作務さんのレビュー一覧
投稿者:作務
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ブターラとクマーラベッタベタ
2003/05/20 19:48
花模様にしてほしかった壁紙が、もしも鼻模様だったら・・・。
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ぶたのブターラとくまのクマーラがペンキ屋さんを始めました。「ペンキぬります。あなたのへやを、みごとにかえます。」と看板をさげて待っていると、やってきたのは、しまうまのマーさん。しまうまの家は、外も内も白黒ストライプです。二人はいろいろペンキを用意して、ベッタ ベタ ベッタ ベッタ塗って出来上がったのは、カラフルストライプ、マーさんは大喜びです。次にやってきたのは、ひょうのテンテンさん。もちろん家は黄色に黒の点々です。ふたりはカラフル水玉模様に塗り替えます。もぐらの家は電球模様にします。こんなくり返しが楽しい幼児向け絵本と思ったら大間違い。次にやってきたひつじのメメさん、ピンクの家に「はなもようなんてどうかしら?」「おまかせください!」とできあがったのは、ブターラの鼻模様。あらあらはな違い! 「わたしもてつだうわ」メメさんも一緒にかきなおして花模様の出来上がりです。最後にやってきたのは、ぺりかんのカンちゃん、青い家に「白いくもが似合うと思うんだけど」「くもですね。おまかせください」さて、どんな部屋が出来上がるのか? 絵本もここで終わりです。どんな模様になるかはみなさん想像してください。でも、奥付にヒント(?)が・・・。
ペンキを塗っている場面は真っ黒な画面に「ベッタ ベタ ベッタ ベタ ぬりました」の白抜き文字、なんだかワクワクしてしまいます。読み聞かせをしたら楽しそう。花と鼻が分かるのは小学生? そして、最後のおちは・・・?
既刊のブターラとクマーラ「ウッキウキ」と「ドッキドキ」は高畠さんの絵はいいけど、おはなしは、フーンって感じでしたがこれは面白い! 大人も子どもも笑えること請け合いの絵本です。
(作務/図書館の学校・児童書選書委員会)
ハングマン・ゲーム
2003/09/02 19:50
自分の学校生活を楽しむためには見て見ない振りをするしかなかったんだ。それが、いつのまにかいじめる側になっていた。
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「ハングマン・ゲーム」って昔そんなテレビ番組がなかったっけ? 悪い奴を陰でこらしめるの? と思いながら読み始めたのですが、そうではなく、この作品ではいじめに使われてしまいましたが、ゲーム感覚でつづりを覚えられるので授業などにも取り入れられているゲームだそうです。イギリスの話ではあるけれど、もしかしたら似たようなことが日本の中学校、いや小学校でも起こっているかもしれない、そんな風に思わせる作品です。
父親が警察官、成績も良くスポーツも出来て先生の受けもいいが、実は知能犯、取りまきを使っていじめをしているニック。なぜ自分がみんなに嫌われなければならないのか、友達ができないのか、悩みながらマイペースで学校生活をおくるダニー。成績はそんなによくないけれどサッカー好きのごく普通の中学生トビィー、中学校の生活を三人が語る形で物語が進んで行きます。
親同士が友だちでダニーとは幼なじみだが、小学校に行くようになってダニーが他の子とは考え方や興味が違って、おまけに反応が遅いと気づいて私立の中学に行くとわかってホッとしていたのに、自分の通っている中学に転校してくると知ったときトビィーは、ダニーに冷たくするつもりも、仲良くしないつもりもないけれど、新しい友だちが出来はじめた今、親友になるつもりもありませんでした。だからいじめられているのは知っていたけれど、見て見ない振りをして、はっきり嫌だと言わないダニーも悪いのだと思っていました。ダニーのことを気にかけていながら、自分まで変な奴だと思われたくないのでついダニーの傷つくようなことを言ってしまいます。そんなトビィーの心情に共感できます。トビィーのような少年はたくさんいるのではないでしょうか。
優等生のニックには、ダニーのような存在が我慢なりませんでした、そこで取り巻きを使ってダニーをいじめます。でも、大人は誰もニックがいじめの首謀だとは気づきません。
この作品のなかの教師は決して悪い大人ではないけれど、空回りしているように思えます。
ニックにとっては、ほんのささいないじめのはずが、とんでもない事件になってしまいます。後半はいったいどうなってしまうのか、ハラハラしながら読み進みました。
小学生でも高学年ならば読めると思います。中学生に、そして、教師や親これから先生になろうと思っている人たちにぜひ読んでほしい作品です。
(作務/図書館の学校・児童書選書委員会)
ミルトン屋敷の謎
2003/02/04 18:17
五人と一匹が、村に起こる事件の謎をチームワークで、次々と解いていきます。
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始まりは火事。春休みのある夜、西の空が真っ赤にそまっているのを見つけた、ラリイとデイジイのきょうだいは、急いで服を着替えて見に行きます。途中で友だちのピップと妹のベッツにも会います。火事現場には巡査のグーンさんがいて、「子どもたちはどいとれ!」と怒鳴っています。子どもが嫌いなグーン巡査は、いつもこう怒鳴るので、子どもたちは、『どいとれ』さんとよんでいます。そこに犬を連れた同じ年頃の男の子が現れます。
次の日4人が、「火事の原因は誰かの放火だそうだ」と、話し合っていると、昨日の犬と少年がやってきます。両親と休暇を過ごすためホテルに泊まっているファットと飼い犬のバスターです。頭のいいのを自慢するファットをちょっと嫌だなと思いますが、みんなで、誰が犯人か調べようと話し合います。一番小さいベッツも仲間になって、五人と一匹探偵団が生まれました。
ベッツ以外は寄宿学校に通っていて、長いお休みに村に帰ってくると、みんなで集まります。夏にはファットもこの村に越してきます。長い休みごとに一つの事件を解決します。
始めはみそっかすだったベッツが、実は観察力や記憶力に長けていて、思いがけないヒントをだしたりします。ものわかりのいいジェンクス警部は子どもたちの良き理解者です。
一話ごとに訳者が違うのと、毎回登場人物について説明があったりするのが、ちょっとまどろっこしくて、読みにくい気がしますが、主人公のキャラクターがはっきりしていて、謎解きもわかりやすいので、3年生位から男の子も女の子も楽しめそうです。
1964年に同じ出版社から出されていた本が再編集されました。3つの話(3冊)が1冊になって、「首飾りのゆくえ」と2冊同時に発売されました。装丁は大人っぽく厚さもあるので子どもが手にとってくれるか、ちょっと心配ですが、帯に「お母さま、お父さま、ご家族で楽しく、そして心地よくお読みください」とあるように、家族で読んで楽しめる本かもしれません。「『ハリポタ』ファン必読書」ではないけれど、ローリングが子どもの頃に読んでいた本かもしれません。
(作務/図書館の学校・児童書選書委員会)
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