izuminさんのレビュー一覧
投稿者:izumin
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ぼくは偏食人間
2001/09/03 19:09
何事も過剰包装なニッポン
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「食べ物の話かな」と何気なく買った本書は、しょっぱなから著者の家族崩壊の話からはじまり、ぐんぐん引き込まれる。日本人の「過剰包装的」な習慣や表面的で中身のない「なにげない言葉」を徹底的に嫌う著者の「偏食日記」である。
勤務する電通大の近所の酒屋の拡声器がうるさい、と店長に壮絶なケンカをいどみ、出版社とのやりとりの中で編集者にいいかげんな発言があると、徹底的に追求する。フツーのニッポン人なら大して気にならないことを大いに気にする著者は、気にとめるのみならず行動で示す。思想と行動を一致させる著者の生き方を見ていると、痛快であると同時に、哲学者という道の厳しさを見る思いがする。
マジョリティ(大衆)とマイノリティ(少数派)の存在についての著者の主張も、改めて自分の無意識な行動を振り返るきっかけになった。
デパートの過剰な包装、街にあふれる騒音などを作者ほどではなくても気にしていた私にとって、この本との出会いは非常に意味のあるものだった。
怪我をした妻にいたわりの言葉をかけられなかった著者にとって、家族のコミュニケーションでさえも「インチキなやさしさ」が許せなかったのだろうか。しかし、それでも著者の家族に対するゆるぎない愛情を感じることができる。真実は「過剰な包装」がなくてもきちんと伝わるのではないだろうか。
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