東 俊光さんのレビュー一覧
投稿者:東 俊光
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紙の本ロボット大図鑑 ぼくらのともだち だれでもロボット博士になれる
2001/10/05 17:31
未来のロボット博士のご両親へ
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アシモ、パペロ、SDR−3X。聞き慣れない変な名前ですが、これらは今現実に存在しているロボットの名前です。
一昔前、少なくとも5年前までは、ロボットというのはSFの世界か、研究者、技術者の世界だけのものでした。ところが、1997年にホンダのロボットP2が画期的なデビューを飾り、ソニーのAIBOが30分足らずで売り切れるといった現象が続き(販売の仕方もインターネットを利用したもので、それ自体も新しいことでしたが)、ブロック玩具もプログラミングして自由に動かせるようになりました。bk1で本を買いに来る方は、「そんな程度のこと」は十分ご存知かもしれません。
しかし。
「アシモってどうして歩けるの?」とか、
「僕、アシモに乗れるの?」とか、
「どうしてAIBOは犬みたいな動きするの?」とかうちの子供たちに聞かれたらどうしましょう。
ありきたりの知識を総動員して、分かり易く答えようとするものなら、「どうして? どうして? 何故なぜ何故何故????????」と質問の嵐に巻き込まれ、「もうどうでもええやんけ! 動くようにしたから動くんじゃい!」と逆切れしてしまいたくなるでしょう。私がそうです。
この本は、名古屋大学先端技術共同研究センター教授の福田敏男先生の監修により、現在実用化されつつあるロボットをきれいな絵と分かり易い説明でまとめてくれています。
実際にロボットの最先端の研究に携わっている方の手による本ですから、通り一遍にロボットを紹介した図鑑とは訳が違い、何がロボットの魅力なのか、その本質的なところまで踏み込んで解説しています。
またこの本は、現在のロボットの姿だけでなく、「今、これから出てくるであろう」ロボットの姿を、ちょっとだけ見せてくれていて、最先端のロボット研究は、今ある現実の、そのもっと先を見据えています。
子供たちには、この「今現在、世界のどこかで進められている最先端の研究」こそ是非読んで、これから20年、30年先にあるであろうロボットの姿を自ら考え出せるような大人になってもらいたい。そう思います。
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