ヒルドンさんのレビュー一覧
投稿者:ヒルドン
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陰陽師 鳳凰ノ巻
2002/11/11 19:32
名敵役登場でますます物語は盛り上がる
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
夢枕獏の「陰陽師 鳳凰ノ巻」読みました。短編シリーズ(文庫化)4冊目となるこの話。まいど楽しませてもらっています。
この「鳳凰ノ巻」では名敵役の蘆屋道満が初登場。ホームズとモリアーティ、ドラキュラとヘルシングみたいな不倶戴天の敵同士という印象がある道満と晴明だが、夢枕版のは解釈はちょっと違っていておもしろい。
道満との方術比べが描かれる「泰山府君祭」と「晴明、道満と覆物の中身を占うこと」の二篇のおもしろさもさることながら、今回わたしの一押しは「青鬼の背に乗りたる男のはなし」である。
しばしば生きている人間よりも物の怪の方をいたわっているのではと感じられる、安倍晴明と源博雅のコンビ。常々、ゴーストバスターならぬゴースト・カウンセラーだなと思っているのだが、「青鬼」では裏切った先妻に取り殺されそうになった不実な男の命を助けることになる。
読んで最初は、なんでこんな男を助けなきゃならないのと思うのだが、鬼と化した元妻の最後の言葉ですべての事柄の意味が逆転する。“いやされたのは誰の心”か。
たまには家族サービスしなくちゃいけないなと反省させられたりもしたのです。
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