春を愛する男さんのレビュー一覧
投稿者:春を愛する男
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紙の本煙か土か食い物
2001/03/29 18:50
こいつはすげえぜ!
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新本格というジャンルは、次第に本格を書くというよりも、SFやホラーを組み合わせ拡散する、あるいは殊能作品のごとく本格の嫌味なパロディーに徹するというような傾向を見せるようになって、いずれにしても中心から遠ざかっていく流れが勢いづいて、主流に感じられる昨今。
裏表紙に密室、名探偵、暗号と本格用語を連ね、直後くだらん、くたばれ!と掃き捨てる本書に至って、本格への距離は果てしなく遠いものとなったようです。それはかろうじて掠る程のもので、私は読中必死な目で本格を探したのですが、つまり本書を本格として読んでいたのですが、読了後ひょっとしたらあれが、と思いつく2,3がなきにしもあらずではありましたが、やはりあまりにも悲しくなって泣きました。
本格を遠く離れては本書が何であったか評価しがたいものがありますが、横目にゴンゾーな文体(意味不明)を用いたゴンゾーっぽさは十二分に発揮されていたように思いますので評価は自棄糞の星5つ。
紙の本七回死んだ男
2001/03/29 18:02
何回死んでも××トリック
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昨今流行のジャンルミックス。同じ一日が7度繰り返されるというSFでこそできた設定で、リーダビリティーは高い。しかし骨格はミステリーであり、殺人事件が起こる。推理がされ、どんな解決が用意されているのかと興味は募る。
が、用いられたトリックは新奇な衣装をまといこそすれ、本格ミステリーでは使い古された××トリックにすぎなかった。ひどくがっかりだ。
しかし西澤の出世作。世評は高い。評価は私が本格に偏った嗜好をもっているがゆえである。かつて見たことのないロジックが見られるのだと期待しすぎた。
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