kumaOneさんのレビュー一覧
投稿者:kumaOne
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紙の本邪馬台国はどこですか?
2001/11/24 08:29
どこまでがフィクション?
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「この作品がフィクションであるという保証はどこにもありません」。とにかく、こんな面白い本は読んだことが無い!
タイトルだけ見ると堅苦しい歴史の本の様だが実際は、アクロバティックな論法を用いたもうひとつの歴史的ノン・フィクション短編集。いや、ついノン・フィクションと書いてしまったが、実際はフィクションかも知れない。
作中の人物に冒頭で投げかけられる仰天解釈に、最初はバカなと思うが、徐々に話が展開していくにつれ、もしかしてと思ってしまう。見事? な論法に、いつの間にか私は史実か創作かの区別がつかなくなってしまっている。例えば、『 聖徳太子はだれですか? 』 の章では、聖徳太子は、一体誰だろう? という命題から、天皇は万世一系の名目を守る為に、日本書紀に隠された真実の発見へと移り、 最後には推古天皇 という名の謎まで発展してゆく。
他にも、『悟りを開いたのは誰ですか?』(仏陀に関する話)、『邪馬台国はどこですか?』(邪馬台国に関する話)、『謀叛の動機はなんですか?』(織田信長に関する話)、『維新がおきたのはなぜですか?』(明治維新に関する話)、『奇跡はどのようになされたのですか? 』(キリストに関する話)といった命題から、見事な論法が展開されていく。これらの事に少しでも興味があるかたならば、一読してみては如何でしょうか?
少なくとも私にはこの本を読んでからというもの、今まで習ってきた日本・世界の歴史は全て間違いじゃないかと思えて仕方が無い。それ程のインパクトを受けた。是非、歴史に詳しい方に読んで頂き、どこが嘘かを教えて欲しい!
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