ねずみさんのレビュー一覧
投稿者:ねずみ
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1984年
2001/08/01 13:17
古びない
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21世紀になっても、科学技術がどれだけ進歩しようとも、価値がさがることはないだろう。他人を支配し従わせようとする力がなくならないかぎり。国家や政府が、国民を見下すかぎり。
アルジャーノン、チャーリイ、そして私
2001/01/30 18:01
チャーリイのできるまで
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今や知らぬ者とてないロングセラーがいかに生まれたかを綴ったエッセイである。その歩みはどこか創作の内容とも似たような弧を描いている。
ある少年の一言が天啓となって、作者キイスは三週間で、短編版『アルジャーノン』を書き上げる。無名の作家に一躍名声がもたらされる。だが、それからの道のりは平坦でなかった。長編化の作業は困難を極め、編集者達の無理解にもさらされる。まるで知性を得たチャーリイがそれ故に現実の醜さに直面し苦悩するように。
キイスのぶつかった危機は、アンハッピーな結末を変更せよと迫られたことである。彼は作家生命を賭けて、誘惑をはねつける。そうして傑作を完成させることで、創作とは異なりハッピーな結末を迎えたのである。その過程を本書は、謙虚かつ率直に記している。
推定無罪 上
2001/07/31 19:14
名作
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リーガルサスペンスというジャンルを創出した歴史的名作。裁判制度の裏表を知り尽くしたプロットとディティールの素晴らしさ、裁判に巻き込まれた人々の姿を掘り下げる深い心理描写。そして驚くべきラスト。どこをどう見ても傑作。
警視庁草紙 上
2001/07/31 18:38
闇の明治史
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短編連作時代ミステリー。元奉行所の面々が警視庁を差し置いて難事件を次々解決するというのが基本のフォーマット。実在の事件、人物をつぎつぎと投入して、虚実入り乱れた世界が現出する。司馬遼太郎が、あくまでも青春っぽい明るい明治時代を描いたのに対して、山田風太郎は、負の側面を描あぶり出していくのがポイント。
高屋奈月『フルーツバスケット』キャラクターブック
2001/07/26 12:55
ファンのための本
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ファンブックです。利き手である左手の不調のため、1年ちかくお休みしていただけに、ファンにはうれしい本。インタビューが掲載されているほか、キャラクターごとの服装コンセプトや、昔ウェブサイトに載せたイラストも、全部ではないけれど載ってます。相性占いもおもしろいです。
マンガ世界戦略 カモネギ化するかマンガ産業
2001/06/14 12:09
マンガの未来のために
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「手塚治虫の冒険」などで、マンガ評論の分野に革命をもたらした著者が、好奇心とフットワークの軽さから、海外のマンガシーンへと果敢に飛び込んでいった、その中間報告の書である。活動範囲は、アメリカ、ヨーロッパからアジア諸国にまで及び、読者は、日本のマンガが獲得した影響力の大きさに驚き、各国の作家たちの新しい潮流に興味をそそられることだろう。
著者は、そうしたダイナミックな動向に対応すべく、日本の出版界に対して、具体的な提言を行う。安易なエリート主義、ナショナリズムに陥ることのない、芸術を通したコスモポリタニズムの理想がそこに現れている。
フルーツバスケット 1
2001/06/06 15:16
ファンタジーの本質
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「少女マンガ」の黄金パターンのひとつに、ヒロインが、別段、精神的にも肉体的にも強そうでなくても、話が進むに従って、その世界の中で最も影響力を有するキャラクターになってしまうという構図がある。「少年マンガ」の、やたらと戦いがエスカレートしたあげく、世界そのものがなくなってしまいかねないパターンとは違う魅力だ。本作の場合も、異性に抱きつかれると十二支に変身する一族、という荒唐無稽な一族が登場するが、それ以上にファンタジックなのは、彼らの心を一人残らず捉えてしまう、何の変哲もない主人公の魅力なのであり、作者はこの点を、説得力を持って嫌味なく描いている。
第三の男
2001/06/19 13:40
過大評価
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グリーンの代表作として名高い作品だが、それは概ね映画版の評価の反映であり、小説自体は、実はそれほどの作品ではない。もともとグリーンは先に映画脚本を執筆しており、これはノヴェライゼーションなのである。三角関係、政治的要素、ヒューマニズムといったグリーンの作風を特徴付ける要素にあふれているという点では、入門書としては適しているのかもしれない。
野性の正義
2001/07/31 12:33
息切れ
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どんでん返しに命を駆ける作家マーゴリンの新作。臓器売買と猟奇殺人をめぐるおどろおどろしい謎と弁護士父娘の泣かせるドラマのあざとい二本立てで、最後まで飽かさないのは流石だが、これまでに比べると、落ちが割れてしまうのは物足りない。
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