思考法
2000/08/26 15:03
全く新しい何かが見えてくる「スリル」
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ちょっと視点をかえただけで、全く新しい何かが見えてくる瞬間の「スリル」を最近感じた記憶がありますか?
これまでに、知識を与えられ、「ああ、そうだったのか!」と理解し、それを記憶しようとした経験は多くの方がお持ちだと思います。一方で、正解のない答えを自ら考えることで「隠された問題」を発見していくことは、あまりないのではないでしょうか?(いわゆる「一を聞いて十を知る」ような感覚でしょうか…)
本書は、「創造的読書法」、「考えるための作文技法」、考える道筋としての「問いの立て方と展開の仕方」を通して、これまで、知識を与えられ、それを鵜呑みにしていた自分から脱却し、自ら知恵・知識を創造していくという「思考の技術」を気づかせてくれる貴重な書物です。
この「思考の技術」を身に付ければ、きっと自分にとっては当然の思考プロセスから導かれた「考え」であっても、この技術を持たない人々にとっては、たいへん創造的な「考え」に映るに違いありません。
新しい何かが見えてくる瞬間のスリルを味わうために、是非ご一読いただきたい一冊です。
適者生存 長谷川滋利メジャーリーグへの挑戦1997−2000
2001/03/20 22:32
アジャストメントとは考える才能
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「伊良部投手は速い球を投げることができる。野茂投手は凄いフォークボールを投げることができる。」そんな分かりやすい才能はないが、メジャーリーグで成功を収めることができたのは「適者(アジャストメントができる才能を有する者)」であったからだと長谷川投手自身が語る。
では、アジャストメントとは何か?この本を読んで、結局のところ「考える才能」「考える技術」であると感じた。著者がオリックスブルーウエーブに入団した年の開幕以来5連敗という壁を前にアジャストメントしたこととは、徹底的に考えた結果生まれた。メジャーリーグでの壁に対しても同様である。望ましくない結果となるのは、その結果の直前に原因がある。その原因を1つ1つ分析し調整していくことにより、バランス感が増す。そのバランス感が好結果を生んでいく。
長谷川投手は、自らの夢を実現した成功者の一人であるが、その成功には、自分自身への挑戦と外部評価ではなく、「自分はどうしたいのか?」という自分自身への問いかけがあったからである。きっと彼の持つ「アジャストメント能力」はずばぬけた才能に恵まれなかったと感じているすべての人を蘇らすことができる素晴らしい刺激であると感じる。
Q&AでわかるMBA実践ビジネス問題集 MBA経営学を学ぶための初めての問題集
2001/02/25 22:21
脱「カン」ビジネス
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ケーススタディーを通して日々必要とされる判断の仕方を学べる一冊です。
ビジネスの日常の中で、これまで「経験」や「カン」で判断を下しているケースは多々あると思います。そして、カンが外れて大きなトラブルが発生してしまうことも少なくないと思います。
そのような経験やカンを裏づけできる論理的な方法を身につけるためにこの問題集は役に立つと思います。この一冊の中に、1.アカウンティング 2.マーケティング 3.論理的思考方法とオペレーション 4.ファイナンス 5.人と組織 6.ゼネラルマネジメントと経営戦略という6つのパートごとに5つのケーススタディーが掲載され、合計30もの事例を学ぶことができます。
ケーススタディーを読み進むうち、今まで自分がいかに考えずに判断をしてきているのかが浮き彫りになります。
「THINK」に基づく判断を行うための導入書と言えるでしょう。
千本倖生のMBA式・会社のつくり方 新ビジネス成功のノウハウ
2001/02/25 22:09
すべてのビジネスパーソン向け教科書
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まるで「ベンチャービジネスを立ち上げよう」と意気込む企業家予備軍向けのビジネス書の様なタイトルですが、実際は、すべてのビジネスパーソン向けの「考え方」の教科書であると思います。
S物産の清水君が社命により新規事業を立ち上げていく様子を「ビジネスアイデアの出し方」から「事業計画書の作成」「ビジネス運営方法」「中期ビジョンの設定方法」等一連の考え方を具体的に学べます。そして、それは、決して新規事業に関することだけでなく、普通のサラリーマンが現在の部署で独自に、あるいは、既存顧客と新しい何かを生み出していく場面での格好の教科書となるでしょう。
特に、新しい何かが何なのか気付かないときの「アイディア発想方法」(第1章)が大変参考になると感じます。アイディア発想のパターンが読者に定着すれば、自分ではあたりまえの発想が他人から見れば、論理的ですばらしい発想となりうる訳です。そんな事例がたくさん詰まった一冊です。
失敗学のすすめ
2001/02/25 21:58
失敗してはいけないというプレッシャーからの解放
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日本社会には、「失敗はダメなことで、恥ずかしいこと」という認識があり、学校教育では、失敗しないことを教えている。結果として、みんなと同じ事をし、突飛なことを避ける心理が育ってしまっていると感じます。だから、失敗すれば隠そうとし、明るみに出ると、不可抗力であったと言い訳をします。
著者も「負のイメージでしか語られない失敗は情報伝達されるときは小さく扱われ、人は「聞きたくないもの」は「聞こえにくい」し、「見たくないもの」は「見えなくなる」もの」と書いています。だから、失敗のナレッジは蓄積されず、同じ失敗やより大きな失敗が起こると述べられています。
そんな失敗のイメージを払拭し、失敗を直視すれば、失敗の構造が明るみになり、失敗の件数もダメージも激減するとの主張は感銘を受けます。さらに、失敗の種類と特徴、伝え方、考え方を理解すれば、失敗が減るだけでなく「創造」を生んでいく事例を知ることができます。
今まで、失敗を恐れ、直視してこなかった人にはお勧めです。
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