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まーしゃ@B◎◎KRACKさんのレビュー一覧

投稿者:まーしゃ@B◎◎KRACK

255 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本おこりんぼママ

2002/07/31 18:53

子どもを怒りすぎたとき。「いいすぎた」の一言といっしょに、この絵本。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

親としてハッとさせられる1冊です。

表紙では、ペンギンの「ぼく」をつれたママの絵。「ぼく」はとっても
うれしそう。中表紙では、ママらしきペンギンにぎゅっとされていま
す。なかよし親子なのね〜。

…と思ってページをくると、そこには目をつりあげ、大きく口を開いて
怒っているママ・ペンギンの姿。「ぼく」は、あまりにもびっくりして
腰を抜かしているようすです。あまりすごくどなられたものだから、
「ぼく」はバラバラになってとんでいっちゃった!

頭もおなかもくちばしもどこかへとんでいってしまって、ぼくは足だけ
になってしまいます。足になったぼくは、バラバラになったからだを探
しに行きますが、目も口もない足だけの体で、どうやって探したらいい
の?…

とぼけた味のある絵で、ペンギン親子を描いた作品です。どうしてママ
がそんなに怒ったのかは描かれていませんが、まぁ、そういうことはあ
るよね(経験談)。けして親を責めるような描き方にはなっていませ
ん。

そんなときの子どもの心情がうまく描かれています。体がバラバラに
なってあちこちに飛んでいってしまうところは、見事。「あちこち」の
場所も、なるほど、と思わされます。

バラバラになった体をみつけてしっかりつなげてくれたのは、やっぱり
あの人。子どもも親もハラハラしつつ読みながら、最後はほっと一安心
です。

「怒りすぎた!」というときに、子どもをひざに座らせて読みたい絵本
です。言い訳しなくても、気持ちはきっと伝わります。

【B◎◎KRACK】 No.131 2002/05/08発行

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紙の本まあちゃんのながいかみ

2002/07/31 18:50

壮大なロマン広がる長い髪のお話。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

女の子はもちろん、男の子も喜ぶ絵本です。

女の子3人集まれば、おしゃれの話に花が咲く。まあちゃんたちもそう
です。今日の話題は、ヘアスタイル。お友だちふたりは自慢げに髪をそ
よがせます。「あたしたち、まだ もっと のばすの。」

おかっぱスタイルのまあちゃんは、「あたしなんかね、もっと ずっと
のばすんだから。そのながいことったらね…」

壮大なスケールで描かれるまあちゃんの野望話です。その長さ、とにか
くすごい。つりばしの上から魚釣りができちゃったり、カウボーイよろ
しく、牛をつかまえちゃったり、ぐるぐるくるまって、寝袋がわりにで
きちゃったり。髪の長さがいわゆる女の子らしさとイコールでないとこ
ろがおもしろい。

手入れのたいへんさをお友だちにつっこまれても、へこたれません。み
んながうらやむすてきな手入れ法を教えてあげちゃうんです。

女の子3人の会話のシーンは、背景がセピアがかったモノクロ、まあ
ちゃんの野望話のシーンは、すかっとした白の背景にまあちゃんの空想
が楽しく描かれています。

あまりの壮大さに、女の子はもちろん、男の子も髪の毛を伸ばしたくな
るかも? の絵本です。

【B◎◎KRACK】 No.132 2002/05/15発行

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紙の本とこやさんにいったニッセ

2002/07/31 18:47

自主自立精神あふれる絵本。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あたたかみとユーモアあふれる絵本です。

今日は学校の終了式。ママはニッセを床屋さんへ連れて行きました。
「とびきりすてきにね」そういうとママはお買い物へ。順番を待つニッ
セは、雑誌をみて、すてきな髪型を探します。

ニッセの番です。みつけた写真を見せて「こんなかみがたにして!」。
仕上がったニッセの髪型に、買い物からもどってきたママもびっくり!
けれど、ママは小言ひとつ言わず、さっさと終業式へ。学校のお友だち
にも大評判の髪型です。…

明るい色彩と余白がさわやかな絵本です。軽快な線と人々のあたたかい
表情が、ユーモアたっぷりの文章とマッチして、自主自立精神があふれ
ている、というか。作者はスウェーデンのご夫婦なのですが、なるほど
納得です。

床屋さんで待っている間、ニッセが見ていたのはいったいどんな写真
だったか。どうもこれはヘアカタログではなかったのではないか、とい
う気がするのですが。絵本ではまったくふれられないだけに、想像がふ
くらみます。

子どもに「ぼくもこんな髪型にしたい」なんて言われたらどうしよう?
でも、こんなにすごい髪型にできる床屋さんをみつけるのは、至難の業
ですよ。

【B◎◎KRACK】 No.132 2002/05/15発行

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ただの料理本ではありません。育児本としても読めます。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

とりたてて料理するのが好きなわけではないですけれど、どうせ毎日作
るのならおいしいものをつくりたい!

