buranさんのレビュー一覧
投稿者:buran
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めぐりめぐる月
2000/12/28 19:20
人をとやかく言えるのは・・・
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<人をとやかくいえるのは、その人のモカシンをはいてふたつの月が過ぎたあと><長い人生から見れば、それほどたいしたことではあるまいに><悲しみの小鳥を頭上から追いはらうことはできない。だが、頭上に巣づくりさせないでおくことはできる> この、インディアンの警句のセンスの良さ!
周りの人達のことを淡々と語ることから始まって、一つの事件が起こり、ラスト、ドンドンと集結していくストーリーです。
おまけに周りの人たちは魅力的な人ばかり。彼らのエピソードを読んでるだけでもおなかいっぱいになれそうです。
バークウェイ先生はほんとにいいですよ。
またはサラマンカの友だちが主人公の本、「赤い鳥を追って」があります。
ひねり屋
2000/11/08 14:44
息づまる青春
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表紙が鳩の絵。
主人公は鳩に魅せられた感受性の豊かな少年である。
今まで鳩のおじさんは私には意味不明の存在だったが、この本を読んでからは「鳩って人によっては愛らしい存在かも」と発見した。小さな発見。
この本は鳩にしか安らぎを見いだせなかった少年の話。かなり孤独な内容である。
しかも、この少年の住む町は年一回「鳩打ち大会」を開催して少年達には鳩の首を捻って安楽死させる役目「ひねり屋」を当然の習慣と押し付けている、恐るべき町が舞台なのだ。
パーマーは鳩に対する愛情を遊び仲間に伝えることもかなわず(ばかにされることを恐れて)、どんどん自分を追いつめていってしまう。リアルです。
この追いつめられ具合が結構普通にありがちでやはり、この本は1998年度の栄えあるニューベリー賞オナーであるのだなぁ、と感心してしまいます。
この本の帯には『少年の孤独な成長』と書いてますが……、そんな感じです。
一気に読んでしまう上に読後感はズシッと重い手応え。青春時代の暗い一面を描いてます。
裏庭
2000/12/28 19:06
現代ファンタジー
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『ナルニア国物語』シリーズでは別世界の入り口は、大きなタンスだった。この「裏庭」は、「バーンズ屋敷」という古びた洋館の大鏡である。
ナルニアの世界はキリスト教と絡めて、考え得る(もちろん、そんなこと考えなくても十分面白い。私もナルニアを読んでいるときキリスト教のことは考えないし)事で有名である。
この「裏庭」は、傷ついた心の復権の話。
非常に今的であるし、これは児童小説であるよりも、大人に向けて書かれたものではないかとさえ、思う。 面白かった。 最後、主人公の女の子、照美が「自分は両親にとって、役に立たない存在」でもいいんだと、作者梨木香歩がしたのが、特に好きだ。 やっぱり、どんな対人関係でも「有るがままの自分」でいい、と腹をくくることは「勇気」が必要であるし。 梨木香歩のイメージ、例えばいろんな草木であふれた庭、日本の民話と世界の童話(かなぁ)の混在、ゲーム(RPG感覚)のストーリー流れ(なんかそんな気がする)などに強く魅せられた。 そんな梨木香歩の心の傷に対処する方法は(彼女直伝ですのでかなり効くのではないか) 「傷を恐れるな」「傷に支配されるな」「傷は育てていかねばならない」。
今度、試してみよう。
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