もくれんさんのレビュー一覧
投稿者:もくれん
旅のラゴス
2002/03/21 22:28
知識の恍惚
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ラゴスという男の知的探求心の旅。
ある星のある時代。人々は失った科学力の代償として、超能力を会得していた。
まだ若い文明。南の大陸には先人の遺物があるという。
それを知りたくて、危険な旅に出るラゴス。
旅の途中で色々不思議な事に遭いながら、ラゴスが得たものは、未知なる科学や知識、高度な文明であった。
ラゴスが新しい知識に溺れる姿を読者は恍惚として読む事でしょう。
とても気持ちのいい、ラゴスの一生です。
エディプスの恋人
2002/03/18 21:58
七瀬は一体?
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「七瀬シリーズ」の三作目。テレパスの七瀬はある少年に恋をした。その少年は特別な「何か」に守られていた。その謎をたどる七瀬は、ある大きな「意志」がそこに存在しているのに気がついた。一体それは何なのか、前作、「七瀬ふたたび」のラストからの繋がりは…?
クライマックスは本当にしびれました。そして、畏れました。シリーズを読んでいない方にもオススメしたい作品です。
花咲ける青少年 12巻セット
2001/09/11 14:15
花鹿!
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大実業家の娘・花鹿と数人の青年たちをめぐる恋と運命の物語。
前半部は花鹿と青年(結婚相手候補者たち)の出会いと花鹿という子の潔よく、不思議な魅力で話は進んでいき、後半部では「ラギネイ王国」でのクーデーターに翻弄されながらも己の道を突き進んでいく花鹿の姿が描かれてます。
プロローグが重要なカギを握ってます。そして後半部に読み進めるうちにどんどん話は加速していき、非常にドラマチックなクライマックスが待っています。是非全巻通して読んでいただきたい作品です。
パッション・パレード(白泉社文庫) 3巻セット
2001/09/11 13:59
クライマックスは圧巻!
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「朱鷺色三角」続編のこの作品では舞台をアメリカに移し、主人公がバスケ、恋、友情、特殊な能力(サイコキネシス)について悩みながらも道を見つけていく姿を描いています。
クライマックスではハッピーエンド、と思いきや大波乱。最後までドキドキさせてくれる内容です。
パプリカ
2002/03/21 21:59
夢と現実にダイヴ
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千葉敦子は天才的なサイコセラピスト。PT機器という、患者の夢をモニターするものを使って日々治療にいそしんでいた。
彼女はまた、それを使って患者の夢の中に入りこむ事も出来る稀有な才能を持っていた。
そんな彼女にはもう一つの名前があった。それが「パプリカ」。
医師としての治療ではない、内密なセラピーの時に使うコードネームである。
「パプリカ」として何人もの患者を癒していくうちに、PT機器の発明者である時田の新たなる発明品によって起こる事件に巻き込まれていき…
前半はまさにジェットコースター。一気に読みましょう。
とても興奮する、傑作エンターテイメントSFです。
おしまいの日
2002/03/21 21:43
心理的に怖いお話
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主人公は、内向的な性格の主婦。旦那さんは多忙な人。彼女は旦那さんの為にだけ、生きたいと思っている。
「春さんは今日も帰って来ない」
おしまいの日。を彼女は決めた…
彼女のつけている日記帳に無意識のうちに書かれた文章、(決して認めたくなかった正直な心の中)それが真っ黒く塗りつぶされているさまが、衝撃的でした。
坂田靖子セレクション 第4巻 塔にふる雪
2002/03/19 16:59
お天道さまには敵わない
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映画的な短編集です。登場人物達は、夜や雨に流されて異世界へと足を踏み入れてしまったような感じがします。日常の中には沢山の「非日常」が含まれていて、実はそこへの扉っていうのはいつでも開け放されているのだ、と思いました。「桃の村」の中塚みたいに、日常に帰って来てから気がつくのが「異世界」なのかもしれません。
けんじのじけん
2002/03/18 21:22
けんじ先生って…
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けんじ先生は、博識で皆から尊敬されてるようで、実は悪人?