というわけで、カツ代本です。家庭料理といったら、カツ代さんでしょ
う。いろいろ試してみましたが、肉じゃがとから揚げは、この人に勝る
レシピはないです(きっぱり!)。この本を買ってからは、ここをネタ
にごはんをつくっているまーしゃです。

この本では、カツ代さんとケンタロウさんが、定番料理対決や食材対決
をしています。カツ代さんがおふくろの味系のお料理だとすると、ケン
タロウさんはこってり味系かな。どちらも家庭でふつうにつくれるお料
理ばかりです。

お二人のレシピを同時に味わえるのはもちろんありがたいのですけれ
ど、この本の楽しさはこの親子や小林家を垣間見ることができること。
すでに料理研究家として大忙しだったカツ代さんが、年子(!)の二人
の育児を同時にこなし、さらには、娘ではなく息子のケンタロウさんが
同じ料理研究家になっているということに、以前から興味をもっていた
ので、ふたりのやりとりやインタビューを楽しく読みました。

そういう意味で、育児本だったりもします。食べることって、大事だ
なぁ。

ちなみに本文中のイラストはケンタロウさん、スタイリングは板井典夫
さんが担当しています。おいしそうな写真がたくさんあります〜。実際
おいしいんですけど、これまで作った中で家族にも好評だったのは、
「ささみの香草揚げ」と「キャベツと明太子の焼きうどん」かな。毎日
今日はどれにしよう?と悩むのも楽しい〜。

おふたりのしあわせそうな笑顔にもそそられる1冊です。おいしいごは
んが食べられるって、しあわせだわ。

【B◎◎KRACK】 No.133 2002/05/22発行●ちょっと大きい本棚



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何歳でも、どういった楽しみ方でも、できる。上等の絵本って、こういう絵本のことをいいます。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人生ってこういうものかも、とおとなはしみじみできる1冊です。

「ぼく」のところに、おばあちゃんから電話がかかってきました。どう
やら「ひとりで遊びにおいで」と言われているようです。「おうちのま
えのみちをまっすぐ」くるように言われています。とにかく、まっすぐ
まっすぐ。

町の中の道をまっすぐいくと、田舎道。あれ? 「ぼく」は道を外れて
歩いていきます。「ぼく」にとっての「まっすぐ」は、道なりに行くこ
とではなくて、そのまま「まっすぐ」行くことのよう。とにかくまっす
ぐ進みます。…

おとなから見ると、道を外れてもまっすぐまっすぐ進む男の子に、何か
教えられるような1冊です。子どもは子どもで、ちょっとした冒険心を
満たされるように楽しんでくれます。

道を外れてまっすぐ行く男の子を待ち受けているのは、野いちごだった
り、小川だったり、ちょっとした山だったり、馬小屋だったりします。
自分なりに考えて工夫したり、自分で自分を励ましたり。おとなの目か
ら見ればいじらしいくらいがんばる男の子が、林明子さんの手で描かれ
ています。

けして高いところから子どもを見るのではなく、子どもの目線にそって
あたたかい目で描かれています。林さんの絵本を見ていつも思うのです
が、そこに確かに呼吸する子どもがいるんですよね。空気がある。だか
ら、ほんのちょっとした冒険でも、こちらは主人公の気持ちになっては
らはらしたり、がんばったりできる。

はらはらした後は、ちゃあんと受けとめてくれる人が待っています。お
いしいごちそうといっしょにね。

絵と文が分かちがたくいっしょになっている、ほんとうの意味での絵本
です。絵本というメディアを十二分に味わってください。

【B◎◎KRACK】 No.133 2002/05/22発行

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紙の本つんつくせんせいどうぶつえんにいく

2002/07/31 18:26

こ、この表紙は、あの女の子がでてくる、あのシリーズでは…。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

