キャビンさんのレビュー一覧
投稿者:キャビン
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十角館の殺人
2000/12/27 00:45
これが綾辻ワールドか……
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読み終わった後、しばし呆然とした。
小説のストーリーももちろん驚かされたのだが、それ以上に、こういうことを考える人がいるんだなと、そっちの方でショックを受けていた。
いわゆる吹雪の山荘ものなのだが、そこにこそ謎が埋めこまれている。また、本土に残った人間と、孤島と化した島にいる人間を交互に描いているわけだが、ここにも謎が埋めこまれているのだった。
じっくり読めば読むほど、きっちりと本に仕掛けられた罠にはまっていく。
不思議な感覚を抱かずにはいられない、神秘的な作品である。
双頭の悪魔
2000/12/27 00:34
本格の真髄ここにあり!
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本格推理小説の醍醐味とは、難解なトリックを解き犯人を指摘することにある。
作者が知恵を絞って出してきた問題を、読者が知恵を絞って解明する。紙上においての、作者と読者のガチンコ勝負と言っても過言ではないだろう。
この作品はまさに上記の通りである。三度も入れられた、『読者への挑戦状』は、作者のプライドと作品に対する意気込みを、存分に感じることができた。
また、青春がBGM的な要素で使われ、それによって実にスムーズな物語展開を見せていることも、必見であろう。
46番目の密室
2000/12/29 21:05
やっと出会った
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有栖川有栖先生の本にはまるきっかけとなった作品。同時に、本格のおもしろさを改めて感じさせてくれた作品でもある。
今作は、一部では熱狂的なファンを持つ、火村英生を世に送り出した記念すべき作品である。その彼が、卓越した頭脳を駆使し非情に謎めいた密室を、そして事件を解決していく。
ただ、江神を探偵役とするもう一方のシリーズの方が、トリックなどは凝っているように思う。それでも、全編に渡って絶えず『謎』が提示されているために、飽きることはない。
本格を愛する作者の力が伝わってくる作品でもある。
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