吉田進み矢さんのレビュー一覧
投稿者:吉田進み矢
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子どもの本 この1年を振り返って 2000年
2003/04/11 18:19
2000年の児童書・絵本総括と、この年に発売されたもの限定のブックガイド。これはどういうことかと言うと・・・。
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児童書・絵本のガイドブックは結構多かったりします。「純文学ガイドブック」等よりも多いかもしれません。でも、中身をいろいろと読んでみますと、おおよそロングセラー重視の傾向があるようです。(中には紹介している本の3分の1は絶版とかってガイドもあります。非常に困ったものです)
これは、児童書・絵本の特徴の一つだったりします。といいますのも、このジャンルの最大の購買層は、なんといっても「子を持つ母親」です。これには児童書関係者の方々も異存はないと思われます。そして、この購買層は通常数年周期で入れ替わります。つまり、「子供が生まれたら客層になり、しばらくすると客層じゃなくなる」ということです。
で、これによりどういうことが起こるかと言いますと、‘新刊が新刊でなくなる’んですよ。だって、新しく客層になった方々にとっては、どの本も新刊ですから。超ロングセラーも、更ピンの新刊も、全て同じラインに立ってしまうのです。
そして、新米ママさんたちは子育てに関して何かと不安です。それは、児童書・絵本選びも同様のようです。だから、「保険」が有効になってきます。ここで言う「保険」とは、ずっと長く読み継がれていることや、著名人がすすめていることを指します。
ですんで・・・結果として、このジャンルってほんっとうに新刊が売れないんですよ、正直言いまして。圧倒的にロングセラーが売れます。
なのにこの本は2000年に発売されたものだけに的を絞って解説しています。
これって、かなり特殊なことなんですよ。といいますか、こういう動きは低迷しているこのジャンルを盛り上げるための大きな活力になると、僕は本当に思います。
この本は、月2回、児童書・絵本の新刊を読むために集まったあらゆるジャンルの人々が、お互い読んできた本を発表し議論しあい、そして丹念に書評を書くという、全くお金にならないけれど、「なんとか児童書・絵本を元気にしよう」という熱く純粋な活動が元になっています。
ネタバレなのですが、こういう変わったこと(失礼)をしているのはどこかと言えば、bk1児童書・絵本サイトの【イチオシ新刊レビュー】コーナーを一手に引き受けてくださっている「NPO図書館の学校」さんだったりします。ここの事務局長の佐藤凉子さんと西村さんが苦労を重ねて出版されたこの一冊、bk1的にも滅法一押しです。
昨年は「子ども読書年」でもありました。例年よりも多くの児童書・絵本が出版されていて、その中でも選りすぐりの100冊が1冊にまとまっています。これは買いですね。と、佐藤さん西村さんが言われてました。僕もそう思います。
(吉田進み矢/えほんばたけの会)
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