作家 マクランさんのレビュー一覧
投稿者:作家 マクラン
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狂牛病 人類への警鐘
2001/12/07 23:52
丁寧な情報収集と、冷静な視点
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現在、大きな問題となっている狂牛病について、2000年に英国政府の諮問機関が発表した調査報告を踏まえ、情報を、広く、そして、自らも現地に赴き、収集している。この丁寧な情報収集と、中立的な立場で、冷静に事実関係を評価して記載する態度、さらには、根底にある、問題を分析する適格な論理性に、読者は、確実に、この狂牛病という問題を俯瞰した情報や評価を、読み取ることができるだろう。
現在、羊起源説には論争があるところだが、いずれにしても私自身は、以前から、国際的に各国が協調して(即ち、経済的な負担も分担して)この人類の難局を乗り越える「一つのポイント」が、1986年、狂牛病が確認されたその後の、1988年に英国が肉骨粉の反芻動物間での使用中止を決定した時点にあったのではないかと思っていた。即ち、この時点で、未だ不明な点も含めても、狂牛病拡大の完全阻止、あるいは、将来的に人類に対する危険性の科学的推測をもって、肉骨粉の全面的な製造中止に踏み切っていたのなら、その後に肉骨粉が輸出し続けられたことを考えれば、地球上におけることの次第はかなり異なったはずだと想像している。すなわち、病原体に対する即時的なグローバルな体制が必要なのだ。そうした部分に関しても、本書では現場での取材を生かしつつ、触れられている。また、その他の分析も含めて、言及されている範囲は、かなり広範である。この狂牛病問題にみるような、人間がよかれと考え行う行為に伴う致命的代償なるものは、今後も、しばしば出現するだろう。その時に、二度と類似の過ちを犯さぬ教訓の意味も含めて、あるいは、マニュアル作りに至る道のりの、市民ひとりひとりへの啓蒙的な書としても、狂牛病事件を取材した良書と思い、是非、一読をお勧めしたい。
プリオンは、未だ科学的にも不明の点が多い。それが、現時点での事実である。しかも、生物界が、その異型プリオンを分解するプロテアーゼを有さぬならば、そのことは、全く驚愕に値する。それは、食物連鎖における不滅を意味するものでもある。そして、人間において、恐らく少量の暴露から発症に至る年月は、例えば20-40年あるいはそれ以上のスパンで、考える必要がありそうだ。人型のクールーですら、40年以上の潜伏期間を持つ症例がいると考えられてもいるのである。解明されぬ問題に対する、楽観論は、今の子供達、そして次世代に、とんでもない仕打ちをすることになるだろう。
犯罪学がわかる。
2001/11/19 00:10
犯罪学を俯瞰でき、理解し易く信頼できると思える書
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私は一般読者(犯罪学の専門家ではない)の一人としてではあるが、この書が整然と体系的に、網羅的に、犯罪学を語ってくれていると思えるというのが、とにかくの印象である。犯罪を考える際の自分の思考の範囲を、良くカバーしてくれているのに加え、筆者たちの犯罪に対する真摯で熱心な姿勢がその記述から伝わってきて、気持ち良く理解でき、さらに、例えば、囚人や入管収容所での性犯罪などの社会的「盲点」も実感をもって知らされる。
犯罪は、加害者も被害者も、私達が属する社会の中に出現する生身の人間であり、加害者の処遇などを始めとして、犯罪に関わる多くの事柄が、私達市民一人一人の責任の上に成り立っている、と同時に、犯罪の姿は、その社会、文化の現時代的な反映でもあるだろう。このような犯罪という社会的な負の要素であると同時に非常に重要な問題を、知的に冷静に俯瞰できる良書であると思い、広く勧めたい書の一つである。
社会福祉キーワード
2001/09/09 01:01
「社会福祉」をキーワードで概観できる本
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この本のカバーに:「社会福祉を学ぶ上での基本用語、最新の概念など100のキーワードを見開き2ページの読み切りスタイルでわかりやすく解説。知識の整理・概念の明確化に役立つ。言葉の定義だけでなく、社会的背景や政策課題を明らかにした叙述で、読むテキスト・参考書としても最適である。」と、書かれている。
全く、その通りで、非常に理解しやすく、使いやすい。
ある領域のキーワードを語ることは、その領域を構成する要素について解説することであるから、それを適切に実現してくれている書を読めば、その領域における要素各々について知り、それらが全体の構造の中で占める位置を知り、また、その要素と他の要素との相互関係を知ることができるということにおいて、およそ、その領域の全体ないしは、現状を把握することができる。その意味で本書は、「社会福祉」を概観することを可能にしてくれる良書だと思う。とりわけ、解説文の明解さ、具体性、常に問題を意識した展開、読み手が理解しやすいようにと、非常によく配慮されていること(翻って、説明なく専門用語や引用を持ち出されて煙に巻かれたりしない)、などの点は、特筆に値するものだ。
