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Akimboさんのレビュー一覧

投稿者:Akimbo

4 件中 1 件~ 4 件を表示

李白と杜甫

2002/05/16 08:53

初心者から学者まで

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 これは、高島先生が初めて書いた本の文庫化です。しかも、最高の作品というある意味残酷な(と高島先生自身がお書きになっていました)評価もある本です。

 たしかに、この本は李白・杜甫・高島俊男という組み合わせの妙でしょうか。空前絶後の傑作となっています。

 高島先生は、この本を書くために、初めての本といううれしさもあり、李白と杜甫の詩を全てノートし、自分なりの注釈をつけてゆくという方法をとり、その結果脱稿まで三年かかったそうです。

 大変な調査の産物なのですが、しかし、内容は実にわかりやすく、李白と杜甫の作風や時代背景はもちろん、人間性や心の動きにいたるまで、まるで友人になったかのように、いえ、本人になったかのように分かるようになっています。

 初心者には、おもしろくてかつためになってしまう読みものとしておすすめですが、研究者にとっても、分析のしかたや解釈など、学問的にインスパイアされる部分は大きいと思います。

 「漢字と日本人」にまさるともおとらぬ名著です。

(Akimbo: サイト「ほんとなんせんす」主催)

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さびしいまる、くるしいまる。

2003/04/26 16:44

はまる

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 まず、タイトルがよい。内容を暗示し、ふくらみがある。「読んでみたい」という気にさせる。実は、週刊誌の書評欄でこのタイトルを見ただけで、わたしはすでにこの本を購入する気になっていた。このエッセイより前に書かれた、やはりホストクラブを題材とした小説のタイトルは「愛と資本主義」という、あんまりなものだったのだが。いや、これも「月と六ペンス」の流れをくむ由緒正しい命名なのかもしれない(カバー絵がそれを暗示しているのか)。

 内容は、新宿のホストクラブ「トップダンディ」とそこにつとめるホスト「春樹」に出会ってからの行動の記録と自己省察。面白い。ホストクラブが客を夢中にさせる仕組みと客たちがそれにこたえる心理がよくわかる。

 こういった本の典型ならば、「どこで踏み外してしまったか」を追求する反省の記録となるわけであるが、もちろんわれらが中村うさぎのこと、まったくそういう心配はない。あとからの反省はもちろん、「これ以上さきにすすんではイケナイのではないか」という逡巡もない(あるいはまったくかかない)。ただのめりこむ、夢中になる。出版社から原稿料の前借りをし、夫を泣かせながら(胸がいたくなるシーンである。わたしはこのゲイの夫のファンだ)もつきすすんでゆく。そして、隣には、自分の行動とその意図を冷静に観察し克明に文章化しようとする自分を配置し、かるがると「一人二人羽織」をやってのける。われわれは、未知の世界におどろき、感心し、中村の芸を堪能するだけでよい。そして、おもしろそうだな、とおもったら自分で「はまってみる」自由もあたえられている。それをとめるような文章や態度は、この本のなかにはない。まったくない。逆に、本当におもしろそうなのだ。

 この本を読みながら、私は、笑い、感心し、ときにツッコミを入れた。そして最後には、自分の外世界、内世界を問わず、踏みこんで分析し、公開せずにはおられないという業をもつ作家、中村うさぎの一人決死隊ぶりに涙がとまらなくなった。通勤電車のなかで。

【2003年04月26日 サイト「ほんとなんせんす」主催】

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センセイの鞄

2002/03/10 14:11

恋愛小説のたのしみを存分に味わわせてくれる本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

【前置き】
 池澤夏樹によると、恋愛小説の必須要素は二つ。
 ・恋愛
 ・障害
以上。だそうである。池澤らしい短く的確な分析で、恋愛小説の定義はこれ以上短くも的確にもできないだろう。あっぱれである。が、あんまりにも的確に言いあらわしていて、みもふたもない。なんか、心の構成要素が脳内神経の電気イオン伝達とその他の化学物質の複合作用によるものだと説明された感じ。

 池澤夏樹がどこかのインタビューで「ノルウェイの森」(村上春樹)へのコメントを求められ、この小説の中に複数ある「恋愛・障害」構造からの解釈をこころみていた。村上春樹が自著について「100%恋愛小説」と称していたことをうけての分析であろうが、わたしは、「それもちがうんじゃないかな」と思った。核家族を組みあわせても大家族にはならないように、「ノルウェイの森」を複数の恋愛に解剖し、その障害を論ずると、全体の構造がみえなくなる。たとえば、「ノルウェイの森」の中で「僕」が関係しない(あけすけに言えば、性交しない)のは先輩の恋人だったハツミさんだけである(同じことを論じた人もいました)、といったことが。これもうがちすぎか。まあ、たとえとして。

 最終的にそういう解剖学的分析はなされてもよいが、それは評論家の仕事ではないか、恋愛小説の作者も読者も、そういうことを意識してはいけないのではないか。分析をおこなった瞬間に、恋愛小説の神様はどこかにいってしまうのだ。そのせいか、「ノルウェイの森」は(時代への感傷が濃すぎてあまり共感できなかったにもかかわらず)時間があればもう一度読みたいが、池澤夏樹の恋愛小説には再読したいものはない。ザマミロ。

