サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 0KK0さんのレビュー一覧

0KK0さんのレビュー一覧

投稿者:0KK0

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本文学を探せ

2003/02/08 14:30

「言葉の力」との再会

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 出版不況。本が売れない。仕掛けられたベストセラーだけが店頭で山積みされ、地下鉄の売店にまで並んでいる。こんな時代に「文学」とは何かを、坪内祐三は真正面から問い詰めていく。「私小説」「年表」「新聞小説」「書評」「書下ろし小説」「新聞記事」「文芸誌」などテーマは多岐にわたるが、その批評性は一貫している。あくまでも「批評」である。「批判」ではない。一見「批判」しているようでも、その底に、とりあげた媒体への、文学への、言葉への、筆者への愛情が脈々と流れていることが感じられる。耳目を集めた安原顕氏への怒りにさえ、その言葉の底に深い哀しみがあり、哀しみの根源には愛情がある、と私は読んだ。
 読み進むにつれて、内容も文体も熱を高め、自分自身の身を切り刻むかのような鋭さを増していく。(そして、最後のエピソードは実際に病の果てに「死にかける」事件にまきこまれる)しかし、読者は勝手だ。痛々しいとの思いと比例して、ある種の心地よさが高まっていく。
 映像(動画)でなければ伝えられないことがある。写真でなければできないことがある。同じように、人類が得た「言葉」という至宝、その至高芸術として「文学」がある。この1冊から、私はそんなメッセージを受け取った。しかもそのことに気づいたのは、友人との会話のなかで「言葉の力」という言葉を何気なく使ってしまったとときだった。こんな言葉を20年近く使っていない、と自覚したときだった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示