大昔の動物
2001/11/11 02:45
大人でもワクワクできる
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小学生向けの図鑑だが、大人でも一見の価値あり。通常、古代の動物というと、恐竜ばかりが注目されるのだが、本書では、鳥類やほ乳類も数多く紹介されているところが、魅力だ。新生代第三期の肉食鳥類ディアトリマの全身骨格や復元図に思わず、「うーむ」と唸ったりするし、初めて目にする巨大ほ乳類も多い。さらに、17世紀から現代に至る絶滅種の項では、ド−ド−やフクロオオカミやリョコウバトのことなど、人間との関わりの中で滅んでいった種などが紹介され、改めてこの地球上に「はびこる」人間の有り様などに思い及んだりもする。時代ごとの出現/絶滅数や巻末の大絶滅グラフも興味深い。全般に解説が少な目でやや寂しいなど、児童向けではあるのだが、私と同様、この書で初めて、その動物の骨格標本を目にしたり、あるいは、マンモスハンターの凄まじさを想像することになる人もいると思う。結構わくわくできて、この価格にして、この充実度なら、文句も出なかろう。
となりのトトロ
2001/09/11 00:14
絵本もまた素晴らしい
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心が通う、ほのぼのしたストーリーで、大人が見ても郷愁を誘われる。この作品は映画で非常に有名だが、この絵本もまた絵本として素晴らしい。第一に、絵が美しい。その色彩、その構図や輪郭、等々、とにかく、理屈でどうこう言っても始まらぬが、本作品の映像をくり返し見ている人も、改めて、その「絵」の美しさに感嘆すると思う。そして、見開きに広がるパノラマのような絵は、一際の迫力だ。それも含めて、掲載されている絵の選択や配置が良いので、辿って行けば、生き生きと内容を味わえる。こんなところに、映像をただ絵本化しました、というだけではない、絵本制作者の意欲や力量を感じて、それが、嬉しい。既にストーリーを知っている人は、大事な場面を漏れなく見届けることができることにも満足するのではないだろうか。
かつて「講談社のディズニー絵本」に夢中だった自分を思い、今の子は良い選択肢をたくさん持っているな、と思う。また、絵本としての絵本にも、少しも負けない存在感のある絵本だとも感じる。
なぜ国家は衰亡するのか
2001/11/27 22:19
歴史の感覚から発する、日本が衰亡を乗り越えるための哲学論
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現在の日本が衰亡の危機にさらされていると感じる人は、少なくはないだろう。そして、ビジョンを欠く恐ろしさも、嫌と言う程に味わう日々。この日本の現状を踏まえて、ローマ、大英帝国、江戸時代の日本などを例に歴史上の栄枯盛衰を、文明構造、大衆の動き、指導者のあり方など、「歴史的感覚」で紐解き、「国家の改革像」を「総論」的に見極めようとする、言わば、衰退を回避し、改革するための、哲学論と言える。
歴史的問題は、そこに存する情報によって、その評価は様々となる可能性がある点では、断定的な見地をもつことには困難も多いし、本来的な意味で、正当であったり真実であったりするかの点も、検証には限界がある。しかし、いずれにせよ、著者は、歴史の事例を出発点に、勇気を持って、今、我々に必要なものは何か。避けるべきことは何か。それらを、社会システム、そして、それ以上に、個々の人間の精神の中に、持つべき意識の有り様を訴えている。その中に、中国、アメリカ、日本の3国の近さと遠さとを、論じている内容は興味深い。また、筆者が説くように、「継承」することの重要さを置き去りにしてきた側面には、身につまされるところもあろうかと思える。
分けても、トインビーを引きながら語る、創造性を発揮する人々と、それを支える付き従う人々との構図とそのバランス。この問題は、極めて具体的、現実的な問題として、システム上も最も再考を要する事柄の一つだろう。何とか、衰亡を回避するエネルギーを結集して乗り越え、本当の高みの段階に至りたい、そう感じずにはいられない気持ちに、寄り添う書である。
ビジュアル美術館 第13巻 彫刻入門
2001/11/11 10:22
集約的で印象深く、良質な入門書
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ページ数からするとだいぶ高価なので、それが購入に際してのハンディキャップとなっているとも感じるが、内容から言うと、言わば無限の数の彫刻の中から、各時代、各地域を網羅的に集約している。図版や構成が大変良いので、集約的であるからこそ、より印象的で「彫刻」を感じることができると思われる。彫刻製作のプロセスにも解説が及んでいるので、彫刻がより、生身の人間が作り上げた実体であるという感覚が伝わってもくる。一冊の中で、一つの種類の芸術を体験するという本としては、そして、ここでの体験を糸口に、それぞれの興味へと広く、深く入り込んでいく入門書のスタイルとしては、かなり気に入っている。
