青木ゆうさんのレビュー一覧
投稿者:青木ゆう
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
それがぼくには楽しかったから 全世界を巻き込んだリナックス革命の真実
2001/06/23 06:32
OSが作りたくなる本
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
リーナス・トーバルズは現在,シリコンバレーに住んでいる。x86系CPUでIntel,AMDに並んで注目されているトランスメタでx86コードモーフィングソフトウェアの陣頭指揮をとっているのだ。
彼の指揮するコードモーフィングソフトウェアとは,もともとRISC型プロセッサであるCrusoeの上で,x86アーキテクチャを実装する(いわばエミュレーション)プログラムだ。その仕事とは,マイクロソフト以外でもっともx86アーキテクチャを理解した彼にはもっともふさわしい仕事といえるだろう。
彼はソフトウェア共産主義者ではない。Red Hatが株式公開したとき,キャピタルゲインをうけて本当に嬉しかったという。ただ,ごく自然に,インターネットなどで人から得る情報から作ったソフトウェアをインターネットで人に指摘されながら作ることが楽しかったという。
Linuxは確かに引きこもりがちの学生が大学にもいかずに作ったというふうに語られることが多い。ただBSDが大学の研究で作られ,Windows/MacOSともに企業の思惑で作られたものだ(もちろん最初はそうでないにせよ)。'90年代前半,インターネットが始めて個々人の手に届く範囲になったとき,ごく普通の(オタク気味かもしれないが)学生「個人」が「自発的に」インターネットを利用して,自分を含めた「自分たちのため」に作った初めてのオペレーションシステムだったという文脈で語られることは少ないが,実はこれはインターネットの大いなる成果(仇花にならなければいいが)である。
この奇跡について,PCに関わるものであるならば知っておくべきである。
■あと,この本を読んで誤解があっては困るのだが,ApacheはOSではなく,Linuxも含めたPOSIX互換OS用に設計されているWebサーバープログラムの名称です(笑)。この本を読む人にそれを知らない人はいないと思うけれど。これは訳者の痛烈なミス。2版では直してね
| 1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
