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    3月のライオン(1)

    3月のライオン(1)

    羽海野 チカ(著),先崎 学 (将棋監修)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

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    はらぺこあおむし 改訂

    はらぺこあおむし 改訂

    エリック=カール (さく),もり ひさし (やく)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

カレンさんのレビュー一覧

投稿者:カレン

51 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

異邦の騎士 改訂完全版

紙の本異邦の騎士 改訂完全版

2002/07/10 06:48

良子の思い出

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

数ある島田作品中で最も人気があるうちの一作。
かくいう私も大好きです。
何度読み返しても、主人公と若き日の御手洗とのやりとりに笑い、ふたりの心の交流には胸が震えるし、最後のシーンには顔が涙でぐしゃぐしゃになるくらい泣いてしまう。

なかでも好きなシーンは、良子が綱島の駅でじっと帰りを待っているところ。島田荘司は憐れみの伴った愛情を書かせると本当にうまい。とにかく感情がリアル。主人公は、良子の、ステレオの使い方がわからず、ずっとレコードをイヤホンで聞いているような不器用さに、つきあげてくるようないとおしさを感じる。こういう思いは誰でも一度は体験しているのではないだろうか。
そして、御手洗と主人公が、ビートルズが好きということがわかって、レコードをどんどん聴いていくところ。違う世界に属する人々の中にあって孤独だった主人公が体験する、わくわくするような胸のときめき。魂の交流。

このあとがきで、著者が若いころよく詩を書いていたことを知った。
それであんなに叙情的で美しい、市場あふれる作品が書けるのかと納得。
このあとがきは、それ自体ひとつの独立したエッセイとして秀逸なので、島田ファンには絶対に読んでほしい。

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紙の本

カポーティ短篇集

紙の本カポーティ短篇集

2002/05/22 00:07

短編集の楽しみ方

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なるほど、短編集ってこういうこともできるのね、と思った。
本書は、訳者がカポーティの持つ色々な面を一冊で楽しめるように編纂されたものなのだが、集められた作品によって短編集はどんな本にもなりうる。
選び抜かれた最高傑作だけを収録することもできるし、共通するテーマを決めてもいい。
カポーティだったら、本人の少年時代がモデルのシリーズだけを集めたものとか、NYが舞台のものになったりするのかな。

初訳の「楽園への小道」は、ひょうひょうとした味わいがあって、ユーモラスでちょっとブラック。カポーティの作品は全部読んでいるような熱心なファンにはうれしい一編だろう。
「窓辺の灯」もブラックなのだが、同時にとても温かみがある。
自分のことを犬だと思い込んでいたカラスについて綴った「ローラ」も好きな話だ。
とてもカポーティらしい、紀行文というかエッセイでありながらひとつの短編として、一字も動かしようがない完成されたひとつの世界になっているところが見事。
そしてこの中で一番気に入ったのが「無頭の鷹」だ。
髪を男の子のように無造作に切った、奇妙な格好の女、D.J.。
金属を肌に押し付けたときのような、ひやっとした感触がある短編だ。ミステリアスな雰囲気があって、読んでいると迷宮に迷い込んだような感覚におそわれる。

本書を読んで、自分が短編集を作るとしたらどれを入れるのか考えてみるのも楽しい。

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紙の本

雨天炎天 ギリシャ・トルコ辺境紀行

紙の本雨天炎天 ギリシャ・トルコ辺境紀行

2002/04/16 04:24

すべての村上春樹中毒に捧ぐ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

みんな、村上春樹のどんなところが好き?
メタファーのセンスの良さ?
物語に常に現れるもうひとつの世界、地下の国の持つ不気味な魅力?
ジョギングとドーナツ、モンキーズと猫を愛する日常を覗き見できるエッセイ?
好きな理由をあげたら、10や20では足りない。
その中でなんといっても、そのシンプルながら実はとても鋭いユーモアがいい。

この本は、村上春樹の著作の中でも特に好きなもののひとつだが、それは内容とはそんなに関係がない。
聖地アトスの描写は秀逸だし、トルコ編でも村上春樹の筆はさえまくっている。
ただ、この本が素晴らしく、ページをめくる手が止まらずいっきに読み終わってしまうほどおもしろいことは、今さら言うまでもないので、ここでは違うことについて触れたい。

