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若月はるなさんのレビュー一覧

投稿者:若月はるな

8 件中 1 件~ 8 件を表示

夜の闇から異世界へ

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 今昔物語集や宇治拾遺物語などの古典から、主に安倍晴明モノや鬼、魑魅魍魎談を抜粋し、現代風に訳したもの。あらすじを知るとイメージがわくので、古典の原文を読むときの手助けになる。

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紙の本異文・業平東国密行記

2002/09/05 05:37

「伊勢物語」の謎歴史は裏の裏がおもしろい!

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 在原業平ときくと、平安朝のプレイボーイというイメージを持つ人が多いであろう。しかし本書では、業平を官吏としての側面から、〈東下り〉を蝦夷偵察行ととらえている。 
斬新な発想は興味深いものの、現地取材の文が多く、現在と過去の描写がめまぐるしく入れ替わりわかりにくい。推理小説というよりも歴史紀行文といった趣が強い。

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なぜあせる急がなくてもとれるのに

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なんと育児は成果の見えにくい労働であることか。
 子どもは食べ物の好き嫌いだの、おかたづけをしないだの親の頭を痛めさせる。だから、親はどこかで区切りをつけて、自分のガンバリの成否を確認したいのではないだろうか。
子どものオムツはずしもそのひとつ。
 しかし、はずれるのが早くても、それはそれで大変なのである。出かけた先々で「シッコ出る〜」と叫ばれてごらんなさい。北海道の片田舎に住む我が家の場合、それが野っ原なら、ちょっとオシリを出して済ませてしまうものの、乗り物やデパートでは大変だ。
 本書では、奮闘するママたちの苦悩と成功談が60例ほど紹介されている。2,3日ではずれてしまう子、何ヶ月もかかる子、ママたちの手間と時間とストレスのせめぎあい……。あ〜、オムツをしていたときの方が楽だった、ハイハイしていたときがよかった、と、つい思ってしまう。それに「30分おきにトイレに連れて行きなさい」だの「一歳の誕生日にはずさなきゃ」だの、退役ママ世代の信念にも近い忠告にふりまわされる。
 これからトイレトレーニングにかかわるママ、または泣き泣き床を拭いているママ、焦らないでください。服や肌着は洗濯機が洗ってくれるし、床のオシッコは雑巾で拭けばいいんです。20分でいいから、お茶を飲みながらいろんなママたちの激闘ぶりを読んで下さい。一年たったら、あなたも笑顔で思い出すことができるはず。

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考古学者、見てきたようなウソをいう

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 2000年11月5日の新聞記事を見た人の中で、事の重大性に思い至った人はいったい何人いるだろう。評者自身、見出しの「旧石器発掘ねつ造」の文字を見たとき、一瞬、意味がわからなかった。記事を読み進むうち、「馬場壇は? 座散乱木は? 教科書は?」と衝撃は増幅していった。立花氏は「日本ジャーナリズム史上に残るような完璧なスクープ」と表現している。
 ねつ造行為をした藤村氏は、初めて遺物を見つけた時の感動を忘れてしまったのだろうか。遺跡を調査したからには、何らかの成果や新発見がなければいけないというプレッシャーが大きかったのか、それともいつまでも「掘り屋」としてしか扱われないことに不満を感じていたのか……。
 評者もかつて遺跡発掘調査に従事していたが、遺物の第一発見者はたいてい作業員である。重要なものらしいとわかると調査員クラスが掘り進めることになる。「遺物を掘って発見するのは作業員、学会に報告するのは調査員」と、ぼやいていた作業員がいた。たしかに発掘するのは作業員である。その成果を理論的に意味づけ、論文や報告書を書くのが教育委員会や大学などの調査員である。今回の事件によって、発掘調査の体制や方法までが問われることになり、著者の論調も手厳しい。
 たしかに石器の分析は難しい。著者は本書に石器製作の体験を記しているが、評者も子どもの頃に挑戦したことがある。産地の赤井川の河原で拾ってきた原石を、運良く家にあった鹿の角のライターで叩いてみた。子どもゆえの無知から素手で行ったため左手指の腹には剣山でこすったような無数の傷がはしり、その中には細かいガラス質の破片が散らばっていた。切れ具合を身を以て体験した初めての〈実験考古学〉だった。慣れてくれば素手で加工できることは、後年、先輩の調査員を見てわかった。
 それにしても、この事件の影響は、日本考古学会だけにとどまらない。海外の考古学会に対する日本考古学の信頼性、最新の年代測定法の信憑性がゆらいでしまったのである。

