朱鷺さんのレビュー一覧
投稿者:朱鷺
花冠の竜の国 1
2000/11/12 04:19
花冠の竜が飛び回る世界を舞台としたロマンチック・コメディの傑作
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
リゾレットは、童話作家だったひいおじいさんの部屋で、行方不明のはずの彼の姿を見かけ、追いかけようとします。すると、急に足下の床が消えたかと思うと、どんどん宙を落下していきます。そして、落ちたところは、竜に乗って空を飛んでいたていたエスター王子の腕の中…なんとそこは、おじいさんの童話の世界だったのです。リゾレットとエスターは恋に落ちますが、恋のライバルが現れたり、リゾレットがさらわれたり、ケンカしちゃったりと、なかなかハッピーエンドにならなくて、読んでる方がやきもきしてしまうのは、お約束ですね。ロマンチック・コメディー・ファンタジーです。王子様と出会い恋に落ちるというロマンチックなところ、名脇役エクタくんたちとのドタバタや、異世界の国々をめぐる冒険の数々。というわけで、この作品には、この3つの要素がいっぱいのとても楽しい作品です。リゾレットちゃんは、とうぜん、さらわれたまま黙って王子様が助けに来るのを待ってるような女の子じゃありませんぜ。
前略・ミルクハウス 1
2000/11/11 14:17
川原由美子さんのラブコメディーの最高傑作です
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
美術大学に合格して、北海道から上京してきた芹香は、家探しをしている途中に、和服の美少女・涼音と偶然出会った。そして、芹香は下宿館を始めるという涼音の洋館に下宿することになった。しかし…なんと涼音は男だった。おまけに、無愛想な高校生の男の同居人がもうひとり。その後、恋多き水城のおねぇさまや、子連れの大学教授と個性豊かな同居人が増えてますますにぎやかになっていくミルクハウスの中で、毎日、どたばたどたばたと楽しい生活が繰り広げられます。とてもテンポのいい共同生活コメディです。
こんな素敵な洋館で、あんなに愉快な同居人たちと、楽しく過ごせたらどんなにいいだろうなんて、読みながら思ってしまいました。お料理は上手だけど恋には鈍感な芹香ちゃんと、かわいいふりふりのお洋服がとっても似合う涼音くんの恋の行方も気になるところですが、不器用で無愛想な藤くんと男の子をわがままで振り回すんだけど本当は淋しくていじらしい女の子結衣ちゃんの恋のお話もとてもいいです。結ちゃんみたいな女の子を描かせたら川原さんは絶品なのです。
マルチェロ物語 第1巻
2000/11/11 13:32
パリ・モード界を風のように駆け抜けた女装のトップモデル・マルチェロの物語
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
15歳のイタリアの不良少年マルチェロ・マルロウは、パリ・モード界の帝王デルモネに見出され、粗野な野性的な悪ガキから、トップモデルとして磨きあげられる。ただし、男性モデルではなく、美しい女装のモデルとして。パリのモード界を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様。
登場人物たちはみな誰かを愛するが、その恋はたいてい報われない。一方、主人公のマルチェロは、母親が恋多き女性で苦しんでいるのを見て来たことから、恋愛感情を持つということができない。なにより、マルチェロを愛した映画女優ヴァレリイと、彼女を愛したマルチェロの親友イアンの報われない恋のお話が切なくて印象的でした。みんなとても真剣に誰かを愛しているのだけれど、その愛が深いがゆえに、相手に対して不器用なんです。最近の樹さんの作品とは作風がかなり異なりますが、私はこのとっても人間臭い作品が一番好きです。
クリスタル☆ドラゴン 1 (ボニータコミックス)
2000/10/28 13:07
ケルト神話、北欧神話、ローマ神話などを散りばめたファンタジーの傑作
