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国民史の変貌 日米歴史教科書とグローバル時代のナショナリズム
2002/06/19 12:54
教科書知識の社会学
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歴史教科書といえば、たとえば「自国の加害性」もしくは「自国の誇り」を扱っているか否かがすぐに問題にされます。しかしそれらの情報はどちらも「国民」のあるべき姿を表現しようとしている点で、教育社会学的には等価です。本書では、20世紀後半の日米の歴史教科書が提示してきた「国民」の姿を通時的に検討し、教科書が伝達した国民統合の論理を時代ごとに把握する作業を行いました。
その際、その論理が変化してきたことの意味を、国境を越えた人間活動の増大という社会変動との関連で考察しています。グローバル化によって「国民国家を超える思想」が齎されているとする一般論は盛んに唱えられていますが、本書では歴史教育の分野でのその種の思想の顕れ方と現状を、ご理解いただけると思います。最近50年間の日本とアメリカの国民史教育に、脱〈原初主義〉という一つの共通した変化の傾向を見出せるというのが、本書におけるカリキュラム分析からの知見です。
(日本評論社ホームページ「対話の窓」2002年3月号より)
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