ファニー・ヒルさんのレビュー一覧
投稿者:ファニー・ヒル
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摩利と新吾 ヴェッテンベルク・バンカランゲン 第1巻
2002/07/18 00:31
旧制高校を舞台にした青春&成長物語
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言わずと知れた木原敏江の代表作。
サブタイトルの「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」とはたしか、心優しき野蛮人
という意味だったと思う。
それがそのまま舞台になる旧制高校とそこの生徒たちのキャラクターを表している。
幼馴染の日独ハーフの摩利と純日本少年新吾が繰り広げる青春ものがたり。
途中から摩利の新吾に対する恋情が発覚して、それ中心の話が多くなって、
後半ドイツ留学編はメンバーがすっかり変わってしまうけど、そうなる前の
いろんな先輩たちのエピソードも牧歌的で好きです。
先輩の駆け落ちを助けるために、摩利と新吾が芸者に変装するんだけど、お座敷
にたまたま夢殿先輩がいてドイツ語で話してしまって見破られたりね。
主人公ふたりの魅力はもちろんのこと、まわりの先輩、同級生も個性的な人ばかりで、
読んでいるとこの時代に男に生まれて旧制高校に通ってみたかったなあ、
と思わせる。
美少年学入門 増補新版
2002/05/09 02:02
美少年学の発明者
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女性の手による男同士の愛(最近はボーイズ・ラブといいますね)
の第一人者、中島梓による私的少年愛論。
美少年と美青年の違いなど定義から始まって、作者の思い出の美
少年についても言及されている。
文中熱く語られる「悪魔のようなあいつ」というドラマがすごく
見てみたくなったんだけど、どこで見られるのかしら。
分身
2002/07/18 22:49
自分にそっくりな人がテレビに
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主人公のふたりは育ったところも北海道と東京、性格も鞠子は生真面目で
双葉は活発、となにからなにまで違う。
しかし外見は瓜二つ。
お互いの存在を知らされずに育ったふたりだったが、実は同じDNAから作られた
クローンだったのだ。
二人を巡る陰謀、家族の変死、クローンの秘密など中身を読まないで概要だけ
なぞるととてもどろどろとした話のように見えるが、実は全く違う。
東野圭吾はこのシリアスなテーマをあくまでさわやかに仕上げている。
双葉の母親はさばさばした性格で、2人のやり取りを読んでいると、こういう
くだけた、堅苦しくない家庭ってあるよね、とまるで知っている人たちのように
感じられるし、鞠子も家族の秘密に悩んでいるのだが、うじうじと考えてばかり
いるのではなく、真相知ろうと行動していくところなど芯はとても強いのがわかる。
本の解説にもあるように、これはサスペンスでミステリーではありません。
「分身」というタイトルからしてなにを扱っているかは明らかだし、2人の出生
をめぐる秘密がなにであるかではなく、それが明らかになっていく過程がおもしろい
のです。
スナーク狩り
2002/04/26 05:39
みごとな職人芸の一作
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慶子は散弾銃を持って結婚式の会場に向かっていた。結婚するのは、自分を利用して捨て、今は弁護士のタマゴとして出世の階段を昇ろうとしている元恋人、国分。
釣具店に勤める織口は、鉛を買いに来た慶子が銃を持っていることを知る。
明日の金沢での公判を前にして、織口はどうしてもその銃が必要だった。
おだやかで同僚から「お父さん」と呼ばれて慕われている織口。そんなごく普通の中年男の心の暗闇を唯一知る、職場の若手修治は、今晩織口の様子がどこかいつもと違っていたのが気にかかっていた。
なんだか、まるでもう2度と会えないような気がする。
宮部みゆきは本当にうまい、と思う。
どれを読んでもはずれがないし、ストーリーの破綻やご都合主義の甘さもないので、安心して読める。
これも納得できる終わり方で、しかも後味は決して悪くないところが良かった。
新・天狼星ヴァンパイア 上 恐怖の章
2002/04/10 01:17
シリウス、復活?
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竜崎晶は、昨日まではダンサー志望でオーディションを受けては落ちてばかりいる、どこにでもいる平凡な若者だった。ひょんなことから、オペラ座の怪人のような謎の業界人、野島の後押しを受けて、ミュージカル「炎のポセイドニア」のバックダンサーの地位を手に入れたことから、周囲で異常な事件が起こり始める。そのころN.Y.では、全身の血を抜かれる連続猟奇殺人事件「ビッグアップル・バンパイア」の話題でもちきりだった。東京でも同様の事件がおき、とうとう晶の友人も犠牲になる。その手口は、倒錯の殺人鬼シリウスと、その手足ともいうべき人食い鬼刀根一太郎の以前の事件に似すぎていた。シリウスは、5年前の弥勒寺町の事件で死んだのではなかったのか?
原宿日記
2002/03/20 23:41
結婚前夜日記
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芸事の世界への情熱を語り、講演会に日本中を駆け巡り、合間にご近所から誕生した首相(なつかしの元宮沢総理)にエールを送りと、林真理子の大忙しの毎日がわかる。特に、結婚前のゆれる気持ちと、式前後の大騒動が本人によって語られているのが良かった。
長年親しんだ苗字を、簡単に捨ててしまっていいのだろうかと思い悩んでみたり、そうかと思えば夫を言い訳にしてマスコミの追求から逃れることを覚えたり、林真理子だって結婚前の女であることには変わりない。
「女というのはどうして他の女の衣装のことを、当人よりも熟知しているのだろう」、などスルドイ発言も健在です。
怒りをこめてふりかえれ
2002/03/20 08:13
お久しぶり薫クン
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ぼくらシリーズの薫クンが帰ってきた。運命の恋人に死なれて以来、荒れていた薫は、女優志望の女の子と一夜を過ごし、妊娠させてしまう。彼女が超大物有名人の隠し子だったことから、ふたりは大スキャンダルにまきこまれて…。
一応ミステリーで、犯人もいるしオチもあるんだけど、それよりもマスコミがいかに恐ろしいかに重点が置かれているような気がします。ぼくらシリーズも猫目石もおもしろいのに、これはちょっと。せっかく久しぶりなのに、もったいない。
親友の信がちょっとだけ出てくるのが、同窓会みたいでうれしい。
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