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ケルト神話を題材に取った剣と魔法の物語。魔物と契約を結んだ邪眼のバラーに村を滅ぼされた魔法使い見習い・アリアンロッドは、バラーを倒すため、助け手を求めて旅に出る。黒髪のアリアンロッドは、妖精の取り替えっ子といわれ、水晶の戦士・レギオンに真実の名をもらい、奴隷となったヴァイキングの村では狂戦士として戦い、また杖なき魔法使いと呼ばれる。
アリアンの敵であり魔物を内に秘めた邪眼のバラー、アリアンの名付け親であり水晶の中に実態が閉じ込められている戦士レギオン、狂戦士で戦いにはめっぽう強いが奥さんのヘンルーダには頭があがらないヴァイキングのソリルなど、いい男がいっぱい出てきます。
現在は、皇帝ネロが治めるローマで仲間たちと大暴れしています。ケルト・北欧系の神話テイストがお好きな方におすすめですが、重苦しくないストーリー運びなので、読みやすい作品です。でも、いつまで続くのか。ずっと続いてほしい気もするし、結末を早く見たい気もするし…とにかく続きを楽しみにしている作品です。
P.A. 1
2000/10/28 12:41
天才的な演技力で、次々と事件を解決するプライベートアクトレス
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
学校では病弱なお嬢様を演じている小早川志緒は、他人の日常生活の中で依頼された役を演じるプライベート・アクトレスのバイトをしている。清純派の人気女優と有名俳優の間に生まれた志緒は、天才的な演技力を持っている。毎回、さまざまな依頼を受け、他人に完璧になりすまし、複雑な人間関係の中に飛び込んでいく。志緒は、事件に巻き込まれ、多くの困難にぶつかるが、その度に、天才的な演技力で問題を解決していく。後半では、正式に映画デビューして、本当のアクトレスになります。
赤石さんの描く「志緒の天才ぶりが発揮される場面」はとても緊張感があって、すごいと思います。また、各話のタイトルのつけかたが、「たとえばハイネみたい」「正しいショパンの楽しみ方」「シェイクスピアのたまご」と有名人や作品をもじっていて、とても素敵です。
ピアニシモでささやいて 1 (フラワーコミックス)
2000/11/11 12:55
一気に読んでしまわないとやめられない音楽サクセスストーリー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
音楽家の両親に小さい頃から音楽の英才教育を受けて育った須佐朱は、かつて優勝確実といわれていたコンクールの決勝前日に忽然と姿を消してしまった伝説の人物・渡会一意と運命の出会いをする。そして、渡会のバックアップを受け、シンガーソングライターとしてデビューすることになる。しかし、渡会に敵意を抱く大手プロダクションの専務・鷹木により、レコードを出せないようにされてしまう。鷹木の数々の妨害や卑劣な罠にあいながらも、芸能界のスターに登りつめていくサクセス・ストーリーです。
芸能界物として、十分読みごたえのある作品ですので、芸能界物が御嫌いでない方は是非読んでみて下さい。音楽をすることを止められていた朱の中から、ほとばしるように音楽があふれでるシーンはとてもインパクトがあります。そして、朱と渡会との結ばれることのない恋の行方も最後まで気になって気になってしょうがありませんでした。芸能界モノと恋愛モノを両方同時に楽しめる作品です。
Tomoi
2000/10/28 12:45
ホモマンガが読めない男性にもおすすめの作品です
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
秋里和国「TOMOI」を読みました。主人公・友井はゲイですから、そこに描かれているのも男同士の恋愛沙汰です。私が最も苦手とする分野で、匂いがするだけで絶対読まないです。でも、読んでしまいました…いいです。とてもすばらしいです。しみじみと感動させられました。登場人物がみんな大人で自立していて、人間的な 魅力を持っているせいでしょうか。いつも感じる生理的な不快感はちっとも感じられません。人が人を愛することが自然に描かれているせいでしょうか。そして、後半のアフガン。絶望した友井と抜けるような青い空。とても美しい情景です。ラストは美しすぎて、神の存在さえ身近に感じられるようです。この作品は、特に私のように男同士の恋愛が絶対ダメという人に、ぜひ読んでもらいたいと思います。奇跡のような作品です。