悪口ばかりいうつんつくせんせいをこらしめるお話です。

「つんつくえん」のみんなは水曜日になると、動物園へでかけます。
「つんつくせんせい」が、子どもたちを2列にきちんと並ばせて、つれ
てくるのです。そんなつんつくせんせいを動物たちはきらいでした。
だって、つんつくせんせいは悪口ばかりいうのですもの。

とうとう、動物たちはつんつくせんせいをこらしめることにしました。
そして、パンダとバクがその役目を担うことになったのです…。

たかどのほうこさんの愛らしい絵柄と明るい絵筆が、動物たちのアイデ
アを楽しく描きます。動物はたくさんでてくるのですが、途中吹き出し
などがあるので、小さい子や集団への読み聞かせにはちょっと向かない
かな。パンダと同じ白黒なのに、存在が地味なマレーバクが大活躍して
いるところが、なんともいえない味になっています。

結果として、つんつくせんせいがこらしめられたのかどうなのか、ナゾ
ですが、仲直りはできたみたいです。動物たちもとりあえず納得、かな。

それにしても、このつんつくせんせいとつんつくえんのみんな。どこか
でみたことのあるような…。そう!「あのシリーズ」と比べて見るのも
楽しいかも。

つんつくせんせいシリーズは、ほかにもあります。

【B◎◎KRACK】 No.134 2002/05/29発行

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紙の本テディ・ベアのおいしゃさん

2002/07/31 18:16

切ない切ない、くま絵本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

胸がきゅうんとなる1冊です。

「くまのぬいぐるみのおふる いたみ ひどくても 高価にて買いうけ
ます」
そんな張り紙をしているおじいさんのもとへは、今日も古いけれど「新
しい」くまがやってきます。おじいさんは、名前をたずねたり、身の上
を聞いたりしながら、ひとりひとりのやぶれを繕い、手足を縫いつけて
やります。

そんなおじいさんにくまたちも語ります。
「好かれて、かわいがられて、ほうりだされて、すてられる」
「だれか おしえて。ぼくのこと、どうしていらなくなったの?」…

バンサンの、余白をいかした鉛筆のタッチに水彩の淡い色が足された絵
が、それぞれのテディベアのかわいさ、哀しさを、十二分に描いていま
す。どれも、包帯を巻かれたり、ほつれていたり、まちがって手足をつ
けられていたり、と痛ましい姿です。

おじいさんは、そうしたテディベアを、その心の痛みとともになおし、
大切にしてくれる新しいオーナーへ手渡します。テディのひとつひとつ
に名前があり、思い出があります。どの子も愛されていたテディです。

どのテディもとても愛らしく描かれているだけに、その深い哀しみが伝
わってきます。おじいさんのはなし口調、テディの独白調でことばが添
えられていますが、それがなくても、画面を見ているだけで胸がしめつ
けられます。

あまりの切なさにくり返し読むのもためらわれるほどの仕上がり。
「おもちゃをちゃんと片づけなさい!」
とがみがみいわないでも、この1冊でわかるかも、の1冊です。

続編に『15ひきのおしかけねこ』があります。

【B◎◎KRACK】 No.142 2002/07/24発行

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紙の本こぐまのくまくん

2002/07/31 18:13

おかあさんぐまとこぐまの絶妙な会話。おとなの余裕を感じます。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

おかあさんぐまとこぐまの絶妙な会話の物語集です。

寒い冬のある日。こぐまのくまくんは、おかあさんにいいました。
「ぼく、なにかきるものがほしい」
おかあさんは、こぐまにぼうしをこしらえてやりました。くまくんは
さっそく外へ遊びにでかけます。

けれども、すぐもどってきて「ぼく、なにかきるものがほしい」。
そこでまたおかあさんは、くまくんにオーバーをこしらえてやりまし
た。くまくんは大喜びで外へでかけます。「もうさむくないぞ」。

けれども、またすぐもどってきて、「さむい。きるものほしい」。
かあさんぐまは今度はズボンをこしらえてやりました。くまくんは、
張り切って外へでます。「これでさむくないぞ」。

ところが、またまたくまくんはもどってきました。
「さむい。なにかきるものがほしいよう」
そこで、かあさんぐまはくまくんを諭すようにいうのでした。
「このうえ、なにがほしいの? けがわのマントでも?」…

この「くまくんとけがわのマント」をはじめ、物語は4つ入っていま
す。どれも、かあさんぐまとこぐまのくまくんの会話のやりとりが絶
妙。この話では、かあさんぐまが「けがわのマントでも?」とたずねる
と、くまくんは「うん」と答えるのですが、もちろん「けがわのマン
ト」はすでにつけているわけです…。

