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賢者の石さんのレビュー一覧

投稿者:賢者の石

90 件中 1 件~ 15 件を表示

人間とエルフは共存できるのか

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本作品は「ロードス島戦記」の外伝に相当する。主人公はパーンではなく、常に彼と行動を共にしていた、ハイエルフのディードリットだ。
 彼女は人間に対して友好的だが、この外伝に登場するエルフ、エスタスは人間に対し閉鎖的で批判的である。本書ではディードリットとエスタスの視点から、「ロードス島戦記」の主人公であるパーンを代表に、人間というものの愚かさと素晴らしさを追及している。どこまでも人間に希望を抱くディードリット。そんな彼女に対して少しずつ理解を深めていくエスタス。人間とエルフは共存できるのかどうか、そういったテーマを押し込めたファンタジー連作短編集。

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紙の本妖魔夜行真紅の闇

2001/08/13 04:23

八環が渋い

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書の表紙にもなっている中年男性、八環を主役とした表題作「真紅の闇」をはじめ、短編を三本収録。
 三本とも彼、鴉天狗の八環が登場しているのだが、どの作品でもいい味を出している。特に「さようなら、地獄博士」で、最後の最後に、とある妖怪(これをバラすとネタばれになるので、伏せておきます)と会話するシーンなど、その妖怪を見事に引き立てていた。本当に格好いいキャラクターとは、このように自分だけでなく、自分の周りのキャラクターさえ立たせることのできるものではないだろうか。

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サーラとデル、数多くある未来のひとつは

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 今回の一押しは「時の果てまでこの歌を」。この作品は、サーラの冒険シリーズの外伝にあたり、ある男(何者かは読んでたしかめよう)の視点から、サーラやデルの将来をタイムトラベル形式で追っていく、というものである。
 この作品で印象的だったのは、デルが暗黒神の使徒して邪悪になってしまった、というところである。
 彼女は現在、暗黒神を信仰しながらも善良な人間として生活を営んでいる。しかしそれは、彼女の想いがサーラという真っ直ぐな少年に向いているからであって、ひとたび負の方面へ向いてしまうと…邪悪に堕してしまうのに、何の歯止めもない危険性をはらんでいる。
 この外伝で語られるサーラとデルの物語は悲劇的で辛いものだが、それは現在から数多く分岐してゆく未来のひとつに過ぎない。どうか、本編のサーラ・シリーズではこれよりも幸福な結末にならんことを願う。

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紙の本ロードス島伝説 4 伝説の英雄

2001/09/01 11:56

ナシェル、英雄たらんとした男

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ロードス島伝説、感動の完結である。作者自らが言っているとおり、通して読めばナシェルの英雄成長記であったように思う。サブタイトルも「亡国の王子」→「天空の騎士」→「栄光の勇者」→「伝説の英雄」とグレードアップしているのだから。
 その結果、六英雄による魔神討伐、そして「最も深き迷宮」での冒険部分は語られなかったが、「伝説」そのものの物語構成からしてみれば、これで良かったのではなかろうか。ナシェルの立身、冒険、奮闘、そして挫折…窮地から立ち上がった彼に、逃れられぬ悲しき運命の追撃…最期まで彼は英雄たらんとした。そのことに感動すれば充分、この伝説は幕を閉じるのだ。

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紙の本ロードス島伝説 2 天空の騎士

2001/09/01 11:26

ナシェルの受難は続く

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 前作「亡国の王子」から引き続いてナシェルの受難は後を断たない。魔神を率いているのが自らの父だったことから、抗うこともできず運命に翻弄されていく…彼ほどの才能をもつ青年であっても、いや、彼ほどの青年だからこそ、英雄として完成するまでには数多の難関に挑んでいく必要があるのだろうか。
 そして、そういった読者の期待にナシェルは見事、応えてくれる。野生の竜を自らのものとし、ハイランドの竜騎士として帰ってくるのだ。サブタイトルである「天空の騎士」とはこういう意味であったのか、と思わせてくれる、心憎い演出。

