harucaさんのレビュー一覧
投稿者:haruca
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世界の複数性についての対話
2001/02/13 22:42
天が地球を回っていた日
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17世紀のヨーロッパの人たちがもっていた世界観とは一体どんなものだったのでしょうか。天ではなく地球が回っているのだ、という考えさえまだまだ浸透していなかったこの時代に「天に見える星の1つ1つが太陽なのであり、そのまわりをたくさんの地球が回っているのだ。地球はそんな惑星の1つにすぎない」などと言ってのけたこの本は、さまざまな話題を呼びおこし、たちまちサロンを中心に大ベストセラーとなりました。いまでは小学生でも知っているそんな知識ですが、もう一度あたまを白紙の状態にもどして、17世紀の人たちと同じところから宇宙への旅をはじめてみませんか?わたしたちが信じているこの世界観だって、いつくずれるとも知れないのですから。
まぼろしのすむ館
2001/02/13 22:20
内面を描いたタイムファンタジー
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石造りの家に住む習慣のある国々ではそれだけ家が何代にもわたって受け継がれるからでしょうか、「家にはそこに暮らした人々の記憶が残る」という思いがわたしたちよりもずっと強いようです。母親の都合で古めかしい屋敷 The Mount の大おばさんのもとにしばらく預けられることになった Philip は、なにもかも面白くありません。いいうわさのない大おばさんも気にくわなければ、陰気くさい古い館も、いとこの Susan だって腹が立ちます。しかし館の秘密を知るにつれて、しだいにちがった思いも芽生えてきて…。ファンタジーの力を借りて人間の内面をえがいた、傑作です。
時をさまようタック
2001/02/13 22:13
時の流れがとまる場所
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こどもを主人公としたタイムファンタジーが私たちをひきつける独特の雰囲気をもっているのは、「こども」それ自身が時間を感じさせる存在だからかもしれません。着々と成長をつづけるこどもの時間のそとで、急に時間がとまったり時計の針がとんだりしたとき、そこにあらわれる「ゆがんだ時間」はなんとも奇妙に(グロテスクで)魅力的です。少女ウィニーが、104才の「少年」ジェシィに出会ったとき、この美しく哀しい物語ははじまります。
海のたまご
2001/02/13 22:38
ひと夏の海のものがたり
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「グリーンノウ」シリーズで知られるボストン夫人のこの短編は、少年たちの無邪気な好奇心と海の神秘さとが混じりあった、なんとも不思議に透明なおはなしです。2人の兄弟は海辺でふしぎなたまごを手に入れ、それを海岸のはずれの2人の秘密の場所に隠しておきますが…。日本語で読むともしかして魔法がとけてしまうかもしれないこんな繊細なおはなしは、できれば原文で読んでみたいものです。
チップス先生さようなら 改版
2001/02/13 22:27
平凡な教師の、美しく懐かしい、平凡な人生
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近代から現代にうつる、その時代にあたるのでしょうか。教師として優れた才能があったわけでもない自分(チップス)の、とりたてて名門というほどでもないパブリックスクールで過ごした、60年にもわたるなつかしい日々。古い考えを支持しながらも、あたらしい考えにも関心を示す、頑固だけれどウイットに富んだ老教師チップス。なによりもバランスを大事に考える彼の姿は、現代でも多くのイギリス人が理想としている姿ではないでしょうか。イギリスの本が好きな方には、ぜひこの「古きよき時代」のイギリスの話も読んでおいていただきたいと思います。
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