コンセント
2001/09/08 00:31
「コンセント」のリアリティ:「臭い」
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私達にとってリアリティとは何だろう。まず、視覚的なことで考えてみると、絵画と写真、私達にリアリティを強く感じさせるのは、常に、後者だろうか。時間、場面、瞬間、様々な要素に絶好の機会が与えられた写真は、確かにそうかも知れない。しかし、見る者の脳裏に刻み込まれる強烈なリアリティ、そして、作品としての強い印象、時に、ある種の美学は、前者においてこそ、より強く実現されていることも珍しくはないと思う。レーピンの「ヴォルガの舟曵き」やペーロフの「ドストエフスキー」、あるいは、アングルの描く肖像画など、これらが醸し出す現実感は、その世界、その空気の中に、私達を引き込む強い力を持ち、その印象は創作物であるからこそ、強烈である場合もあるだろう。
田口ランディ氏の「コンセント」という作品。この魅力は、強烈なリアリティだ。3章と4章とに顕著に見られる、リアリティだ。その第一は、実際に経験しないと入り込んでこないと思われるような、マニアな事柄への言及だ。そして、もう一つ、その現実感が、現実やノンフィクションを超えているように思わせられる、その理由は、現実が、一度、作家田口ランディという人間の脳を通過して表現されているからではないか。「人間の脳を通過する」、即ち、一人の人間の脳に強烈に印象づけられた、その振幅や波長、大きくなったり、小さくなったり、長くなったり、短くなったり、そうしたものが、読者という、人間の脳に、激しい共鳴を生じさせるからではないか。私達は、現実という対象を平板に認識しているわけではない。その強弱や陰影が取捨選択され、デフォルメされた結果が、その現実を、より一層浮き彫りにするだろう。そのことが、現実を超えて人間の脳のロジック(論理)に同化したリアリティを生むと言える。少なくともこの作品を読む限り、この作者の真骨頂は、この、多くの読者の脳(もちろん心も、ここにある)を共振させる力にありそうだ。そして、私も、同じように振るえるように伝わる、この小説の生々しい「臭い」が好きだ。
以下のように言うと、作者やファンには怒られるかも知れぬが、忙しい人、情報のぎっしり詰まった本しか読まないと言う人も、3章4章、そして、24章25章だけでも、読んでみることをお勧めしたい。きっと、この「臭い」が伝わって来るだろう。
狂牛病ショック ついに日本上陸!
2001/11/11 02:07
加筆訂正が不十分?/問われる表現と信憑性
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2001年11月1日発行の本書だが、1996年発行の書に加筆訂正されとということなので、そのためもあるのかも知れないが、例えば、BSE(狂牛病)とヒトの変異型CJD(v-CJD)との関連について、「人間に感染した可能性のある症例は、イギリスでわずか10例あったに過ぎない」とある。しかし、実際は、入手可能な資料で2001年6月現在で、イギリスでは感染102例、うち、死亡96例であり、狂牛病の牛における流行と、ヒトでの発症の潜伏期間を考えれば、今後も、増え続ける可能性がある。BSEからヒトへの感染性に関しても、当初、疫学的推測に留まっていたのに対して、実験的証拠も蓄積しつつあって、プリオンタンパクに存在する糖鎖の修飾位置で比較したBSEとv-CJDの一致や、サルにおける接種実験での臨床症状や病変などなど、現在、両者が同一病原体(BSEの変異型プリオン)によると考える判断がなされつつあるだろう。また、その発症メカニズムも、筆者らも記載しているように、変異型が鋳型となり何らかのメカニズムで正常型が変異型にタンパク高次構造を変換されていくことで、変異型が複製され、その蓄積が発症に至る、と考えられていることに従って表現することで、より適切に読者に理解できたのではなかったかと思われ、実際には諸処で一貫性を欠く印象で理解し難いのが残念だ。その他細かな表現を取り上げれば、きりが無いのだが、あれやこれやで、ワイドショー的な表現語句も含めて、折角の豊富な情報も、全体として信憑性が危ういと感じてしまう。極めて、重要な問題を取り上げた適時的な書であるが故に、惜しまれる。