この本の中でひとつ、声に出して笑ってしまうくらいおかしい一文があったので、ここに紹介したい。

アトスの修道院で、数々の聖人受難の図を見せられた感想が、
釜ゆでにされている聖者は「この人はちょっと弱ったな、という顔をしているが、特に熱そうではない」、手足を斧でちょん切られている聖者には、「この人はかなり痛そう」、おなかに焼けた石炭を乗せられた人は、「もうどうでもいいやという顔」、わきの下を火で焼かれている人は「なんとなくとぼけた顔でしのいでいる」と、えんえん村上春樹から見た聖人の描写が続く。
この部分を読んでいたのが電車の中じゃなくて良かった。

こうやって私たちは村上春樹中毒になっていく。
だって、他のいったい誰が私たちをこれほど楽しませてくれるというんだ。

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紙の本

小学館西和中辞典

小学館西和中辞典

2002/02/16 00:39

西和辞典はこれしかない

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 西和辞典は、これ1冊あれば他には何もいらない。7万語収録、不規則動詞の活用表付き。必ず語源がのっていて、これのおかげで単語を覚えるときに系統だって覚えられる。文例も豊富。説明の絵も多いし、固有名詞もかなり詳しいものまで載っている。と、美点をあげればきりがないので、ここでやめておこう。
 字が詰まっていて黒いページなので、初心者は使うのを躊躇するかもしれないが、そんなことはありません。むしろ、最初からこの辞書を使ってほしい。
 スペイン語をはじめたばかりで、何も知らなければなおさら、文例が多くて固有名詞も載っているこの辞書は、混乱しなくていい。中級者以上には、もう常識だと思うので、ここではふれない。これからスペイン語学習をはじめる人には、この辞書にして絶対に後悔させないと100%保障しよう。

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紙の本

李欧

紙の本李欧

2002/07/26 08:08

一歩間違えばとんでも本なのかもしれないけど、これは傑作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

華やかできまぐれ、まれに見る整った顔立ち、殺し屋であり、フィリピンでは反政府軍の指導者でもあった季欧。まるで少女マンガの主人公のよう。
対照的にとても高村薫的な一彰は、寡黙でしんぼう強い。
これがなんと再会シーンで李欧は一彰にルージュをひくと耳元でなにかささやくのだ。それで「惚れたって言えよ」なんだから、なんて奇怪な本なんだ、としばしページを閉じて唖然とした。
しかしこの世界にあってはそのぶっとびぶりも気にならなくなって、自然に感じられるようになるから不思議。
恐るべし、高村薫。
油まみれの旋盤工場で働くコリアンや中国人の男たち、反共、親共、拳銃と汗臭い、男くさい世界と、白い面が妖しくも美しい李欧と、みなを狂わせる工場の桜のなまめかしいコントラストが見事。

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紙の本

ねむり姫

紙の本ねむり姫

2002/07/26 04:10

小説がもっと読みたかったのに

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

あやしの恋、一般的でないものへの執着というすべての澁澤作品に共通のテーマによって書かれた短編集。
中でも表題作の「ねむり姫」は、とびぬけて幻想的で夢のように美しい。
幼いころから影の薄いおとなしい子どもだった珠名姫は、14歳で深い眠りにおちったまま目覚めなくなった。厄払いのためそのまま輿にのせられて、寺々を巡礼させられてゆく。
ほとんど自我というものを持たぬ姫。その蒼味をおびた透き通るような肌、はかなげな姿はねむったまま棺に入れられ方々を巡回ささられるのにふさわしい。
宇治川に棺ごと流され漂っていく光景や、手首をなにものかに食いちぎられて血まみれにしたままそれでも眠り続ける姿は、とてもエロチックで詩心をかきたてられる。

澁澤龍彦の世界の真髄はその小説にある。
エッセイや翻訳はあくまで露払いで、そこでまいた種が小説世界で見事に結実したのが澁澤文学ではないだろうか。
それだけにその早すぎる死は非常に残念だ。
残した小説の数は、あまりに少ない。
どこからか未発表の短編小説でも出てくることを夢見て、それまで今日も既刊の作品を読み返す。

