NAJIさんのレビュー一覧
投稿者:NAJI
9 件中 1 件~ 9 件を表示 |
2002/03/21 21:21
それは「それ」であるがごとく。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
美の象徴である「バラ」。美しい花としての地位を確立しながらも、美しいだけではなく、厳しさやきつさの象徴であるバラは、ただの花じゃない。様々な主人公たちの、完結しない進行形の短編集。貴方は、はじめにバラのどこを見ますか。花?それともトゲ…?
2002/03/21 21:27
スイッチ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
恋というものに取り付かれると、私たちは何もかもを非日常として大切にする。花に囲まれ、花の匂いにむせ、それでもなお花の匂いをお腹いっぱいに吸い込む。恋とは、お腹が温かくなる代物らしい。突発的で特別な恋の始まり。たくさんの人に知られながらも「密かな恋」と呼ばれる、静かな恋の成長過程には注目。それは、バラの香りを漂わせる、かつて天使だった少年少女の物語。
紙の本そーだそーだぁ! 3
2002/02/27 09:04
ハリケーンタイフーン
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
パラダイスに望まれない転校生がやってきた。自称「カップルを取り持つことが趣味」のかずみちゃん。ようやくおさまったかに思えたクラス内の恋愛劇の中をかずみちゃんは走るはしる。おかげでパラダイスはいつも乱れっぱなしの状態。そんな中でもマイペースなえんちゃんは、かずみを受け入れて、これがまたいくつもの嵐を呼んでしまうわけで…。他の状況にすぐなじんではしゃぐパラダイスの中でもえんちゃんは、一呼吸おいて周りを見渡す癖がある。クラスの中で一番きゃしゃな女の子は意外と一番強かったりするんです、の三巻。
紙の本太陽のイヂワル 惣領冬実傑作短編集 (モーニングKC)
2002/02/27 08:29
GIVEAREASON
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「終わるハートじゃねえ」、「サボテン」に続く、傑作短編集第三弾。4人の女性たちが社会の中でどのようにして居場所を獲得していくかのプロセスに注目。自分の存在証明が否応無しに格付けされ、目の前につきつけられて初めて気付く自己という「人格」。ほしいものよりも、似合うものを見つけるために何度も試してみたり、試しているうちに挫折してしまったり…。女性の可愛らしさを追求するというよりも、彼女たちはたまたま女性だっただけの話、のように思う。人間というものがどれほど人格を重んじているかということと同時に、人格がいっそなければこんなに人生苦労したりしないのに。ということを考えさせられる短編集。
2002/03/21 21:34
ねじ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
栄光の名前をほしいままにしながらも、本当のものを見続ける決心が出来なかった外科医テンマ。人のいのちを預かる医者としてのかつての目標を一人の急患が教えてくれた。それは恐怖と共に、自分の欲しい名前を探すたびでもあった。最高のエンターテイメント作品として、マンガの新境地を見出した浦沢直樹のMONSTER級の作品。貴方が手にしている名前は、本当の名前ですか?
紙の本笑われるかも知れないが
2002/02/27 09:24
言うまでもなく
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
著者のエッセイは文芸界にもファンが多いという。しかし、著者の作った、文芸作品よりもエッセイのほうが評判がいいというのは、胸中複雑なものがあるのではないだろうかと思われる。ともかく、今回のエッセイは意外性に富んでいる。まず、これはエッセイのみを扱ったものではないということだ。コピーライターの下積み時代の恩師へ宛てた礼状を筆頭に、同じテーマの作品を、原稿をなくしてしまったがために書き直し、やっぱり最初に書いたものも見つかったので同時に載せてしまったり。彼の読書観も見えて、いつもより濃い内容になっている。人生楽しくなきゃ意味がないと多くの人は言うだろうが、この本を読めば、人生意味がなくても楽しけりゃいい、と思うような一冊に仕上がっている。
紙の本ES 1
2002/02/27 09:15
不在の存在を語る少年
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
人間というものが他の動物に比べて、高等な生物とされるのは、「人格」というものがあるかららしい。それにより人は、社会の中の責任や義務、職場や居住区域でのI.Dを手に入れるわけだが、本来それは本人とその周りを取り巻く人々の曖昧な記憶の相互的な結果でしかない。名前を持たない少年と、脳生理学の研究員未祢は一つの事件を発端に出会う。記憶にハッキングし、瞬時にその人間のデータを割り出し、その記憶や生活に侵入し続ける少年と、脳という未知の研究に没頭しながら過ごす未祢の交わりを持つ日常は始まった。この世界で道徳心や平等な心は必要ない。頑なに自分というものを守る現代人に、新たな切り口で疑問を提示する。著者の新作は読んでこそ、面白さが分かります。
紙の本そーだそーだぁ! 2
2002/02/27 08:59
エアロビ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
えんちゃんがホンコン風邪でダウンしたとき、パラダイスにも暗雲が立ち込めてきた。さかホンが未来を殴ったことでクラス内の男女の仲は険悪に…。始まり出したら止めるタイミングが分からないのは、こんな時にも全員一致。はたして事の真相は? 物語のきっかけはやっぱり主要人物なのだけど、その周りを動き回るクラスメイトたちは、話はなしで必ず重要な役割を持っている。現在、私たちの世代でそれまで良くも悪くも強い絆を持ったクラスはあったかなぁ、とこの物語は昔の自分へ思いをはせたり、パラダイスへあこがれたり、の何かと思いを寄せる一冊。
2002/02/27 08:38
パラダイスドア
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
高校の入学式。あるエピソードがきっかけで、そのクラスは「地上の楽園」と呼ばれるクラスに一瞬で変貌した。「何でも楽しむ」と「みんなでやる」を念頭に、クラス内の日常を中心に話は展開していく。パラダイスの中心人物えんちゃんは、いつもにこにこ優しくて、マスコット的存在。そんなえんちゃんに好きな人が出来たという情報を得たパラダイスは大騒ぎ。この恋愛劇がきっかけで暗黙のうちに語られなかったクラス内の「恋」が動き始めた…。当初、このクラスは問題児ばかりを集めて編成されたが、えんちゃんという存在を得て「許される罪」というものを知る。現在の少女漫画の系統とは全く違い、頑なにスタンスを守り続ける著者のパワフルスクールコメディ。
9 件中 1 件~ 9 件を表示 |