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HRKNさんのレビュー一覧

投稿者:HRKN

44 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本塾の力 21世紀の子育て

2002/07/26 22:53

塾という切り口

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塾講師を長きに渡って務めてきたという著者だが、考え方が一面的に過ぎるように感じてしまう。事はそう単純ではないと思うのだが・・・。著者自身の著作の多くが参考文献に挙げられている点からも、視点の狭さを感じてしまう。もう少し様々な切り口を意識した上で、論を展開すべきではなかったか。私にとっては説得力に欠ける内容であった。

教育というものを、ある一面からとことん見極めるという意味では興味深いとは思う。が、これが全てだと決め付けてしまうのは危険であろう。教育というものは「これが正しい」と思ってしまった時点で、力を失うものだから。

もちろん教育の姿を見極める上で、本書は有効な視点を提供してくれる存在ではある。教育に携わる者が、これを読んでどう感じ、どういった考えを持つかが重要だ。読んでおいて損はない。

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紙の本遠い太鼓

2002/07/24 15:13

旅の分量

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

村上氏は本作に良く似た雰囲気のものをいくつか書いておられるが、私はこの作品が一番好きだ。冒頭におかれた「はじめに」は読むたびに何かしらの感慨が残る。本体のページ分量が多いことは、その旅〜村上氏の言葉によれば「常駐的旅行」〜のボリュームを体感できることに繋がっていると思う。それに所々に収められた美しい写真、それもいいブレイクになっていて心休まるのだ。

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紙の本六の宮の姫君

2002/07/04 10:40

私にとっての日本文学入門

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前半部で提起される問題、それの解決に向けて、少しずつ少しずつ情報が集まっていく作りは愉快だった。のどかなドライブのシーンに象徴される無為な時間、それすらも主人公にとっては情報を咀嚼する貴重な時間になっていく。そして、謎が解かれる。

だが、本書の評価となると判断が分かれるところではないか。他作品よりも饒舌な主人公、これは明らかに作者北村氏の分身だろうから、それには煩さを伴う違和感を感じる向きもおられるはず。また、固有名詞が多数登場するため、それらについての予備知識も必要だ。私自身も不勉強で知らないことが多かったため、調べ物をしながら読み進めていった。

それでも私にとっては大切な作品だ。読了後には、本書の中に多く登場する日本作家の著作、これを無性に読みたくなってしまった。菊池も芥川も皆、若く生きていたことをリアルに感じさせてくれた。彼ら日本作家の作品を何の躊躇いも無く手にできたのは、本書のおかげである。私にとって、「六の宮の姫君」の力は読了後に大いに発揮された。今でも何度も読み返す作品である。

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紙の本青が散る

2002/07/30 18:07

私の青は散ったのだろうか

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品を読んだのは高校生の時だ。短くない作品だが、若々しい雰囲気に浸っているうちに、話のスピード感にどんどんと乗せられたのを覚えている。社会に出て数年を経た今読み返せば、また違う感慨を抱くのかも知れないが・・・。

当時は数回読み返した。その時に印象に残った言葉がある。「人の不幸の上に、自分の幸福など築けるものか」、だ。当時読んだ文庫本を見ると、その部分にはしっかりと真っ直ぐな線が引かれていた。全く恥ずかしい行動である。この言葉は呪縛のように、その後の私の人付き合いの在り方を決めたように思う。人の不幸を呼び込まないように、自分の幸福を放棄した覚えもある。今思えば程度を超えた頑なな態度だ、と思う。それほどに主人公・遼平に感情移入していたのだ。私の青い時代だ。

そういった青春の時の鮮烈な読後感は、少し淡くなりはしたが今も残っている。それが失われるようで、今は読み返すのが怖い。青春が終わったことを認めたくないのだ。もう少し時をおいて、手にとってみようと思う。

しかし、焼飯の大が八十円、小が五十円というのは全く羨ましい限りだ。

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紙の本大往生

2002/07/16 10:32

死を自分の手に

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同じ永六輔氏の著書「職人」の書評でも書いたが、私は氏のキャラクターが好きになれない。どうしてそんな風に思うのか、考えても考えても理由はわからない。水が合わないとしか言いようがない。だが氏の著作が嫌いかというと、そうではないからまた複雑だ。「職人」では学ばされる部分が多かった。「職人とは生き方」、こういうキーワードを自然に提示する辺りには、氏の才能を認めずにはいられなかった。

そしてこの「大往生」でも、多くの示唆的な言葉が散りばめられている。その多くは永氏の口から発せられたものでは無いが、それを選び取った氏のセンスには脱帽である。「叱ってくれる人がいなくなったら、探してでも見つけなさい」、「人生ね、あてにしちゃいけません。あてになんぞするからガッカリしたり、悩んだりするんです」、「ただ死ぬのは簡単なんだ。死んでみせなきゃ意味がないよ」、など。