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紙の本

夜明けのヴァンパイア

紙の本夜明けのヴァンパイア

2002/07/25 23:14

夜明けで始まり、夜明けで終わる物語

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

他のバンパイアクロニクルズ・シリーズはエンターテイメントすぎて、豪華絢爛過ぎてたじたじとなってしまうが、本作だけはメランコリックで文学的。その世界にひたりたくて何度も読み返してしまう。
人間性とバンパイアとしての自分の間で苦悩するルイが語り手だったことが、この独特の雰囲気を作り出している。
レスタトは自由奔放で憎めない、その魅力をきらきら光る燐粉みたいにまきちらして歩くようなバンパイアで、ひきつけられずにはいられないのだが、それも内省的なルイといっしょにいればこそ引き立つ。

そしてまた、訳文がとてもかっこいい。
訳者は詩人の田村隆一。
初めて読んだときは彼を知らなかったので、その洗練された文に引き込まれるように読んだだけだったが、何年もたって再読したときに訳者に気がついて納得。

本書が翻訳されてから今まで言われ続けていることをここでまた繰り返すのはなんだが、しかしやっぱりこの話、「ポーの一族」にそっくり。
エドガー=レスタトが強くて、アラン=ルイが弱いところ、メリーベルとクロウディアの驚くばかりの類似性、歳を取らずに人々に怪しまれること、とにかく全てが似通っている。
もちろんどちらかがまねしたということはありえないので、作者ふたりがすごく似通った感性をもっていたということだろう。
バラとジャスミンの香りがするニューオリンズの薄闇の中に、ぼうっと浮かび上がる真っ白で滑らかなバンパイアの顔。
官能的なアン・ライスのバンパイアはやはり異国的なニューオリンズが一番似合う。

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紙の本

レキシントンの幽霊

紙の本レキシントンの幽霊

2002/07/16 22:57

村上春樹による怪談集

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

村上春樹の短編集のなかで、本書が一番好きだ。
著者は明らかに長編作家だと思うし、「ねじまき鳥クロニクル」などの華々しい代表作やこれまた人気の高いエッセイの間にあって短編はあまり目立たないが、実は村上春樹は短編作家としても傑出している。

表題作の「レキシントンの幽霊」は怪談だが、ひんやりした雰囲気がいかにもちょっとした「怪」らしくて良い。
幽霊が出てくることと、その後家の持ち主とその友人に起こった不可解な変化が、関係のあるようなないような。終わりのしめかたがうまかった。
ざらざらして不思議な読後感の「七番目の男」も好きな一編だ。
「めくらやなぎと、眠る女」は、「蛍・納屋を焼く」に納められているものの別バーション。
オリジナルでは、バスの中の奇妙に統一感のある老人たちの描写が延々と続いて読者を不安にさせるが、こちらはそこが大幅にカットされ、主人公といとこ、主人公と死んでしまった親友、そのガールフレンドにより焦点がおかれている。
短編としてまとまっている新バージョンも良いが、不条理なオリジナルの方が不気味でこの短編集の雰囲気にはより合っていたかもしれない。

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紙の本

愛の見切り発車

紙の本愛の見切り発車

2002/04/15 22:42

本当にありがとう

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 一見何のことかわからないタイトルだが、「見切り発車」は、このエッセイを雑誌社に送るにあたって、いつも締め切りぎりぎりのところで、まとまらないまま書き出していたことを示すそうだ。
 「愛」は、翻訳、そして紹介するテキストに対する愛情のこと。柴田さんは、いろいろな場で、大切なのはテキストに対する愛、と言っている。だから、彼のアメリカ文学紹介エッセイはとてもおもしろい。本当に気に入った本だけを、一番良いところを取り出して見せるのだ。彼の著作、訳書は多い。本業は大学の先生なのに、いつそんなに訳す時間があるのだろうと思うが、それもこの、英米文学への愛ゆえ、本来なら大学の仕事だけしていてもいいところを、寸暇を惜しんで訳してしまうのだろう。

 本書の中に、はっとする一文があった。未訳書は、誰にでもアクセスできるとは限らないが、その場合紹介文を読んでその書物を「夢見て」くれればいい、という部分だ。遠い昔、私にとって英語の本を読むなど宇宙旅行と同じくらい非現実だったころ、やはりこうした紹介文をもとに、その未知の本を夢見る一人だったことを思い出したからだ。そういう楽しみ方ができたのも、著者の前に連なる数々の水先案内人のおかげだ。