宮沢賢治の作品に登場する人物をちりばめながら、けんじ先生は今日もあやしい行動で皆を惑わせます。種子島をズドンとやったり、電気ワインを作らせてみたり。そこに山猫からの手紙が舞いこんで…。
宮沢賢治の「毒もみの好きな所長さん」的雰囲気のとても軽妙なピカレスク・コメディです。
オズ 4巻セット
2001/09/11 14:11
ただのSFじゃない
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核戦争後の元・アメリカで、幻の科学都市「OZ」を目指して旅する事になったアリシアとムトー、そしてアリシアの兄が作り出したサイバノイドの1019。OZではアリシアの兄が彼女を待っている。旅の途中で起こる不審な事件、1019の異変。一体OZとは本当に理想の科学都市なのか? ムトーの強さ、アリシアの心、1019の悲しみに打たれる。
樹マンガはどれもそうですが、脇役も魅力たっぷりで見せてくれます。
ハリウッドで映画化して欲しいと切に思うほどのエンターテイメント性と人間というものを描いた大作です。最後のセリフはカッコ良すぎてクラクラします。
緑の沙漠を夢見て
2001/05/14 18:02
砂漠の美、緑の逞しさ
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この本は恐ろしいほどに美しい砂漠の写真集であり、また、その砂漠で懸命に生き延びようとする植物達の逞しさを映したものでもあります。
砂漠の風景には不思議な魅力があります。風が吹けば姿を変える。まるで生き物のように。受ける光の強さが強ければ、その分影はその陰影を際立たせます。
そんな砂ばかりの世界に一本、緑の木がある様は、なんだか不思議で、とてもいとおしいく感じます。とにかく美しい写真集です。是非見て下さい。
ハーブ図鑑110 栽培と利用法の実践ガイド
2001/05/14 17:29
イングリッシュ・ガーデンを作ろう
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このハーブ図鑑には、私達がハーブと認識していなかったような花々が沢山含まれています。例えばバラ、パンジー、プリムローズ、ポピー、シャクヤク、ハニーサックルなど。
そしてミントやタイムなど多品種に渡るものそれぞれに細かく利用法が記され、ハーブにまつわる逸話なども紹介されています。
それぞれの花とハーブを組み合せて素敵で繊細なイングリッシュガーデンを作ってみたくなる一冊です。
くらしの花百科 Gardening book
2001/05/14 16:35
ガーデナーの基本の一冊
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沢山の花の特徴や育て方を季節ごとに紹介しているほか、庭作り、コンテナガーデン、ハンギング・バスケットの作り方から、種まき、さし芽、施肥、植えつけ、剪定、病害虫対策などが初心者にもわかりやすく書かれています。
色々なアイデアにも優れていて、この一冊があれば困る事はないでしょう。おすすめです。ガーデニング用語解説付き。
坂田靖子セレクション 第3巻 カヤンとクシ
2002/03/19 16:57
アジアの不思議
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「この世には大勢の魔物と神さまと大勢のウシとサルと人間ともっと大勢の生き物がいて、それがゴッタ煮のカレーになって世界になるのです」
そんな世界を舞台に、ちょっと幻想的だったりコメディだったり、まさに「ゴッタ煮」のお話が詰め込まれた、アジアの童話的作品集。
朱鷺色三角(トライアングル)(白泉社文庫) 3巻セット
2001/09/11 14:01
サイキック・ミステリー
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バスケの天才プレーヤーであり、サイコキネシスを持つ主人公「霖」が、亡き父親の実家での遺産をめぐる殺人事件に巻き込まれることから始まる物語。そこで彼にとって特別な存在となる「零」、「蕾」と出逢う。穂津見家の謎を知り、妄執から逃れようとする霖だが…。
ミステリー、スポーツ、ロマンスなど織りこんだ作者一流の手法で複雑な思春期を描いてます。続編の「パッションパレード」とあわせて読まれる事をお奨めします。