本書では扱うテーマが軽くないためか、永氏の語り口もどことなく遠慮がちである。仲間の死や父の死を語る部分などは、永氏のいつも饒舌さから考えると別人のような穏やかさだ。いわゆるあとがきに当たる部分の洒落っ気も、決して軽薄ではない。本書は最後まで反感を抱かずに、普通に読むことができた。

日常的には死について思いを巡らすことは少ない。私も避けている側面がある。だけど、いつかは死ぬのだ。本書のようなもので、その時のための練習をしておくのは悪くない。死を身近にして、今を過ごす。そうするだけで色々なことが新しい光を放つような気がして、新鮮に思えてくる。その点で、本書には感謝だ。

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紙の本子どものことを子どもにきく

2002/07/08 13:26

子どもの言葉

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本書は、著者が子どもに定期的に行ったインタビュー記録。三歳から十歳までの計七回、喫茶店やレストランで録音テープを回し、色々な質問をぶつける。その時の子どもの気持ちを聞き出し、感想を述べたり質問し直したりする。それが本書の構成である。

子どもが目の前に居ると、自分の子ども時代のことに思いを馳せてしまうようだ。子どもは、大人の昔の記憶を呼び覚ます能力を持っているらしい。目にする子どもの行動、目新しいようでいて、どこか懐かしい感じを与えてくれる。本書の著者の息子「たかし君」の言葉一つ一つもそのような感じだ。私自身の様々な記憶を蘇らせてくれた。保育園の先生が好きじゃなかったこと、小学校でサッカーをするためにコート確保に走ったこと、色々だ。

子どものある時の感情が、本書のような形で記録されるのは面白い。親にとっても、子どもの言葉をどう受け止めたかの記録となり、後から読み返してみて色々な思いが湧きあがってくることだろうと思う。だが一つだけ批判めいたことを書くと、インタビューの途中で著者の感想が小出しに書かれるのは、感興が殺がれる思いを持った。単に著者が持つ意見が書かれている部分もあったりして、煩わしいのだ。構成や表示方法などで、こういった部分を目立たせないようにすることは出来なかったのだろうか。せっかくの会話の流れが寸断されてしまっている。勿体無い。

とは言え、本書は面白く読めた。私も子どもを持つようになったら、こういった形のインタビューをぜひやってみたい。

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紙の本星々の悲しみ

2002/07/02 10:05

文章の匂い

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高校時代のある日受けた模擬試験、その時の国語の問題文に宮本氏の「西瓜トラック」という作品の一部分が採用されていた。試験の間中、読み進めたい気持ちがどんどんと増幅されていったのを覚えている。文章から立ち昇る匂い・温度、そんな風な存在感に私は酔ってしまったのだ。その模試からの帰路、手にした本だ。期待に違わない印象に残る秀作。この頃の宮本氏の短編は強い。

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紙の本ターン

2002/07/02 09:55

まず何をすべきか

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単調な日常の繰り返しを打破するのは、結局はその人本人の気持ちの持ち様でしかない。そんなことを、読み終わった後に強烈に感じた。最後の急展開は、自分の気持ちを直視できれば全てはシンプルだというメッセージなのだろう。進むべき道、やるべきことを認識した人間は強く、勢いに満ち、美しい。

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紙の本ターン

2003/08/14 21:41

まず何をすべきか

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単調な日常の繰り返しを打破するのは、結局はその人本人の気持ちの持ち様でしかない。そんなことを、読み終わった後に強烈に感じた。最後の急展開は、自分の気持ちを直視できれば全てはシンプルだというメッセージなのだろう。進むべき道、やるべきことを認識した人間は強く、勢いに満ち、美しい。

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壮大な球団

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阪神タイガースのいい時代を満喫できる。その創成期、その苦難の時代、タイガースの歴史が淡々と語られる。まるで壮大な叙事詩を読むような心持ちだ。

特に1985年のシーズンのエピソードの感動的なこと! 選手一丸となった熱い雰囲気がビリビリと伝わってくる。それに私は、川藤という人物の格好良さを感じた。今まで彼を小馬鹿にしてた自分の態度を反省するほどに、彼の真摯な人柄が丁寧に描かれていた。ああ、この時代に阪神ファンで居たかった…。

で、俄か阪神ファンな私である。

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紙の本ぴあのふぉるて

2002/07/05 14:30

三善氏の音楽観

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三善晃氏の音楽作品は聴き手に極度の緊張を強いるが、本書は肩の力を抜いて一気に読める。身近な出来事の描写や料理の話題など、厳しい音楽からは想像もつかない親しみやすさを感じた。