 柴田元幸と同時代に生きる私たちは幸せだ。読書の喜びと、小説に対する愛情を共有できるばかりか、いつも新しい世界を目の前に示してもらえて、しかも新刊を待つじれったさと、それを手にとったときの興奮まで味わうことができるのだから。

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紙の本

毒薬の手帖

紙の本毒薬の手帖

2002/04/12 23:06

古代エジプトの毒、ボルジア家の毒

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 手帖シリーズのひとつ。澁澤龍彦による、毒薬および毒殺事件の覚え書き。統計によると、毒殺犯の70パーセントは女性だという。力が弱くてもできること、陰でこっそり毒を盛って、表面上は知らんぷり、というのが女性の特性に合っていそう、という利点によるものだと思うが、それ以外にも毒薬のもつロマンチックなイメージが、女性の心を捕らえるのではないだろうか。
 毒を染みこませた手袋や胸飾りによる暗殺。敵の計略に破れた王が、無念のうちにあおる毒薬入りのの杯。毒蛇に胸をかませて自殺したクレオパトラ。毒を用いる女性は、しばしば貴族的な美貌の持ち主で、凛とした気品があり、才智に長けているともいう。

 根が人の形をした毒性植物マンドラゴラは、それを地中から引き抜く者をたちまち死に至らしめると信じられていた。ベラドンナ、ボルジア家が愛用したカンタレラ。ここで紹介されている毒も、近年毒殺界で人気の農薬のような色気のないものではなく、神秘的なものばかりだ。
 中でも究極の毒といえば、古代エジプトのファラオンたちが敵に贈った毒娘たちだろう。彼女たちは小さいころから少しずつ毒を摂取してきているので、体がならされて有毒体質になっている。相手は接吻しただけで、その毒にやられて命を落とす。なんだか、ラテンアメリカ文学にでも出てきそうな、妖しくも美しい娘たちではないか。

 本書を開いて、毒薬史ツアーにさあ出発しよう。案内係は、書斎の宇宙の王様ともいうべき澁澤龍彦。戻ってきたとき、世界が確実に、少し違って見えることを保障しよう。

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紙の本

切リ裂きジャック・百年の孤独

紙の本切リ裂きジャック・百年の孤独

2002/03/02 13:41

ポスト占星術の傑作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 島田荘司バージョンの切り裂きジャック物語。
 20世紀末のベルリンで、まるで切り裂きジャックの事件をなぞっているかのような娼婦の連続殺人事件が起こる。舞台となっている100年を隔てたベルリンとロンドン22都市は、まるで顔立ちと着ているものは違えども、背格好と雰囲気はまったく同じの、邪悪な表情を浮かべる二卵性双生児の少年たちのようだ。どちらも退廃しきっていて、人々の行き場のないネガティヴなエネルギーで爆発寸前だ。しめった石畳を行き交う19世紀の娼婦たち。ベルリンの狂気のネオナチ青年。被害者の解体に見事な手際をあらわした切り裂きジャックの正体とは? 何故、体を切り裂かなければいけなかったのか?
 よく、ぞくぞくするような魅惑的な謎を提示しておいて、謎解きがおそまつで、前半あんなにわくわくした自分が嫌になるようなミステリーがあるが、これにそんな心配はまったくご無用。どろどろした話なのに、読後感がさわやかなのは、この謎を解明する「クリーン・ミステリ」氏の人柄に負うところが大きい。
 島田荘司の最高傑作のなかの一作。

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紙の本

TOEICテストボキャブラリー基本編 かならずできる!30日間完成 新装版

スコアに関係なく何度も使える

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は基本編なので、550点前後の人たちを対象としています。しかし、中級者、上級者も、そのまま通り過ぎてしまわないで、一度手にとってみてはどうでしょうか。
 だいたいのニュアンスはわかっていても、その意味を日本語に置き換えろ、と言われたら、わからなくなってしまう単語は多くないですか? この本には、いっしょに類義語、反義語がのっているので、ボキャブラリーを増やす上で、つめが甘い部分の補強にも最適です。例文も、英語学習本にありがちな、強引な教科書例文ではなく、実際にオフィスで使えそうな文がみられます。
 CDが3枚ついているので、リスニングの練習もできてお買い得。

