はりーさんのレビュー一覧
投稿者:はりー
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クリント・イーストウッド アメリカ映画史を再生する男
2001/06/14 11:57
作家主義の書
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映画スターとして世界中で圧倒的な人気を誇るイーストウッドは、監督としても第一級のキャリアの持ち主である。しかしアクション俳優としての知名度が災いしてか、アメリカ本国での評価は遅れた。その才能をいち早く認めたのがフランスのジャーナリズムであったのは、本書にも記されているとおりである。
著者がフランス文学者であるのは、単なる偶然ばかりでもないのだろう。冒頭、リュミエール兄弟から語り起こしていく、その筆致は多分にアカデミックなものだからである。しかし、そこにスノビズムの匂いはない。テレビ出身でイタリア映画でスターとなった男が、<最後のアメリカ映画作家>と呼ぶにふさわしい正統的な資質の持ち主であったこと、神話的な貴種流離譚を、スリリングな物語として提出するのだ。
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