炎のロマンス 1
2000/10/28 12:12
どっぷりとロマンスの世界にひたれる作品です
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
一ノ瀬亜樹は、ドジで泣き虫の普通の高校一年生の女の子。入学第1日目に、同じクラスの須田が、亜樹の親友の笠原まゆみに、「あなたの行動力と強さがほしい!!」と突然プロポーズする。笠原には断るが、須田には何か事情があるようだ。しかし、クラスのみんなのおせっかいもあって、須田と亜樹はひかれあっていく。亜樹は須田が本当は金髪で青い目をしていることに気づく。数日後、須田はみんなの前から突然姿を消してしまう。須田の行方を探し求める亜樹だが、何者かにさらわれ、南の島に連れてこられてしまう。そこで、ルイという青年に「私の花嫁」と言われる。この王国では、黒髪の女王が国を治めるしきたりになっていて、次期国王の座をルイとレドの2人が争っている最中であった。レドに会った亜樹は驚く。レドは亜樹が探していた須田その人だったからである。亜樹の波瀾万丈の冒険が始まる。読みたい人はたくさんいたのに、なぜかずっと復刻されませんでした。恋愛観は、ちょっと古くて時代を感じさせますが、ストーリーに読者を引き込んでいく力強さはさすがです。最後まで一気に読んでしまいましょう。
コーリング Act1
2000/11/11 13:54
伝説の中に生きる幻獣たちが幻想的な雰囲気を醸し出しているファンタジーの傑作を岡野玲子さんが秀逸なタッチで仕上げた作品
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
魔法使いサイベルは自らの呼び声で呼び寄せた幻獣たちと静かに暮らしていたが、ある日、戦さで傷ついた騎士が、彼女の遠縁にあたるという赤ん坊を彼女に預けていく。その赤ん坊は、騎士の一族と敵対する王の息子でもあった。王の息子である赤ん坊と、魔法の力を持つサイベルをめぐって、両陣営が争い、静かに暮らしていたサイベルたちは、王国をめぐる権力闘争の中へと巻き込まれて行く。そして、王が雇った強い力を持った魔術師の呼び声に、サイベル自身がからめとられていく…伝説として語り継がれているさまざまな幻獣たちが物語の雰囲気を神秘的なものにしています。また、サイベルと彼女を虜にした魔法使いとの戦いはみものです。
この作品は、P.A.マキリップ『妖女サイベルの呼び声』の漫画化ですが、「この作品を描くために漫画家になった」というようなことを述べているくらい原作のファンであるため、原作ファンの期待を絶対に裏切らない傑作です。岡野さんは、作品が持つ繊細な雰囲気をとてもすばらしいタッチで作品を仕上げています。原作モノの漫画化は、原作ファンを裏切ることが多いのですが、この作品は原作ファンの私の目から見ても、すばらしい作品だと思います。
デザイナー
2000/11/11 13:02
トップモデルからデザイナーへの転身、そして自分を捨てた母親への復讐...
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
一切の過去が秘密のベールに包まれたトップモデルの亜美には、生まれて間もなく母親に捨てられ、不幸な子供時代を過ごしてきたという過去がありました。ある日、亜美は自分の母親を知るが、あまりのことに動転してしまい、交通事故を起こしてしまいます。足が不自由になりモデルを引退せざるを得なくなった亜美の前に、結城コンツェルンの若き会長の朱鷺が現れ、デザイナーになって、亜美を捨てた母親に復讐をしないかと提案します。朱鷺のバックアップで、亜美はデザイナーとして華々しいデビューを飾り、一気に頂点へと目指していきます。
ぐいぐい引っ張っていくジェットコースターのような勢いのあるストーリー展開がすごいです。少女漫画的ゴージャスな設定がステキです。ストーリーに勢いがあるので、そんな設定のうそくささも気にならないどころか、快感ものです。いろいろなテーマが入っているのですが、何といっても、亜美の母親がみせる「デザイナーとしてのプライド」への強烈なこだわりが印象的でした。
ライジング! 1
2000/10/28 12:22
早すぎる成功、挫折、そして祐紀は女優として初めて目覚める...