どのお話も、こうしたくま親子の会話とほんのりとしたユーモアにあふ
れています。黒と茶色の2色刷、紙は少しベージュがかっていて、1
ページ1ページ、枠が描かれています。質素で品があって、大切にあつ
かいたくなるつくりの本です。

もちろん、お話も大切に読みたいものばかり。くまくんのコドモらし
さ、おかあさんのオトナっぷりを味わってください。読み聞かせにも、
ひとり読みできるようになった子にも、楽しんでもらいたい1冊です。

このくまくんシリーズは全部で5冊あります。

【B◎◎KRACK】 No.142 2002/07/24発行

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紙の本海へさがしに

2002/07/31 18:04

鮮やかな色の切り絵と自然の写真と詩的な文章のコラージュ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夏といえば、海でしょう! で、海といえば、泳ぐのも楽しいけれど、
海岸で宝物を探すのも楽しみですよね。

この本は、フロリダの海岸で育った作者の、切り絵と自然の写真、そし
て詩的な文章のコラージュ絵本です。

この絵本を見ていると、海はなんと宝物に囲まれていることか!と思い
ます。女の子とおかあさんが、砂浜を散歩しながら見つけた宝物は…
打ちあげられた貝がら。みがかれ、丸くなったガラスのかけら。
海のむこうの国から流れてきたくつ。誰かが忘れていった船のおもちゃ。

でも、持ち帰れない大きな宝物だって、たくさんあります。おひさま。
水。波の音。そうつぶやくお母さんに、女の子は言います。
「ぜんぶ ここに あるじゃない。ねがわなくても いつでも あるわ」

するとおかあさんはこう返すのです。
「だってね おおきなものほど わすれてしまうのよ。いつでもそこに
あることを。」

この絵本をみていると、海べで育った人がとてもうらやましくなりま
す。こうしたたくさんの宝物を毎日目にして育つと、きっと人生を見る
目もちがうんだろうなぁ。

もちろん、宝物はどこにでもあるわけですが。おかあさんが「おおきな
ものほど わすれてしまうのよ」といっているように。

巻末に、海で宝物を見つけるヒントや、この絵本の誕生の秘密が載って
います。

海でも、そうではない場所でも、宝物を探しに行ってみましょう。なん
といっても、夏ですから。

【B◎◎KRACK】 No.143 2002/07/31発行

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紙の本だれだかわかるかい? むしのかお

2002/07/31 18:01

虫の顔、アップ!必見は、クモの美しい眼。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夏といえば、虫取りでしょう!
で、虫の写真といえば、今森さんでしょう!
この写真絵本は、14種類の虫の顔をアップで見られる絵本です。虫の
顔をアップで見る機会というのは、そうそうないですから、なかなか
ショッキングです。

まずでてくるのは、「くさはらにすんでいて、ピョーンとはねて そら
たかくとぶのがとくい」な虫。そう、トノサマバッタです。ページを繰
ると、大きながっしりした口である理由や、ピョーンとはねる姿が、美
しい写真でわかります。

そのほか、おなじみカブトムシやヒグラシ、シオカラトンボやアゲハ
チョウなどのどアップ写真があります。一見、わからなかったのは、モ
ンシロチョウ。顔も身体も白い毛でおおわれているんですよ。こんな
だったっけ? と、虫取り網をもって、確かめに生きたくなります。

逆に、確かめたくないのは、クモ。なんと2種類のクモが紹介されてい
るんですが、いずれも真っ黒できらきらしたとっても美しい眼をしてい
るんです。これはぜひナマでみたいような気もしますが、クモなので…。
やはり遠慮させていただきたく存じます。

もしかしたら、虫取りなどしないでおとなになってしまう子もいるのか
もしれませんが、したほうがいいと思います。虫って、いちばん身近に
いる、ぜんぜん違う世界を感じられる生き物だと思うので。虫の顔
アップをみていると、ほんとうにそう感じられます。

