seinaさんのレビュー一覧
投稿者:seina
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優・等・生
2002/06/10 20:11
モテる側に立って描ける人
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例えば設定が「モテる」人でも、そう簡単に読者にモテモテ度は伝わってこない。噂話、生徒会長だから、何部のエースだからとか、女子からの告白シーンなんてありきたり、今では男子×男子さえ意外では無い。
けど、五百香さんのこの時期の小説は…
そう。確実にモテる側に立って描いてあるからハマル。
話の大体は主人公が想いを病的に隠す毎日で、それは相手の「出来る先輩」サイドの描写と交互に進む。
モテる側は初恋でやらかした失敗を思い出しながら、何度でも見栄もはれるし「みっともない」自分を認め、対して惚れる側は、止めよう止めようと想っても無理な事を認めない。
両側のエピソードが、どこを取っても、素直な意地悪で飾られているのがゾクゾクする。
恋愛の手段での意地悪はなんて恥ずかしいんだろう。それを嗅ぎとってしまった時、周囲の人間も本人も同じに恥ずかしいと思う事を、五百日さんは描きながら、モテる人物は余計な恥は恥のうちに数えない事、そこだけが違う事で自然に描きわけている、と感じた。
公衆の面前でラブシーンができる10代とそうでない10代をうまく区別していると思うのだ。そう。主人公と同室の彼も使いながら、異常な恥ずかしさも、ためらわず前に出しつつ。
同じ想いを持つ相手だけに縛られるには理性が邪魔で、達観するにはまだ経験値が足りない、学生同士の恋愛は男の子同士なんてジャンルで区切る事ができないくらい、読む人を選ばない事をPRしたい。
古いものから絶版になってしまう、最近のコミックやノベルズの中で、なくなってほしく無い本の一つ。
読んでみてほしい。
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