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アメリカから帰国した仁科祐紀は、歌劇スターを目指す生徒が集まる宮苑音楽学校を、ただの歌とダンスの専門学校かと思って受験してしまうが、天性の素質を認められ、入学を果たす。基礎のできていない祐紀は、すぐさまプロを育てるための厳しいレッスンという現実に直面するが、しかし、そんな環境の中で祐紀も歌劇スターを目指すようになる。その後は、若い才能のある演出家・高師謙司に見込まれ、男役を目指すが、歌劇団の公演で娘役の代役というチャンスを勝ち取ったことから、娘役に転向する。高師の脚本・演出で、祐紀は初の主役を華々しい成功で飾るが、早すぎた成功はかえって祐紀をダメにすると気づいた高師は祐紀を敢えて突き放す。しかし、高師に裏切られたと思った祐紀は宮苑を飛び出し、一から役者としてスタートすることにするが、宮苑との契約が残っていた祐紀は、宮苑の許可無しには、どこの劇団の舞台にもあがることができないのだった。経験や実力もまだなく、信じていた人には突き放され、どこの舞台にも立てなくなってしまった、ひとりぼっちの祐紀。これまでしあわせ続きで挫折を知らなかった女の子が突き落とされたのは、まさに八方塞がりのどん底だった。そんな状況から、祐紀が自分の力だけを信じて、数々の難関をくぐり抜け、チャンスをつかみ、たくましくスターダムに登りつめていくさまには、極上のカタルシスを感じることでしょう。
少女小説家の氷室冴子さんの原作だけあって、この種のサクセスストーリーに欠かせない要素が盛りだくさんのストーリーです。前半は、宮苑歌劇団で華々しい成功を収めるまでは、とても華やかで楽しくて、宝塚歌劇団の内幕ものとして十分楽しめます。また、後半は、祐紀が役者として、これまでは与えられ続けてきた「役」を、それこそ死にものぐるいで勝ち取り、守っていく過程の中で、男役でも女役でもない真の役者として目覚め、高師が祐紀を突き放した理由もようやく悟ることができるようになります。この作品は、前半後半と、歌劇スターとしての成功と、女優としての成功の2本のサクセスストーリーを楽しむことができるのです。
私の大のお気に入りは、後半に祐紀のライバルとして登場する樋口鞠子さん。お嫁さんにしたいナンバーワンの鞠子さんは、明るく家庭的なイメージを壊さないようにしなくてはいけないのですが、本気になっている祐紀と対決する度に、女優としての本能が抑えきれなくなって、今まで築きあげてきたものを全てを失ってもいいから、祐紀と真剣に勝負したくなってきます。家庭的なイメージを壊さないようにと圧力をかけてきたスポンサーに、「樋口鞠子は演技なんてできません。汚れ役なんて、できるわけありません」と釈明した会見の後、祐紀との別れ際に堪えきれず、「おけいこ場のわたしがほんとうの樋口鞠子よ!わたしの実力よ!! 契約なんか知らない。何もかも失ってもかまわない!! 負けないわ…! 絶対あなたに負けない…!!」と叫ぶ樋口鞠子さんが大好きです。
明日の王様 8
2000/10/28 12:06
お芝居を作る楽しさが伝わってくるような作品
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小竹谷有は、田舎から出てきた地味な大学生。知り合いにたまたま連れていってもらった小劇団の公演を見て、演劇の面白さに目覚めます。有は、演劇のことはなにも知りませんでしたが、どうしても劇団に入りたくて、劇団「牙乱洞」に入れてもらいます。最初は役者を目指すのですが、あまりの素質のなさに自分でも気づいて、役者になることをあきらめてしまいます。でも、有には他の才能があったのです。演じることはできなくても、芝居全体をイメージする脚本家としての才能が。きびしい団長のもと、有は脚本家としての道を歩み始めます。これまでにも演劇をテーマにした作品は数多くありました。しかし、それらは役者に焦点を当てたもので、芝居全体を作る脚本家、演出家を主人公として正面から取り組んだ作品はなかったように思えます。役者を中心とした物語は才能のある役者が小さな舞台からより大きな舞台へと駆け上がっていくところにカタルシスを感じさせることが出来ますが、一方で、ひとつの演劇の場(劇団)でひとつの芝居を作っていくという醍醐味は感じさせることができないものです。この作品は、脚本家(兼演出家)を主人公に据えることで、芝居づくりの雰囲気をよく伝えることに成功していしています。天然のとぼけた主人公にはガッツがあって、こちらまで元気になってきます。人気俳優櫟十也との恋の行方も気になるところですが、脚本家、演出家としての有のこれからの成長が楽しみなところです。