しかし、作曲家の創作の秘密のようなことが語られる部分では、突如として背筋が伸びる思いであった。氏の厳しい音楽の源泉を見るようで、居住まいを正さざるを得なかったのだ。他にも、親交のあった作曲家矢代秋雄との微笑ましい逸話、師である池内友次郎への深い思いなど、読み応えのある部分も多数あった。三善氏の音楽作品をよく知る人には必読の書と言える。

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紙の本職人

2002/07/03 14:21

生き方のモデル

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とあるテレビ番組に触発されて本書を手に取った。「職人」というものが日本人のある種のモデルになっている、という論旨に興味を持ったからだ。

永氏のキャラクターとルックスには、正直に話せば、私はいい印象を持っていない。突出した高い声質、おまけに早口。いつも纏っている青い衣装、そして刈り揃えられた髪。何を取っても胡散臭く感じてしまう。もっと突っ込んで書けば、嫌いだ。だが、本書における氏の仕事は評価せねばなるまい。ここまで含蓄に満ち、時に非常識でもある職人たちの多くの言葉。氏が自身の足で歩き、職人と打ち解ける過程なくしては、この量を収集するのは到底不可能であったろう。そして氏の言葉「職人とは生き方」、これには脳天を貫かれたような衝撃があった。

だが、本書の全体を覆うこの軽薄さは何だろう。軽すぎて、反感までも持ちそうになる。冒頭におかれた職人語録は面白く読んだのだが、グラデーション的に読む意欲をどんどん失っていく。最後に置かれたのは講演録なのだが、これを読んだ上であとがきを読めば、脱力すること必至である。洒落のつもりなのかも知れないし、氏の照れ隠しかも知れない。もしくは、奇を衒わず自然に生きる職人について、大真面目に語ることができなかったのかも知れない。にしてもだ、最後に裏切られたようで残念であった。

今は気分直しのため、冒頭を読み直しているところである。

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作曲家の意図

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クラシック音楽を聴く。私は感動する。聴いたことのない楽曲を初めて聴く時は、その感動はより深い。なぜ感動するのだろう? その答えの一部分は、本書を読むことで知ることができた。

作曲家が楽譜に込めた思い、技術、そして秘密。本書はそれらを、200のキーワードに沿って的確に案内してくれた。私の感動には原因があり、感動を準備した作曲家の意図があることを思い知らされるのだ。そして感動した楽曲をまた聴く。耳が作曲家の意図を探索するように敏感になっている。そして、作曲家の声を多く聞き取れるのだ。

大作曲家10人の秘密、名曲をつくる音色の秘密、個性的な響きの秘密、楽器法の秘密、奏法の秘密、情景描写の秘密、エクスタシーの秘密。こういったカテゴリで、200のキーワードと200枚以上のCDが紹介される。紹介されたCDを順に聴いていくだけでも、作曲家をよく知ったことになるだろう。最終的に作曲家に直に触れるには、その楽曲を聴く、その楽譜を目にする、この二つのアプローチしかないと思うが、その前に本書を道標にまだ聴かぬ曲・見ぬ楽譜に思いを馳せるのは愉快だ。

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紙の本ボクの音楽武者修行

2002/05/16 21:10

情熱を持ち続けること

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文章は決して綺麗ではない。だが、読み終えれば大きな充実感が残る。月並みな小説を読むよりも興奮に満ちた体験を提供してくれるのだ。

「事実は小説より奇なり」なんていう在り来たりの言葉では表現しつくせない何か。それは多分、本の中にある当時の小澤氏の情熱、そして今も彼自身の中にある同じ情熱、それが私を興奮させているのだと思う。そして、武満徹氏との共著「音楽」では見事に文章化されている内容が、拙い言葉ではあるが既にここでも語られており、そのスタンスを現在に至るまで持ち続けている事実、それが素晴らしい。

あとがきも必読。沢木耕太郎の「若き実力者たち」と併せて読んでみて欲しい。

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紙の本チップス先生さようなら 改版

2002/07/13 17:28

宝石のようでもある

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不思議な作品。決して目立つ人物ではないチップス先生、彼の人生が描かれるのだが、長い時間をかけては描写されない。断片的なエピソードが重ねられるだけ。まるで詩を読むような心持ち。そしてチップス先生を巡る人の優しさ、それが伝染してくる。軽快でいて軽薄ではない。この味が出てくる秘密はどこにあるのだろう? それを確かなものにしたくて何度でも読んでしまう。いつ読んでもキラキラしている。何度読んでもその輝きは色褪せない。おかげで手元にある文庫本はボロボロ。いつも身近に置いておきたい作品である。

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