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「魂の絆」は佳作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 西部諸国シアターはこの第三巻目で完結である。さて、今回もっとも印象深かったのは表題作「鏡の国の戦争」ではなく、ある盗賊と女魔術師の交流を描いた「魂の絆」だ。
 実によかった。ストーリーはもとより、ふたりの意志が結ばれるアイデアも秀逸。最後まで予断を許さぬ展開で、ラストシーンでは読者へのカタルシスも忘れていない。ソードワールド短編としては、私にとって五本の指に入る佳作である。
 あえてこの書評ではこの短編のくわしいあらすじやキャラクター構成など語らない。ぜひとも実際にこの本を手にとって、あなた自身の目でたしかめてほしいのだ。

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紙の本妖魔夜行戦慄のミレニアム 下

2001/09/02 13:07

人のもつ俗っぽさがいい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 壮大なスケールで展開される「妖魔夜行」完結編、戦慄のミレニアム。上巻からの期待を裏切らない面白さで、クライマックスまで一気に読ませてくれる。
 …結局、うさぎの穴の面々(というか、全世界の妖怪たち)は、最大の敵との戦いに打ち勝つのだが、最後の最後の場面で、友情を培った摩耶とガンチェリーの会話が印象的だった。読む人によっては「品がない」とか「台無しだ」と思われるかもしれないが、こういう人間の俗っぽさがあったからこそ、この結末を迎えられたのだろうし、この物語全体のテーマが肯定化されるような気がするのだ。彼女らがラストシーンでどのような会話をしたのか? それは、あなた自身が読んでたしかめてください。

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紙の本妖魔夜行悪魔がささやく

2001/08/13 04:33

そして摩耶は——

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 表題作「悪魔がささやく」のインパクトに圧倒された。妖魔夜行らしく、決して安易なハッピーエンドに逃げない考えさせられるラスト。二度と後に引き下がることのできない、摩耶の今後…。
 悪魔の狡猾さ、そして、それ以上にどうしようもない人間の愚かさが描かれた一編。ご一読ください。

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紙の本百鬼夜翔蛇心の追走

2001/09/01 07:43

古典的な妖怪たち

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 これまでの「百鬼夜翔」作品には、妖怪といっても比較的新しい出自のものや、グループSNEが考案したオリジナルのものが多かったのだが、今回は収録されている三作品とも古典的な妖怪がモチーフとして扱われていた。
 表題作「蛇心の追走」では、和歌山に伝わる民間伝承をもとに、蛇の化身である清姫が登場する。たんなる懐古主義ではなく、彼女を使って人間と妖怪の関係について考えさせる「怪奇モノ」として昇華されている。他二本も魔神や水蜘蛛など、どこかで聞いたような古い妖怪が登場し、新妖怪やオリジナルだけではない、百鬼夜翔の窓口の広さを提示しているかのようだ。

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紙の本まぼろしの女

2001/08/13 02:15

想いがおりなすストーリー

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 今回のテーマは「想い」だというソード・ワールド短編集。
 表題作の「幻の女」は、短編集内でシリーズ物となった「赤い鎧」の第一作目。芸術の都ベルダインで衛視をしているポール・ギューゼルバーンは、ある日、戦士になることを夢見るグラスランナーのランプと出会う。ランプは最近ベルダインを騒がしている連続殺人犯「赤い鎧」に助けられたことがあり、彼にあこがれているのだそうだ…。
 衛視として「赤い鎧」を追っているポールの心中は複雑。そんななか、ふたりは、死体そのものを奪っていく奇妙な墓荒らし事件を解明していくことに。
 ファンタジー+ミステリは、このシリーズの他にも「デュダ」という、ドワーフの賢者が主役のものもあるが、こちらのほうが、より本格派(デュダはユーモア・ミステリ)。ポールと共に謎ときを楽しみつつページをめくってみてはいかが?