おきゃんでゴメン 前編 (りぼんマスコットコミックス)
2000/11/12 04:29
バスケット名門校から、なぜバスケ部が消えたのか
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中学の時、ハイジャンプのチャンピオンだった鎌倉花音は、高校に入ったらバスケ部に入ろうと思っていた。しかし、入学した元禄高校はバスケの名門校であるはずなのに、バスケット部はなかった。しかも、校長命令で、今年からバスケットボールは体育の授業からも排除されていた。花音は、幼なじみで中学時代はバスケ部だった相模陸王といっしょに、事情をさぐろうとした。しかし、バスケ部のことを聞くと、みんな顔色を変えて、逃げてしまう始末だった。そんなとき、花音は街で、見とれてしまうくらいにバスケットがうまい少年三浦夏と出会い、彼が大切にしていたというバスケットボールをもらう。夏は、元禄高校の元バスケ部員で、高校でのバスケ禁止のいきさつに関わりのある人物であった。バスケ部に一体何が起こったのか、そして花音はバスケ部を復活させることができるのか。
文月今日子選集 第9巻 3 (Missy comics selection)
2000/11/12 04:26
無理矢理嫁に行かされそうになったら、冒険を求めて旅に出よう!
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16世紀初頭のイタリアのヴェネチアの豪商の娘アレクサンドラは、愛する父親が自分と年の違わない若い女性と結婚するわ、嫁に行かされそうになるわで、家出しようとします。彼女の父は、ヴェネチア共和国政府の命をうけて、イスラム海賊と取引をするために、カイロへ向かいます。アレクサンドラも、自分が自分らしく生きる世界を求めて、髪を切り、少年に変装して、カイロ行きの船に乗り込みます。そこで、海賊のイナールと出会います。そして、さまざまな思惑を抱く各国、海賊同士の争いに、アレクサンドラも巻き込まれていくことになります。そんな波瀾万丈の冒険を通じて、アレクサンドラとイナールは心を通わせていくのでした。 とても元気がよくて行動力のある少女の冒険の物語です。ストーリーもテンポがよく、長さも長すぎないので、中だるみせずに最後までわくわくしながら、アレクサンドラの冒険を一緒に楽しむことができました。恋と冒険は、家で待っててもだめで、こっちから出かけていかなくっちゃね。
もう一人のマリオネット 1
2000/11/12 03:50
二重人格の演出家に才能を見い出されるが、彼の影の人格に翻弄されるバレエの好きな女の子
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萩野七生はバレエの好きな女の子。七生のバレエの発表会を見た若き天才演出家・神真之は、彼女に演劇の才能を見出す。神は七生を自分の劇団に入団させるために、彼女を強引に上京させる。神は、演劇は素人同然の七生を、次回公演「マリオネットII」の主役に抜擢しようとする。しかし、「マリオネットII」は陰謀により上演できなくなる。急遽「美女と野獣」を再演することになるが、公演当日に主役が失踪したため、神が野獣を演じることになるが…。神は二重人格で、芝居を上演している最中に、影の人格が神の体を乗っ取ってしまいます。七生は、七生を自分のモノにしようとしたり、芝居をめちゃくちゃにしようとしたりする影の人格と対決しながら、本当の神を呼び戻そうと努力します。芝居の進行と神の二重人格がうまくからみ合っていて、ハラハラしながら読んでしまいました。