【本題】
 前置き長すぎ。なぜ「センセイの鞄」の話の前にこのような話をもってきたかというと、今までの流れをひっくりかえすようだが、逆に、「センセイの鞄」が、この恋愛小説のカテゴリーでとらえるべきものではないかと思ったからだ。

 恋愛小説の主役は、なんといっても恋愛である。恋愛がかけていないと、それはただのゴシップでしかない。ところが、いろいろな書評を読むと、どうも目につきやすい障害の方、つまり、年齢差に焦点をあてたような書きかたがおおいように見うけられるのだ。
 「センセイの鞄」の主体は、恋愛である。二人のきもちの交流、行き違い、精神のみずみずしさ、老練さ、そして幼さ。そういうものを川上弘美の筆はゆっくり着実に、愛情をこめてえがきだしてゆく。障害となるのは、実は年齢差ではない。ひかれあう二人のとまどいである。おたがい別々にすごしてきた時間をいかに融合させるか。いろいろなものや場所やおもいでがたりをとおして、すこしずつとかされ、まざりあってゆく二人の時間がいとおしい。

 ここで文章を引用したい欲求にかられるが、踏みとどまることにしよう。川上弘美の文章は、ユーモアがあって(きっとしゃべってもたのしいひとだと思う)、間がとてもよい。二個所ほど引用しただけで、雰囲気がよくつたわる。書評いっちょあがり、という感じになってしまう。それは読んだひとのお楽しみにして、ツキコさんとセンセイの会話が特にいい、とだけコメントさせてください。

 ゆったりとした物語の流れをくだりながら、、読者はハラハラする。ページをめくるたびに残されたページを意識し、この二人とあとどのくらい時間を共有できるのか、充実した時間はどのくらい続くのか、おしはかりながら。「センセイの鞄」は、そういう読者の幸福を存分に味わわせてくれる、恋愛小説である。

 ところで、「小説の中に奇跡はひとつまで」という格言がある。いえ、今私が作りました。「センセイの鞄」の中にも一度だけ、感動的な奇跡が起こる。それについて語り合いたい。みんな読んでください。

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なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣 世界中のビジネスマンが学んだ成功の法則

2004/03/01 00:20

「普通のビジネスマン」になるために

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 我々が日々こなす仕事には専門的側面と事務的側面がある。
 このうち、仕事の専門的側面については、専門教育やOJTで積極的に研鑽していると思うが、事務的側面については入社以来教わってもいないのではないか。
 しかし、実は、我々の仕事の品質は、どちらかというと、「専門的な事項をどのくらい深く理解し、判断できるか」ということよりも「目の前の書類を1分で処理できるか、それとも5分費やしてしまうか」に大きく関わっているのだ。
 本書は、私が数年前に読んで大変感銘を受けた本である。それはつまり、その時まで普通のビジネスマンなら意識しないでもできていることが私にできていなかったということであった。そのことで結構落ち込んだりもしたが、考えてみると、「普通の人」ならあたりまえのこととして日々実行しているが、意外と全員に知られていない仕事のコツというのは結構多いのではないかと思う。
 「いくら働いても仕事があとからあとから迫ってくる」、「仕事は好きだが余計な処理が多くてまた休出してしまった」というような実感をもっている人ならば、まだまだ仕事の能率をあげることができる。本書を参考に自分なりの事務処理および案件消化のノウハウを模索し、貴重な人生の時間をもっと創造的な仕事に割り振れるように工夫してほしい。
 そして、「すぐにやれ」について。
 「すべき事」は次々と発生する。これを毎回「選択」していれば、どうしてもやって面白いもの、簡単にやれるものに手をつけてしまう。あげく、大して重要でなかった案件も日がたつうちに緊急案件に成長し、他の案件を圧迫して全体的な仕事の品質をさげてしまう。
 これが、「やってきた案件はすぐ処理せよ」というゆえんである。
 この考え方は、原則としては全く正しい。つまり、案件に緊急度による割り振りが存在しない場合には、来た順に着実に処理するのが正しい。もちろん、刻々と変化する状況の中では作戦変更を余儀なくされることも多いが、その際にはこの原則をなぜ曲げるのかという理由を明らかにし、自分なりに納得してから実施すべきである。
 さて、それでは、本書に書いてあることをすべて実践すると、仕事の能率を極限まで高めることができるのかというと、答えは否である。本書は結局、我々とは仕事のスタイルの違う、アメリカやヨーロッパのビジネスマン達のために書かれたことを忘れてはいけない。本書が我々に与えてくれる一番大きなものは、改善のモティベーションとそのヒントである。そして、それだけでも本書を購読する価値があるのだ。さらに言えば、そうやって身銭を切って本を買い、自分の仕事を向上させようという意志、そして、購入した以上は元を取らずにおかないという気持ちも重要なのだと思う。
 本書は「準拠すべき『バイブル』」ではなく、「自分の仕事を見直すための『水準器』」として使用していただきたい。健闘を祈る。

 Akimbo: サイト「ほんとなんせんす」主催

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