ひなさんのレビュー一覧
投稿者:ひな
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紙の本どこか古典派
2001/09/07 15:06
かわいらしい、しっかりとした大人の女性
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あいかわらずのしゃれっ気、茶目っ気のある文章には脱帽。教養とユーモアを兼ね備えた可愛らしい素敵な女性なんだろうなあとつくづく思う。その合間に、プライドと芯の強いガンコな一面が見え隠れして一層魅力が増す。
最新のウォシュレットを家に備え付けた時のこと。訪問する外国人は興味津々、見学ツアーのようなことまで行われる。そしていつのまにか、話題の主役はウォシュレットに。彼らの「日本人てのは何を考えてんだ」風な疑問に対する著者の答えがしゃれている。
外国村のテーマパークがどんどん誕生したり、お台場に自由の女神が突如出現しても慌てない、騒がない。奈良平安の昔から日本人は外国村が好きで、平城京は当時の日本の憧れの都長安のコピーなのだからと鷹揚に構える。
毎日ピアノレッスンに邁進しながらも、いろんなことに好奇心を持ち、先入観やくだらない世間体にはこだわらず、独自のセンスで美かそうでないか、良いかそうでないかを判断できる人なのだろう。彼女の交友関係の広さも魅力のひとつ。
紙の本わたしのためにできること
2001/08/12 00:57
落ち込んでいた時に、親友が送ってくれた本
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優しい絵とともにぽつぽつとした言葉が並んでいるので、その時の気分で胸に飛び込んでくる言葉が変わる気がする。
最初に読んだ時は、どうしようもない沼に沈んでいてとてもうかびあがれるとは思えなくて、まさに疲れてだれかのおまけになりたい気分だった。それをそういう日もあるよね、だったら私の前では弱い顔していいよと親友にちょっと一言かけられた気がした。元気じゃない自分も大切な自分。そしてきっと元気になれる。
今、元気になって読み返すと、明日につながらない今じゃ意味がないというようなところに惹かれる。元気に能天気に今を楽しんでいる私に、もっとやりたいことはないの?と問いかけられているような。それは押し付けがましくないから、ちょっとなりたい自分について考えようかな、進もうかなと自然に思えてくる。
紙の本ブルーデイブック
2001/08/12 00:17
少し泣いて少し笑って
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最近の癒しブーム、はっきりいって居心地が悪い。本当に落ち込んでる時は、同情も慰めも説教も聞きたくないし、そばによりそってくれることすらしんどく感じる時があると思う。とても心配しているのだけどそれを決して表に出さず、こっちの苦しみなんか関係ないという顔で、でも外の世界もちょっと楽しいよ、違うところをみてみない?と絶妙のタイミングで声をかけられる…それが最高の優しさだと思う。
この写真集はそういう本です。様々な動物の写真の中でもやはり自分の好きな犬やクマに目が行くけれど、全ての写真とキャプションの組み合わせが絶妙で、しわやくせ毛に悩む犬なんて最高。こっちの悩みに共感してくれるわけじゃないけど、動物も人間も生き物で生きてれば辛いことも楽しいことも幸せも全部あるよなあ…と悩みが解決されなくても笑って立ち上がろうか、という気になってきます。
紙の本そこに僕はいた
2001/08/12 00:51
わたしにはどんな風景があっただろう
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小学生時代を過ごした福岡、中学時代の帯広・高校時代の函館と時代が区切られているのに、それぞれの土地のことや友達のことをよく覚えてるなあと感心するくらい明確だった。そんなに個性的な友人は私の中に残っているだろうか。ユーモラスなだけではなく、何かを残してくれた友人。読書のきっかけを作ってくれたり自分の幼さ・いやらしさに気付かせてくれるような…。
だんだん社会に出る時間が近づくにつれ、嫌でも現実的にならなくてはならなかったり、土地や環境が変わると友人と疎遠になっていくことが、当たり前で自然のことなのだけど、小学時代からの生活をずっと一緒になぞっていくと少し切なく感じられた。
紙の本こんな私でよかったら……
2001/08/12 01:12
ここまでいけば気持ちいい!
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彼女の怒涛の買い物を中心としたパワフルな生活エッセイ。
彼女になんでこんなにお金があるんだろうと不思議だったのだが、彼女は少年少女向きのファンタジー小説を書いているらしい。そして出版社から一時期一千万も借金していたという。
再婚後もやむことなく次々とブランド物を買いあさる彼女なのだけど、冷静にブランド物に吸い寄せられる自分、世の中の女性を観察しているあたりが、ただのブランド好きのミーハ−な人とは違う。「ブランド物を持てば、ちょっと他人に差をつけた気分になれる。自分がワンランク上になったような錯覚をする。」と実際はえらくもなんともなく勘違いしているだけだと認められる冷静さを失ってないし、視点も偏ってない。
テレビ番組で「ブランド好きで買い物狂の女」としてしたり顔の芸能人に説教され言い返せなかったりするけれど、でも偏見をもたずにいろんな人とつきあったり、仕事の有能さとその人個人のセンスとは何の関係もない、と心底思えたりする人って意外と少ないと思う。
その彼女のバランス感覚が、ただの自慢話、しょうもない生活雑記に終わらない理由なのだろう。しょうがないなあと思いつつも、ついつい最後まで読んでしまいなぜか元気まで出る。
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