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紙の本妖魔夜行迷宮の化身

2001/08/13 08:00

主役は八環

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 八環が主人公となって活躍する「妖魔夜行」長編第三弾。
 ——なのだが、この作品の八環は多少「三枚目」が入っていて一風変わっている。ひさびさに日本へ帰国した彼は、グラマーを通り越して膨らみつつある未亜子の脂肪に驚いてしまう。その原因究明のため動きはじめた八環は、やがてその影にある邪な妖怪と対決することになるのだが…。
 やっぱり、展開のところどころで、どこか間の抜けた八環さんが顔をのぞかせる。まあ、キメるところはキメてくれたのでいいのだけれど、ちょっと私のなかの「八環」とイメージが違っていた。うーん、せっかくの主役なのだから、もう少し渋く書いてくれても良かったのにな〜、というのが率直な感想。

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紙の本ロードス島伝説 3 栄光の勇者

2001/09/01 11:38

騎士の鑑、それがファーン

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 よくファリスの聖戦士は頭が固いとか独善的だとか、偽善の象徴のように言われているが、その言葉が、さて、ファーンという男にも当てはまるかどうか考えていただきたい。たしかに彼も典型的なファリス信者の例に漏れず、多少頭の固い部分があるかもしれないが、決して偽善と指弾されるような振る舞いは取らなかったはずだ。しかも、一生涯において。
 今回はナシェルよりもファーンの活躍に目がいってしまった。自らの汚名をそそぐため、単身、魔神のひそむ廃村へと向かっていく。どこまでも、自分の信仰するファリスの正義を信じて。
 昨今は、何か唯一のものを信じるのが格好悪い、正義などこの世にはないんだと斜にかまえる人々が多いが、もう一度、ファーンのひたむきに正義を追及する心に触れて、何かを感じ取れないだろうか。

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紙の本ロードス島伝説 1 亡国の王子

2001/09/01 11:17

「六英雄」の若きころ

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 この作品は、ファンタジー・ファンなら誰もが知っているであろう「ロードス島戦記」と同じ世界観で、しかし時代設定はそれよりも昔である。英雄戦争から遡ること30年。ロードスは魔神の脅威にされされていた。スカードの王子であるナシェルは自らの国を手放し、魔神を撃つために旅立っていく…この作品では「ロードス島戦記」で伝説として語られる「六英雄」が若き姿で登場している。どのキャラクターも魅力的で、後世の彼らの姿を知っているだけに、若かりし頃の彼らの有り様に、どこかしら共感をおぼえてしまうのは、私だけではないはずだ。

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クライマックスに、感動!

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 三巻から同様のサブタイトルで続けられた「火竜山の魔竜」も、この下巻で完結。パーンとアシュラムの対立関係を主軸に、多くのキャラクターを抱えこみ、しかしその誰もが物語に不要とならずに展開されていく。
 しかし、やはり、パーンとアシュラム以外に、この巻で印象的だったキャラクターを挙げよと言われれば、私は迷わず狂戦士のオルソンを推すだろう。彼はクライマックスに狂戦士化して死ぬのだが、「僕は怒る。しかし、怒りは復讐じゃない。臆病な者が、戦うために必要な力なんだ…」という言葉に、感動せずにいられない。怒りの精霊ヒューリーに支配されながらも愛する者のために命を賭けて最期まで戦っていく…ロードスという呪われた島に生まれたオルソンの、ひたむきな、そして苛烈な生き方に、私たちは何かを学べないだろうか。

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紙の本ルナル・サーガ 完結篇下

2001/09/05 06:53

感動のフィナーレへと

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 これでルナル・サーガは完結となる。少なくとも、アンディとエフィ、この双子を主軸とした物語はひとまずの終幕をむかえる。
 いつも思うのだが、作者である友野詳は、どの作品もキャラクターを必要以上に多く出しすぎて、物語の完成度を下げているような気がする。しかし、今回に限っては多くのキャラクターが錯綜する展開に興をそそられた。アンディにエフィ、メノアにサーライト、<四姉妹>、そして多くの仲間たち…「ルナル・サーガ」という物語に彩りを添えた多くのキャラクターたちにそれぞれの結末を与え、作品は感動のフィナーレをむかえる。

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