虫取り網片手に、夏を楽しんでみてくださいね。素手でつかまえるのも
もちろん可です。ちなみに、わたしは素手派でした(笑)。

【B◎◎KRACK】 No.143 2002/07/31発行


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紙の本タンタンのぼうし

2002/07/23 14:26

「ほーらね」タンタンの視線がニクイ絵本。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

手のひらサイズの、フツーのぼうしの絵本です。

「タンタン」といっても、冒険家ではなくておさるのほうです。おさる
のタンタンは自分のぼうしが大好き。くるくる回したり、ころころころ
がしたり、ひゅっとなげたり。

ひゅっとなげて、落ちたぼうしを拾うと、なかからバッタがでてきたり、
ぽいっとなげて、すぽっとかぶったぼうしをとると、栗(いが付き!)
がでてきたり、とっても楽しいんです。今度は高くやぁっと投げると…。

タンタンの自慢ぶりがすてきなぼうし絵本です。小さな手のひらサイズ
の絵本ですが、余白がいかされているので、読んでいるときは小ささを
感じません。タンタンが縦横無尽にぼうし自慢を展開してくれます。

この自慢ぶりがすてきです。おさるのタンタンが、ちゃんと読み手を意
識して、こちらをしっかり見ているのです! ころころころがしたぼう
しを追いながらも、目はこちらを見ている。ひゅっと投げたぼうしをひ
ろいながら、「ほーら ね」で目線はこちらにきている。

その加減がとてもうまいので、子どももタンタンの「友だち」にすっと
なれちゃう。「ほーら ね」と言われれば、「ほんとだぁ」と自然に入
り込めるのだと思います。

最後にたかーくひゅっと投げたぼうしからでてきたものは? 昼間より
夜寝る前に読んだほうがしっくりくる、絵本です。

【B◎◎KRACK】 No.135 2002/06/05発行

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紙の本日曜日の歌

2002/07/23 14:20

奇才シューヘーの描く家族

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

お父さんに読んでもらってこそ、味が出る絵本です。

「ぼく」が健次郎をなぐったり、となりのくんちゃんを泣かしたり、万
引きをしたりするたびに、父ちゃんも母ちゃんも謝ってまわります。ぼ
くは、反省しているのかいないのか…。

父ちゃんも母ちゃんも「ぼく」を直接叱ったりするわけでもありませ
ん。3人で食卓を囲んだり、映画を見に行ったり。感動して泣いたり
(しかも3人とも!)しています。

日曜日は、父ちゃんの野球の試合。もちろん、家族で応援にいきます。
父ちゃんも母ちゃんもぼくもうきうきと楽しそう。でも、結果は負け。
すると、父ちゃんは突如としてこの1週間を思い出し、怒り出すんで
すね。「この不良!」と。ぼくも当然やり返します。「ばかやろう!」
みんな目に涙をためて。

最後は、土手で大声をだして、なかばやけくそ気味に歌を歌って、おし
まい、です。

「ぼく」の絵日記風に話がすすむ絵本です。絵の部分は、黄色をバック
に黒のペン画。文字は「ぼく」の手書き風になっています。さえない家
族の日常が描かれているのですけれど、きれい事ではなく「家族」して
いるので、読んだ後に「明日もがんばろう」という気持ちが湧き起こっ
てきます。やけくそに歌うところがいいんだろうな(笑)。

こういう絵本なら、ふだん絵本になじみのないお父さんでもさらりと読
めるのではないかと思います。「ぼく」くらいの年齢(小学校中学年以
上)の子にさらっと読んであげてください。

「絵本なんて」と、言わせない絵本です。

【B◎◎KRACK】 No.136 2002/06/12発行

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紙の本おとうさんはウルトラマン

2002/07/23 14:17

おとうさんの絵本デビューに。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

おとうさん賛歌の絵本です。

ウルトラマンがおとうさんだったら…という視点から描かれた絵本で
す。ウルトラマンなので、当然強い。でも、弱い相手(子どもです
なー)がいたり。怪獣とたたかって、くたくたになって帰っても、子ど
もと遊ぶエネルギーだけは残しておいたり。少しくらい痛くたって、怖
くたって泣いちゃだめだ!というおとうさんですが、子どもが描いた自
分の顔の絵を見て泣いたり。

そんな、一生懸命にがんばっているウルトラマンおとうさんが描かれて
います。

おとうさんがウルトラマンというだけで、子どもは大喜びだと思います
が、おとうさんも、ウルトラマンと自分を重ねて励まされるのではない
でしょうか。

みやにしさんの太い線で愛らしくかっこよく、そして正しく(なにせ円
谷プロの監修が入ってます)描かれたウルトラマンと、おなじみの怪獣
たちを通して、おとうさんの頑張りを代弁してくれています。

おとうさん、子どもに読んであげると喜ばれますよ〜。
いや、おとうさん自身が喜べるかも。

【B◎◎KRACK】 No.136 2002/06/12発行


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紙の本きょうはなんのひ?

