Yanさんのレビュー一覧
投稿者:Yan
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ケルトの白馬
2002/01/16 10:08
悲しいのに希望ある死
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白亜を露出させて作った巨大な白馬。この本の表紙を見て真っ先に思い出したのは同じサトクリフの作である「太陽の戦士」でした。ここにも白亜の丘が出てきますが、本作のほうが時代は新しいようです。イングランドに起きた征服と服従、民族の混沌がここにも描かれていました。
イケニ族の族長の息子、ルブリンは心の様を絵に描くことが好きでしたが、アトレバテース族に征服された時、その族長クラドックに丘に馬の絵を描くよう命令されます。生きた馬、馬族イケニの女神の馬でなければならないと思ったルブリンは、自分の命を一族の存続と引き換えたのでした。
イングランドの歴史は征服と服従、民族の交じり合いあいということがサトクリフの全作品を通じて伝わってきます。それが単に、一枚の歴史年表のように平坦ではないことを教えてくれるのが彼女の作品の真骨頂です。
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