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cot-notさんのレビュー一覧

投稿者:cot-not

2 件中 1 件~ 2 件を表示

「あたし、飼っているの、地球」

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 タイトルは、表題作の台詞である。ある日、田舎の中学校に転校してきた美少女は、皆の弁当を集めて巨大なおにぎりを作るという奇妙な行動に出た。好奇心で後をつけた二人の少年に向かって、彼女はにこやかに言った。「あたし、飼っているの、地球〜」

 記憶喪失の老人が訪れた奇妙なホテル、神隠しにあって天狗に出会った少女、親友の少年を亡くした少女が聞く音楽、海に落ちて溶けた月、一晩だけの花見に興じる老婆達…。少しだけ普通と違う日常を独特の絵柄で描く須藤真澄の、比較的初期の短編集。
 
 彼女の作品に共通するテーマとして、「死と誕生」、もっと言えば「消えゆくものと生まれくるもの」がある。どちらがどうというのではなく、死は終わりではなく、また誕生につながっているというメッセージが、わざとらしくなく語られている。直接的ではなく、水や土や月というメタファーを使って自然に語られる物語は、ファンタジーとは本来こういうものを指すのだろうと思わせてくれる。

 …といった真面目な話ばかりではなく、「ゆず」の原型ともいえる日常マンガや、あの独特の線で描く久米宏(!)が見られたり、マザコン医大生が禁煙を目指すギャグ話、果てはおすすめ映画エッセイまで読めるので須藤真澄ファンは必見。

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紙の本アクアリウム

2002/02/23 03:50

日常にある異世界

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 魚と心を通わせる少女、杢子と従姉であるしずかの交流を軸に描かれる「あちらの世界」。私たちの日常から半歩だけずれた彼女達の日常が心地良い。

 作中では明示されないが、杢子が会話する魚たちの世界は、人が生まれる前にいた世界であり、また、死後に還っていく場所でもあるようだ。人は生まれて間もなく「あちらの世界」の事を忘れてしまうが、杢子としずかは忘れた後もなぜか心を通わせることができる。
 ペットの魚の死や、しずかの子供の誕生を通して、杢子はゆっくりと成長していく。

 「誕生と死」という重いテーマをさらりと昇華し、視覚化した佳編。もともと日常的なファンタジーの短編作品を得意としていた著者の本領が遺憾なく発揮されている作品である。

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