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あっちもこっちもイヤオちゃんなのだ

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 2歳になった我が家のイヤオくん。「オムツ換えようよ」「イヤ」「じゃ、自分で換える?」「イヤ」「じゃ、ズボン脱いで」「イヤ」「オムツがいっぱいで、オチンチンがせまいよって言ってるよ」「いや」。公園に行くのと車に乗ること以外はなんでもイヤ。でも、みんなそうなんですね〜。
 他にうまく表現できる言葉がみつからない、話せないもどかしさ。本のオビにあるとおり、2歳児は自分で自分をもてあましているのだ。いろんな子どもの例が挙げられているので、ウチもウチもと自然に笑ってしまう。ちょこまか動き回る子どもにつきもののトラブルには、それぞれ対処法が書かれているので心強い。もちろん、すべての子にあてはまる保証はないが。
 本書は出産前に読むことをおすすめする。忙しい育児中は本を読む暇はありません。

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橋もダムも石垣もゆっくり歩いて見たくなる

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 〈遺産〉を意味する英語のheritageは、後の世代に伝えるものという意味があるという。日本では残されたものという意味合いが強いが、それらをいかに活用するかが、文化財を生み出した前代の人たちへの感謝と敬意になろう。
 1913年(大正2)に架けられた四谷見附橋とそこから700メートル離れた赤坂離宮には共通の花綱装飾がみられるという。バブルがはじけて以来、環境に留意し、周囲との調和を考えた建物が増えたが、今ではそこまで壮大な演出はなかなか見られないだろう。
 千年も昔の話ではなく、ほんの五十年、百年前のことなのに、近代建築にも謎がある。
 橋のたもとに広場や交番が多く見られるのは偶然ではなく、非常時には避難所、橋梁工事の時には仮橋用地となるというのも初めて知った。また屋根付き橋は東日本より西日本に多いという。
 第8章ではイギリスの例が紹介されているが、古い石垣の修復もナショナル・トラストが主催するボランティアの参加によって行われているという。日本ではボランティア活動も学校の単位として認定されるというが、文化財の修復や清掃などもその範疇に含まれれば、なお地域に根ざした遺産活用になろう。
橋やダムのデザインなど気にしたこともなかったが、読後、街を見る目が変わる一冊だ。

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紙の本レディに捧げる殺人物語

2002/09/08 21:21

愛する妻より遺産を選んだ夫あなたの夫は大丈夫?

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「絶対にやめた方がいい」と忠告しても聞き入れない友人とは得てしているものだが、このヒロインもそのひとり。
 父親の死に疑惑の目を向け、ついに自分の命が危うくなっても夫を愛し続ける。離婚すればいいのに、と思うのだが、20世紀初めのイギリスではそんなことはできなかったのか。当時のイギリスの女性の社会的地位や、結婚観、信仰を知ると、彼女の行動や心理を納得できるかもしれない。
 明かすべきではないのかもしれないが、ヒロインは最後に妊娠をする。それでもなお、不安の海の中で夫を愛し続けようと懸命である。
 初めて読んだのは、中学生の時だったと思うが、そのころはヒロインの心情が理解できなかった。結婚して子どもを生んだ今になって、なんとなくわかったような気がする。夫に似た子を産むかもしれないという不安感、子どもに保険をかけ事故死にみせかけるかもしれないという恐怖感、そして自分自身は夫と子どもへの愛情を平等に保てるか。考えてみると、ヒロインにとって夫は手の掛かる子どものようなものだったのだ。
 まるで殺されることを望んでいるかのようなヒロインを助けられたかもしれないという、殺人幇助のような罪悪感を読者に与えるラストである。

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彼らは国を愛していた。そしてそれよりも家族を、恋人を愛していた。戦争の理不尽さに涙してください。

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 戦後最大のロングセラーといわれる戦没学生の遺稿集。95年には、緒方直人らによって映画化もされている。評者は、この映画を観ている途中で、涙をこらえるのをやめた。
 「だれがこんな戦争を始めたのか」「この戦争、まちがっている」。戦時中の学徒兵たちの心の悲鳴が、涙でにじむスクリーンに流れ続けた。
 大学での夢も学究も、志半ばで召集され、戦う理由すら納得できないまま戦地に送られる。確実な死の不安の中にいながら、彼らの手記には国の行く末を驚くほど冷静に見つめる理性と、残してきた恋人や家族への愛情と感謝の思いが混在している。「俺の子どもは軍人にはしない」「私もまだ母チャンに甘えたかった」と、大人の始めた戦争に追いつめられていく二十代の若者たちの悲痛な叫び。
 「死なねばならない」彼らがこの世に残せるものは、手紙しかなかったのか。
 「ぼくたちに青春はなかった」と彼らは叫ぶ。では私は? 彼らの命を代償として得た平和の中で、青春の無駄づかいをしなかっただろうか。

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