2002/07/23 14:15

真実はどこに!?おそるべき絵本。

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読んだ後まで謎ときが続く1冊です。

絵は林明子さん。例によって、表紙からお話ははじまっています。三つ
編みの女の子まみこが、なにやらこっそりかくしています。学校へでか
けるとき、おかあさんにナゾのうたを残していきます。

「おかあさん、きょうはなんのひだか、しってるの? しーらないの、
しらないの、しらなきゃ かいだん 三だんめ」

こうして、おかあさんの謎ときがはじまるのでした…。

まみこがそっとかくした手紙を、開いた手紙の指示どおり次々みつけて
いくお話です。階段の三段目から居間のケーキの箱、玄関の傘立て、ま
みこのすきな絵本(『マドレーヌといぬ』!)、庭の池。そこここにか
くされた手紙を、ひとつひとつみつけていきます。そのおかあさんを
追って、家中が描かれているのですが、この描き方がハンパじゃない!

あまりにもフツーに、あまりにもあたりまえに描かれているので、見過
ごしてしまいがちなのですが、よーく見ると、人が暮らしている家とい
うのは、こんなにモノがあるものか、と驚嘆します。でも、ほんとにあ
たりまえに描かれている(しつこいようですが)ので、ぱっと見た限
り、何の変哲もない、人のにおいのする普通の家なのです。「何の変哲
もない」を描くためには、ここまで描き込まなければならないのです
ね…。

手紙の絵もきちんと描かれていて(1つ1つ折り皺も違う!)、この手
紙をならべてみるとタイトルの謎が解けるようになっています。

にしても、今日が何の日なのかは、まみこに言われるまでもなく、おと
うさんもおかあさんも知っていたのではないか? そこは、文章として
はふれていないのですが、答えは家の中に描かれているような気がしな
いでもない…。

文章全体の流れも、描かれている家も、すっきりとわかりやすいにもか
かわらず、読後には謎が謎を呼びます。そうして、なんどもくり返し読
んでしまう。

この深み、おそるべき絵本です。

【B◎◎KRACK】 No.137 2002/06/19発行

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推理小説デビューは、この本から。

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日常の、ちょっとした事件を、実にてきぱき解決する小さな名探偵くん
のお話です。

ネートは、パンケーキの大好きな9歳の名探偵。おなじくパンケーキ好
きの犬のスラッジと散歩にでかけようとしていると、となりのオリバー
が家からでてきました。オリバーは、名探偵ネートに事件の解決を依頼
します。「事件」といっても、オリバーの家のごみの缶をあさりにくる
やつをつきとめてくれ、というもの。毎晩、ごみの缶をひっくりかえさ
れて困っているのです。

ネートはさっそく謎ときをはじめます。犯人は「はらべこで、おまけに
ねむたがりやの−。まいばん、ごみあさりにおきるので、ねむくてしょ
うがないのさ。」というわけで、ネートは、はらぺこのねむたがりを探
しにでかけるのでした…。

名探偵ネートのあざやかな謎ときに、拍手喝采もののシリーズです。事
件自体は、日常のほんのちょっとした出来事なのですが、当人にすれば
困っていることにかわりはなく、そんな事件をネートがてきぱきと解決
していくのがなんとも気持ちいいお話です。

お話は、マーク・シモントの描く個性的な登場人物たちの挿し絵をはさ
みながら、淡々としたネートの語りですすみます。ゲンバシュウヘンを
あらい、「はらぺこでねむたがり」な人間がいないと見ると、図書館で
夜に行動する動物たちをシラベアゲ、ゲンバをオサエヨウとごみの缶に
入って、犯人を待つネート。

そんな彼は「たんていのしごとというのは、あそびでもたのしみでもな
いのです。」と、キッチリ仕事というものを知っているオトナ部分も持
ち合わせているのです。ここが、コナンの「少年探偵団」たちとは違う
ところだな(笑)。

お話そのものの流れも楽しいし、その奥深いところに流れるものも深い
ので、読み方によっては、小学校低学年の子はもちろん、高学年や中学
生だって、楽しめることでしょう。

じっくり謎ときを楽しんでください。

【B◎◎KRACK】 No.137 2002/06/19発行

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