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紙の本

私は生まれる見知らぬ大地で

紙の本私は生まれる見知らぬ大地で

2002/07/26 07:51

おとぎばなしのような中国の暮らし

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

中国人の父とアメリカ人の母の間に生まれたオリビアは、異母姉クワンの中国の迷信や幽霊の話にいつもいらいらさせられる。
しかし幼い頃クワンと同じ部屋でずっと時間を過ごしたため、兄弟の中で中国語ができるのも、クワンが「陰の人」を見ることができることを知っているのも彼女だけだ。
同じく半分中国人の夫サイモンは、幼馴染の恋人をスキー事故で目の前でなくしている。彼女に申し訳ない気持ちと、ライバル意識を持ちながら始まったこの関係は、今まさに崩れようとしていた。
現代のオリビアとサイモンの話と、太平天国の乱の時代の中国でクワンの前世ムーの物語が入れ替わりたちかわり現れ、クワンの故郷チャンメェンの村でついにひとつに合流し、前世で縁深かった人々はまたこの世でもめぐり合い愛し合う。
エイミ・タンの最大の魅力である、現代人にはおとぎばなしのように感じられる昔の中国の生活、出来事がここでも数々披露される。
やせっぽちな子どもだったのに、洪水にのまれ、丸々と太ったパオズと体が入れ替わってしまった幼い日のクワン。
偶然手に入れた他人のパスポートで移民した父親は、写真の男の身分を奪うことで人格までその男のように冷たく傲慢になってしまった。
著者の他の物語と同じように本書も、始まりから最後まで魔術的な力で読者を魅了する。



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紙の本

ぼくの美しい人だから

紙の本ぼくの美しい人だから

2002/07/24 06:43

かなりおもしろいのでそのつもりでどうぞ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

若くてルックスも良いエリートの男と、もはや若くもなくかといって美しくもなく、だらしないホワイト・トラッシュの女が恋に落ちる。
荒筋だけきいているとなんかありきたりな話だな、と思う。
それでもこの本を手にとって読んでみたのは、きっとなにか惹きつけられるものを感じたのだろう。
そしてその勘はみごとにあたりだった。

とにかくやたらとおもしろい。

主人公と亡くなったその妻はともにユダヤ系で、地方の中都市での狭いユダヤ人社会がリアルに書かれている。その母の徹底したけちぶり、独善ぶりもいかにもユダヤ人のお母さんしていて、この話に活きいきとした色彩をそえている。その反動で主人公は子どものときから整理整頓の鬼になり、大人になってからも成功した広告マンとして、偽善と規律に満ちた生活を送る。
それとは対照的に女はハンバーガー屋で働いていて、町の貧しい地区に住んでいる。子どもだましの食べ物ばかり食べたがり、スーパーでは思いつくまま値段も確かめないでつぎからつぎへと食料品をかごに入れる。つまり、無計画で行き当たりばったりの生活を送っている。
この本がありきたりな恋愛物語で終わらなかったのは、ひとえに主人公のふたりが、正反対の相手と知り合い、愛することによっていままでの自分の殻を脱ぎ捨て、自由に、人間らしく生きる道を選択するようになるからだろう。
だからこそ、舞台がNYに移る後半はとくにドラマチックで感動的。
ジェームス・スペイダーとスーザン・サランドン主演で映画化もされているが、そっちの方もこんなにおもしろいのかしら。
原作が印象的過ぎて、がっかりするのが怖くてその映画は未だに見ていない。

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紙の本

三島由紀夫 ある評伝 新版

絶対に読んでおきたい伝記

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また西洋人のハラキリ、ブシドーの勘違い日本賛美、三島賛美の本かと思って疑いながら読み始めたらこれが大間違い。
著者のジョン・ネイスンは、東大文学部留学中に三島由紀夫と知り合い、数え切れないほどの時間と場所を共有している。
三島の死は、世間がいうように憂国によるものではなく、幼い頃からの憧れだった武士道の様式美にのっとった自決という最終目的を遂げただけ、と看破しているところなど、さすが、本質をついている。
瑶子夫人は、本書を執筆するために来日した著者にインタビューするべき相手を紹介してはくれるものの、自分の話はしようとしない。あなたの話が聞きたいのです、とつめよると、私の話なんて存在しないのよ、とかわされるシーンが印象的。

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