付け加えると、明確な前例があり、日本において避けることができたはずの狂牛病が、任せていた政府がこんな間抜けな対応をしていたのかと、現在に至ってようやく、そのあきれるべき事実が情報として国民に伝わるようになったことは衝撃であり、それ故、政策それ自体の誤りと愚かさ、こうした、恐るべき事態に至った原因を、ありきたりの推測では無く、より詳細に調査し、明確に表現して欲しかった。そのことは、現在、狂牛病検査が開始されたが、その検査体制自体に信頼性が無ければ、検査それすらも何の意味も無いということ、そして、現在までのところ、そうした検査の正確性、信頼性に関わる情報を、私達は、何ら知らされていないといった恐ろしい事実も、より浮き彫りにできただろう。安全と言われたブタについても、接種実験では発症が報告されてもいるし、予断を許さない状態だ。パニックを避けるのも、甘い見通しで取り返しのつかぬ状況に陥るのを避けるのも、重要なのは情報だとも言える。
虚空のランチ 幻想ミステリー傑作選
2001/10/10 22:54
小説らしい卓越した文章/幻想文学という強烈なジャンル性
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この短編集については、巻末にかくも立派な文体で、本書が褒めちぎられているので、もはや、褒め言葉として付け加えて書くことは、全く見当たらないだろう。その褒め言葉に共感するところも多い。ただ、私は、書評を、その書物のある種の客観的価値なるものを鑑みて普遍的に語ろうとするのでは無く、素朴な個人的感想を主体に書くことにしているので、そうさせてもらう。
全く「嘘空のランチ」とは、実に適切につけたものだ。まず、第一作の「花夜叉殺し」を読んで、何とも小説らしい文体、読み手をぐいぐい引き込んでいく、と感じながらも、そもそも、自らの好みにあわぬために、濃厚な味付けの好まぬ料理を、無理矢理口に押し込められている気持ちに陥り、難渋する。読後感は、何ともその後味の悪さに、反吐でも吐きたいが、身銭を切って買った本の重みに、何やら悔悟の念に襲われるといった具合だ。
誤解が無いように、繰り返し述べておくが、現代の日本にも、大した作家がいるものだな、と感心しているのだ。しかし、その小説の持つ「虚空」さは、文芸の読者が減っていくと言われる時代の流れを、不思議と納得させてくれたりするのだ。私は、現代文学は云々など毛頭言うつもりも無いし、多くのファンや賞賛、信奉者の存在も理解するが、自分が文学に求めるものが、そこにあるかと、問われれば、この本は、私、個人においては、少なくとも、大いなる時代錯誤であり、「情報のぎっしりつまった書物」という異分野の、脳みそへの洗浄剤で、思わず口直しをしたくなってしまうのだ。あるいは、作者の作り上げた雰囲気や世界だけではなく、その中に詰まった、内臓や思想を、引きずり出したくなってしまうのだ。ところが、それが無い時(自分にできなかった時?)の空しさは、測り知れない。つまり、私にとっての、「今」を刺激し、「今」を考えさせるものが、あまりにも、乏しかった、と言うのが正直なところだろうか。もっとも、エンターテインメントに、そんなこと望むなよ、と言われれば、そうかも知れないのだが。
ものの価値を量るのは、実に困難なことだ。とりわけ、根拠を求める論理に慣れた人種には一層のこと、そうだろうと思われる。まして、味付けの好みが関わる「ランチ」ともなれば、なおさらのことだろう。
クラブ・ユートピア・オートマトン
2001/09/19 00:15
著者からのメッセージ
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「こうであったら良いのに」私達が隣人と語るときの、こうした気持ちを実現しているような「共同体」、それは、いつの時代にも人々が望み、それを創り出すために、心ある多くの人々の努力が積み重ねられてきたはず。そして、積み上げられたものの、その最上段にいるのが、私達であり、現代人、現代社会であるだろう。しかし、科学技術の発展に伴って、一人の人間が有する力は、他の人々やその共同体に、とてつもない、結果を生み出すことになった。どんなに美しい人々が美しい社会を築いても、そこに生じる「悪意」を、コントロールできなければ、その社会は、忽ち崩壊してしまう危険性を孕んでいるのだ。「クラブ・ユートピア・オートマトン」に集う人々は、私達が、心の中で辿っては迷う道筋を、言葉によって率直に表現する人々だ。クラブ員の一人が言う、「人間が、もし、攻撃的で互いに殺しあうような党争本能の源が爬虫類時代の先祖から受け継いだものであるなら…その遺伝子を抱えて苦悩するよりも、自ら変える決断をすることも、また、人間らしい一つの選択となるのではないか」と。本当に、私達にできる選択は、こうでしかないのか。本書は、「自由への道」「爬虫類」「グロテスクな時代」という、3つの独立した物語からなり、その中に、現代を生々しく語る人々の姿を写し出す。物語の中には、強烈な映像や、おぞましい姿、あるいは、クラブの彼等の中には、奇妙な者もいるかも知れぬ。しかし、読者の皆さんも、是非、このクラブの人々の中に、入り込んでみて下さい。「善意ある人々」が幸せを維持できる、そんな社会を見つめるために…。(マクラン)
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